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子どもの創作意欲を刺激する!親子で楽しむ手づくりヘッドホン【御殿山トラストシティ】

あらゆる属性の人が集う御殿山を継承すべく、地域・住民・学校・企業が結びつく場として新たなストーリーを紡いでいくプロジェクト『御殿山モノガタリ』。毎回さまざまなテーマを扱っていますが、2月17日(土)に開催された8th storyでは、子どもたちに集まってもらいペットボトルを使ったヘッドホンづくりにチャレンジしてもらいました。今回は音の仕組みを学びながら、実際に音楽を聴けるヘッドホンを身近な材料で作っていきます。

材料は牛乳パックとペットボトル!

テーブルの上にはさまざまな道具や材料が用意されていて、子どもたちは席に着くなり一つひとつのパーツに興味津々。大人でもこれらのパーツを使ってどんなものができるのか気になるところです。今回は各自で空の牛乳パックを持参してもらい、ウォーミングアップがてら、牛乳パックをハサミでカットするところからスタート。参加した子どもたちは、厚みのある牛乳パックをハサミで少しずつ切り開いていきます。

次は空のペットボトルの上部と底部を切り離して、ヘッドホンのパーツを作っていきます。ヘッドホンは左右2つでワンセットですが、今回は片方だけ自分たちで作ることに。写真左は見本となる完成品で、これを目指して工作にチャレンジしていきます。

ペットボトルを切っていく作業は、さきほどの牛乳パックを切るよりも大変な作業。見本となる完成品を横目に「ちゃんと作れるかなぁ」と不安そうな子もちらほら。とはいえ、各テーブルには先生がひとりずつ付いているので、しっかりレクチャーしてもらいながら作業を進めることができました。

ペットボトルの底を切り取って作ったのは、ヘッドホンになくてはならない振動板。これに強い磁気を持つネオジム磁石を貼り付けて、先ほど切り取ったペットボトルの上部に入れて固定します。ハサミでペットボトルを切るのに一苦労していた低学年のお子さまも、テープを使うこの作業ならお手のもの。

ちょっとコツがいる作業でも、先生のアドバイスのおかげでしっかりクリアできました。これから何ができるかが見えない作業が続く中、「工作っておもしろいね!」と思わず口にする女の子がいたり、参加した子どもたちはみんな夢中で作業に取り組む姿が印象的でした。耳を当てる部分となるペットボトルのフチにクッションテープを貼り付けると、いよいよヘッドホンの形に。パーツを耳に当てて試してみる子も多く、完成が待ちきれない様子が伝わってきます。

ヘッドホン完成まで、あと少し!

ここからは後半戦。「ホルマル線」と呼ばれる細い銅線をペットボトルの先端に巻いていく作業になります。このホルマル線の長さはなんと約20m。ホルマル線をひたすらペットボトルにぐるぐると巻いていくという根気が必要な作業に「これ巻くのって、いつまで続くの?」とつぶやきつつも、友だちより早く巻こうと真剣な表情で作業に集中する我が子を見守るママたちの姿もありました。

ペットボトルに巻きつけたホルマル線の先端をオーディオケーブルの先端に繋いだら、ついにヘッドホンのパーツが完成。ペットボトルで作ったパーツが、いつの間にか本格的なヘッドホンの形となっています。

ここからはヘッドバンドとなる部分を作ります。最初に用意しておいた牛乳パックを切って、左右のヘッドホンを結ぶためのアーチを作り、サイド部分となる台紙とテープで貼り合わせます。「牛乳パックはここで使うんだ!」目から鱗の声も聞こえてきます。

最後にヘッドバンドの耳に当たる部分にペットボトルを差し込み、ペットボトルのキャップの締め具合で高さを調節したら、ついに手づくりヘッドホンの完成です!

いよいよスピーカーのピンジャックと音源を繋いで、実際にヘッドホンから音が出ているかをチェック。自分で作ったヘッドホンから音が出た瞬間、参加した子どもたちは思わず「聴こえたー!」と叫び、会場は拍手に包まれました。自分で作ったヘッドホンから音が出るという初めての体験に一同大盛り上がり。逆に真剣に聴き入って無言になってしまう子もいたり……子どもたちの個性豊かな反応が垣間見えたイベントとなりました。

一般的なヘッドホンは磁石の性質を利用して音を出しています。今回作ったヘッドホンもネオジム磁石に銅でできたホルマル線を巻いたシンプルなもの。それなのに音が出るって、ちょっと不思議ですよね。今回のイベントでは、当たり前に使われているけど実は知られていないヘッドホンの仕組みを知ることができました。

プログラム提供:公益財団法人 ソニー教育財団