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文法は理解の架け橋(オススメの文法書)

「文法」と聞くと、皆さんはどんなイメージをもちますか?わたしは結構、文法用語を覚えるのが好きです。わたしの好きな「文法用語」については、またあとで綴ろうと思っています。今回は、今まで自分で使ってみて、楽しかった「文法書」を紹介します。

試験の問題集のように、即効性があるものではないかも、ですが、主観的に「面白い」と感じたものばかりです。


①江川泰一郎、「英文法解説」、金子書房

この本は例文のあとに、解説が続くのですが、この解説が味があって気に入っています。
例えば「関係代名詞と前置詞」の解説では、「18世紀~19世紀の規範文法の時代には、前置詞を文の終わりに置いてはいけないという鉄則があったらしく、昔の文法家がまじめな顔で  '' You must not use a preposition to end a sentence with." と言ったという伝説がある。」(p83)
その他、練習問題には、ところどころブラックジョークをぶっこんでいて、いい感じです。

 
②綿貫陽 マーク・ピーターセン[共著]、「表現のための実践ロイヤル英文法」、旺文社

これは「ロイヤル英文法」の姉妹編ですが、Helpful Hint が充実していて、非常に「腑に落ちる」説明で分かり易いし、面白い。また、例文もそのまま日常会話でも使えそうなものばかりです。

ちなみにピーターセン先生は、「日本人の英語」(岩波新書)をはじめとする、新書や文庫も出版していて、それこそ「ネイティブ」じゃないと分からない微妙なニュアンスを解説されています。新書を日本語で書いてしまうくらいなので、英語と日本語、双方のニュアンスをよく理解しているからこそ、できることなのだと思います。


③安西徹雄、「英文翻訳術」、ちくま学芸文庫
この本は、①の江川先生の著書の例文を例に挙げながら、英文法を翻訳に生かすノウハウを、安西先生とその教え子の訳文を対比させながら、解説しています。
文庫本なので、寝転びながら、今でも読み返すときがありますが、新たな発見をすることが多いです。


④イェスペルセン著(安藤貞夫[訳])、「文法の原理」(上)(中)(下)、岩波文庫

これはデンマーク🇩🇰の言語学者が書いたもの。学術書で、しかも、原書のタイトルが  " The philosophy of grammar "。「文法の哲学」なので、他の外国語と対比したりするので、正直わからないところもありますが、目から鱗の箇所が多いので、じっくり読む価値があると思います。

そのほか

⑤田中茂範、「表現英文法」、コスモピア

⑥大西泰斗・ポール・マクべイ、「一億人の英文法」、東進ブックス

⑤、⑥はどちらもNHKの講師をつとめた方なので、ご存知の方も多いと思いますが、基本的に、コアのイメージを掴むことを重視した参考書になっています。

他にも書店には、多数の英文法参考書がありますが、「自分が納得できる説明になっているか」を基準にお選びください。

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ことばについてのエッセイ集。外国語学習のこと、気になる言葉、好きな言葉をまとめました。また、「激論」したことをこのマガジンに含めています。

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