総裁選は相殺戦
あまり政治的な発言はしないようにしています。
その理由は、大きく2つあります。
まず第1の理由は、どんな政治家や政党であっても、熱烈な支持者がいるので、からまれることが嫌だということ。
第2の理由は、私にはとくに確固たる政治信念というものがないこと。
端的に言えば、熱烈に好きな政治家や熱烈に支持する政党がない、ということです。
(基本的に政治家というか、もっと言えば)歴史の流れというものは、1人の人間が動かせるものではない、という気持ちがあります。
よく言えば、政治に対してニュートラルな思想を持っている。
悪く言えば、信念らしい信念を私は持ち合わせていないということです。
だから、基本的には、誰が党首になろうと、誰が総理大臣になろうと、革命的に政治がガラッと変わるとは思っていません。なるようになるさ、という感じです。
最近、立憲民主党では野田佳彦元総理が党首に選ばれ、自由民主党では石破茂元幹事長が総裁に選出されました。
どちらの政党の党首も、なるべき人がなったなぁ、というのが率直な感想です。どちらの党首選びも、今までになく盛り上がったな、と思っています。
誰がなったとしても、ガラッと革命的にクリーンな政治になることはないでしょう。現在の民主主義国家においては、革命は起こらず、やむにやまれずグラジュアルに変わっていくのだろうと考えます。
ところで、過去の民主党政権は数年でその政権の座を自公連立政権に譲ることになりましたが、3人誕生した民主党政権の総理大臣の中で、(語弊はありますが)1番まともだったのは野田総理だったと私は思っていますし、五回も総裁選にチャレンジし続けた石破茂さんが総裁に選ばれたことも順当だったと私は思っています。
ここからは、私が総裁選を見て思ったことを書きます。
今回の総裁選には、過去最多の9人の方が立候補しました。「政治とカネ」の問題はほとんど究明されていないと考えていますが、事実上、麻生派を除き、派閥が解消されたのは、岸田首相の功績だと言えるでしょう。
何でも政府のやることに目くじらをたてる人もいますが、岸田首相が自らの宏池会を解散したことは、従来の強い結束を持つ派閥を解消することに資したと私は考えます。宏池会とは、宮沢元総理などを輩出したハト派の流れをくむ派閥でしたが、それを率先して解消したことは、意味のある一歩だったと思います。
従来型の強い結束を持つ派閥が存在していたら、今回のように9人もの立候補者が現れることはまずなかったでしょう。
ここでは9人全員について述べることはしませんが、最後まで有力候補として存在感を示した石破茂さん、高市早苗さん、小泉進次郎さんについて、「私が仮に自民党公認の国会議員だったら」という想定で考えてみることにします。
仮に私が衆議院議員だとしたら、近いうちに行われるであろう総選挙に勝ち抜くために、政策云々ではなく、選挙に強い人に総裁になってもらいたいと願うでしょう。
この点だけを考えれば、小泉進次郎さんを選んだかもしれません。あるいは、日本初の女性総理ということならば、高市早苗さん。ただ、実際の党の役職や大臣としての経験を考えると石破茂さんを推すかもしれない。
私が衆議院議員だとしたら、ちょっと悩ましい選択を余儀なくされただろうと思います。
では仮に、私が来年の通常選挙を念頭におく参議院議員だったとしたら、どう考えたでしょう?
今年に総選挙が行われたとしても、参議院議員である私には(語弊はありますが)、総選挙は直接関係のあることではありません。
総選挙で大勝したとしても、参議院議員選挙があるのは、通常国会や予算委員会を経たあとのことです。
とすれば、環境大臣のときに実績らしい実績もなく、物議を醸した小泉進次郎さんでは心もとない。また、報道機関への圧力をかけたとされた事案で追及された高市早苗さんには不安が残る。また、党員を大幅に増やすことに貢献があったとしても、タカ派的な言動の多い高市早苗さんは推しにくい。
中国・習近平さん、ロシア・プーチンさん、(アメリカはまだ分かりませんが)トランプさん、などを考えると、小泉進次郎さんや高市早苗さんでは心もとない。
とすれば、私は消去法で石破茂さんを選んだと思います。
私は政策的な面では、同じ政党の一員である以上、総理大臣といっても独裁者的に物事を決することはできないですし、同じ政党に所属する国会議員の協力なくしては、政治を動かすことはできないと考えます。
だから、総理大臣就任前に語った公約を完全に実現することは不可能だという意味で、誰が総理大臣になっても大差はない。
細かな政策的なことはさておき、石破茂さんは党三役も務めていますし、大臣経験もある。加えて、今までに五回も総裁選に臨んで、他の候補に比べて、揉まれていると言えます。
だから、石破茂さんで良かったんじゃないかな?、と私は思っています。
いずれにせよ、総理大臣になるのはこれからですし、最初から冷や水を浴びせることは、私の趣味ではありません。
とか言って、総選挙で自民党に投票するかどうかは分かりません。
私、選べない時には、負けそうな方の政党に投票するようにしています。
私の一票で大きく変わるなんてまったく思っていませんが、どの政党が政権を担うとしても、選挙で大勝すると、「これが世論だ!」という奢りを生むことになるからです。
とりあえず、政治家のみなさん、頑張ってね😄。なにをやっても怒られるのがあなた方のお仕事なのだから。。。
#エッセイ
#たまには時事ネタ
#自由民主党総裁選感想
#野田佳彦さん
#石破茂さん
#公民がすき
#日本史がすき
#総裁選は相殺戦
#書きにくいことを敢えて書く試み
記事を読んで頂き、ありがとうございます。お気持ちにお応えられるように、つとめて参ります。今後ともよろしくお願いいたします