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ロッジ49 サウンドトラック#2

一話からのサウンドトラックは以下に

そしてこのドラマには何度かに分けて書くほど印象的な曲があるんだけど、このドラマ自体のサウンドトラックは聞いていない。このドラマのために作られて販売されている音楽があるとするならだけど。でもドラマの傾向というものはもちろんあるがThe Soundcarriersが中心とはいえ、様々なジャンル、年代の音楽が使われている。そこも好きで知らないながらも色々聞けて楽しく、ドラマの世界でのこと、曲単体で聞いたときのこと、それぞれがいい感じ。

五話
Chasing The Tide - The Superimposers

五話冒頭でいきなりグロリアの家のプールでこれでもかとくつろぐダッドのシーン。日差しの降り注ぐプール、情事、ピロートーク。まさに楽園である。曲はポップスでアコースティックでもないが、コーラス、歌、歌詞に大いなるものを感じる。響きや繊細さに大自然ではないけれど、そんな不思議な現実を感じてしまう。アコースティックギターがいい。効果音として自然音も入っているが、サウンドが重厚で繊細で、しかしどこかとても幻想的な曲。

Uncertainty - The Soundcarriers

五話の曲。じわりと心に沁みる曲で幸せの中に少し淋しさがあるような。それが揺れ動く、そんな感じの曲。ダッドの人柄がグロリアの悲観的側面を瓦解させ情事へと向かう。そんな小さな幸せな場面の曲。個人的には何故かとても心を揺さぶられる曲でThe Soundcarriersの素晴らしさを感じる。最初の特徴的なフレーズ、テンポが変わる間奏の雲間から日が差すような暖かさ、そういうものに惹かれてしまう。

A Street That Rhymes At Six A.M. - Norma Tanega

素晴らしい曲、歌。ノスタルジックな気持ちでいうのではない。初めて聞いたんだけどスタンダードというか、ノーマ・タネガさんはとても才能あふれる素晴らしい人だと思った。フォークでありポップスであり、カントリーな感じもする。シンプルでいて厚みもあり、歌詞は少し不思議だがそれも含めて素晴らしい曲。アーニーがコニーの家に押し掛け、生殺しの説明をしているとスコットが返ってくるという場面の曲。

Golden Apples - The Californians

中東とメソアメリカが出会って西部劇もプラスされたような感じの曲。そして壮大で神秘的なものを感じる。それはラリーが主権保護者として最後の入場時の場面、その音楽というのにもピッタリだ。ロッジの一部、ラリーの壮大な物語を瓶に閉じ込めてゆくような感じがした。そこにある大いなるものはそのまま小さい瓶に閉じ込められ蓋をされる。そんな気持ちにもなったし、曲からもそのような時間の深さのようなものを感じる。


七話
Oscillations - Silver Apples

ダッドの仕事先で廃コンピュータを自作のトレビュシェットや投石機を使い、障害物として打ち出し、カートでよけてゴールまでの時間を競うというゲームをする際の音楽。電子音やベースやドラムなどサイケデリックな曲だが、どこかの世界を感じる。オシレーションというとオシレーターからアナログシンセを思い浮かべるが、歌詞もそんな感じがしてやっぱりそういう世界なのかなと思う。だとすると場面にもちょうどいい、とても世界を感じる音楽。

Golden Apples of the Sun - Beautify Junkyards

暗闇の中を進んでゆくような曲。なぜか洞窟物語というゲームを思い出した。いや、なぜかではない。それは洞窟物語の生きた水路のような、違うけど漂っているそこが水というような感覚、それが似ている。いや他の曲も含めて似ている感じがする。より幻想的なのだけど。個々の音そのものは洞窟物語の方がプリミティブだが、本質は同じでどちらも最高の音楽には変わりない。仕事先のオービスで、ダッドがコニーにロッジを話をするときかすかに流れている曲。分からないほど目立たないがダッドがロッジのことを語るシーンに合っている。

Let it Ride - The Soundcarriers

七話の象徴的な曲。もう少しあるけど七話の締めくくりの曲。リズのキスから始まり、アーニーは打ちひしがれ、ダッドは父親の店だった貸店舗で朝を迎える。少し悲しく少し切ない曲。最初右から聞こえるアコースティックギターのような音が好き。すべての音の幅が広くて個々の楽器に存在感がある。大サビじゃないけど後半の最後の部分もエクスペリメンタル的でとても好き。

もう少し続きますので、万が一興味のある人は、もう少し聞いてみてください。

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