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心と体を整える!茶室「有時庵」でマインドフルネス体験【御殿山トラストシティ】

あらゆる属性の人が集う御殿山を継承すべく、地域・住民・学校・企業が結びつく場として新たなストーリーを紡いでいくプロジェクト『御殿山モノガタリ』。7th storyとなる今回は、心と体を整える「マインドフルネス」がテーマです。1月20日(土)に開催されたその場所は、御殿山庭園の中にひっそりと佇む「有時庵(うじあん)」。円形の屋根に四角く空間を切り取る白い壁。建築家・磯崎新氏設計の伝統と革新を融合した現代の茶室にて、講師の土屋さとみ先生を招いてマインドフルネス体験イベントを行いました。その様子をお届けします。

特別な茶室空間「有時庵」でマインドフルネス

普段は開放されていないという有時庵は、御殿山庭園でも特別とされる貴重な場所。屋号となる“有時”は、道元禅師の著作『正法眼蔵』の「有時の巻」に由来しているそうで、今ここに立ち現れる時間に耳を傾けることを大切にする思いは、マインドフルネスにも通じるものがあります。

1992年に建築された有時庵に足を踏み入れると、そこはシンと静まった心地いい空間。ゆっくりと腰を下ろし、土屋先生のお話に集中していきます。今イベントのキーワードとなるマインドフルネスの概念は、過去や未来ではなく「今この瞬間」に注意を集中させ、ありのままを受け入れようというもの。ネガティブな思考やイライラなどのストレス、トラウマなど心理状態を軽減させる効果が期待できるということで、近年日本でも注目を集めています。

土屋先生のお話によると、人には何をするかを考えている状態の「doingモード」と、どうあるかを意識している状態の「beingモード」2タイプがあり、今ちょっとイライラしていたな、身体が疲れているな、など今の自分の心や身体に気づき、ありのままを受け入れるbeingモードがマインドフルネスになるそうです。

参加された方の中には、doingモードとbeingモードのバランスについて興味を持たれるなど、今まで気にしていなかったことに気づくといった新しい発見に、参加者の皆さまも学びにつながったようでした。さらにマインドフルネスは、幸せホルモンと呼ばれる脳内神経物質セロトニンの分泌が活性化されるという嬉しい相乗効果も期待できるとのこと。こうしたマインドフルネスの概念を学んだ上で、実際にご自身が「やってみる」ということにチャレンジしていただきました。

初心者もできる!呼吸法×静座瞑想法

マインドフルネスを知る座学が終わった後は茶室へ上がり、坐禅のように足を組んで自分の呼吸を感じることからスタート。今回は、初めての方でも取り入れやすい呼吸法と静座瞑想法を組み合わせた方法を教えてもらいました。

呼吸法と静座瞑想法を合わせたシンプルなマインドフルネスは、リラックスしながら鼻呼吸で大きく息を吸って4カウント、吐いて4カウント、これを繰り返しながら呼吸をコントロールしていきます。呼吸とおなかに注意を向けながら腹式呼吸を1分間、慣れてきたら5分間。有時庵という特別な場所にいることを感じながら、呼吸の早さ、深さ、そして体のどの部分が動いているかを意識しながら呼吸を行っていきます。この深呼吸を意識して行うマインドフルネスが自律神経に働きかけ、セロトニンの活性化につながっていると考えると、実はとても簡単な方法で心と体は整えられることがわかります。

マインドフルネスを継続するコツ

実践が終わった後は、マインドフルネスについての総括タイム。今回チャレンジした静座瞑想の他にも、噛む、飲み込むなどの動作に注意を向ける食べる瞑想、足裏や左右の体重移動など歩く感覚に注意を向ける歩く瞑想、身体の各部位を順番に意識するボディスキャン、身体の動きや伸び、呼吸に意識するヨーガ瞑想などさまざまな方法があることを説明すると、参加者も興味津々でした。「1分くらいならできそう」「レーズンをひとつぶ食す、食べる瞑想が気になった」などの感想も。スッキリとした表情で皆さんポジティブな気持ちになったようです。

自分にあった方法で習慣化すること、そして結果ではなく行動で表すのがおすすめですと伝えてくれた土屋先生。将来を考えて心配するのではなく、心配になったら深呼吸することを目標にしてほしいと笑顔で語ってくれました。食事の後に歯を磨くように、「いつ」「どこで」「なにを」行うのか、自分が取り組みやすい目標設設定を考えることが継続につながっていくマインドフルネス。有時庵という心地よい空間の中で心身を整えるイベントにご参加いただきました皆さま、ありがとうございました。

次回は親子で楽しむワークショップを開催!

次回の御殿山モノガタリは2024年2月17日(土)。御殿山マリオットホテル内にあるイベントスペースで手づくりヘッドホンを作る無料ワークショップイベントを行う予定です。

トラストシティの公式サイトおよび公式LINE、地域コミュニティアプリPIAZZA(ピアッザ)にて詳細をお知らせしますので、ぜひチェックしてくださいね。