コロナの時期に読む「ブリッツスケーリング」
非常事態が続く中、どうしても後ろ向きな考えがよぎってしまったり、足元のことに集中してしまう余り視座が低くなってしまう。
こんな時期だからこそ、もっと遠くを見て事業を推進して行かねばなので、こちらの本を再度手にとって見た。2回目。
ちなみにこの本の著者であるReid Hoffmanの思想はとても好きで、本のベースともなっているポッドキャスト「Master of Scale」は超絶おすすめ。通勤時によく聞いてます。
https://mastersofscale.com/
とても良い示唆がある本だったので、自分に響いた所を書いておきます。
ブリッツスケーリングとは、効率よりもスピードを最優先し、市場をこじ開け、圧倒的な成長を短期間で実現する経営手法のこと。よくシリコンバレーではこの手法を活用されていますよね。
テクノロジーのみでなく、ビジネスモデルのイノベーション
圧倒的な成長はテクノロジーがベースとなるが、革新的なビジネスモデルの設計が必要不可欠であること。
Googleでは、創業者が優れた検索アルゴリズムを構築した。しかき、検索エンジニアビジネスモデルに革命を起こしたのは、それまでにように単に最高額の入札にスペースを渡すのではなく、広告を表示する際に記事との関連性、パフォーマンスを考慮したことだった。
Airbnb、Uberも最先端のテクノロジーを提供したわけではなく、新しかったのはビジネスモデル。
そしてこのビジネスモデルに基づく事業の利益率は拡販性を高めるためにテクノロジーのレバレッジが必須となってくるとのこと。
ユーザーディストリビューションの必要性
優れたプロダクトの開発も必要だか、それと同じ位サービスをユーザーに届けることも重要と説いている。
ペイパルは、イーベイの売り手がリスティングに「ペイパルで支払い可能」ボタンを自動的に追加できるソフトウェアを開発することで、イーベイという巨大なユーザーベースにサービスを売り込むことができた
Airbnbはクレイグリストへのクロス投稿できる仕組み作り大きくユーザー獲得ができたとか。既存の強力なネットワークをいかに利用できるかは成長速度を高めるかぎ。
この他にも口コミの発生させる仕組みや、金銭ではなくサービス利用促進を促すインセンティブなどの設計が重要視されている。グロースするための手段をOut of Boxで展開していくことが重要なのだと。
さらに、ユーザーが増えていく過程でネットワーク効果がうめる仕組みになっていると、強固な事業へとなってく。
サービスのユーザー数または、利用料の増加がネットワークの効用を増大させるならそのサービスにはプラスのネットワークが働いている
強いカルチャーを築け
成長を追いかける中、様々なことを犠牲にするがカルチャーだけは守るという。
カルチャーが重要である理由は、具体的な指示やルールがない時、あるいはルールが自分の限界を達した時にどう行動するかを左右するからだ。
急成長していると、全てが新しく、仕組み・ルールができていないことが大半。そんな時にチームメンバーの行動を起因するのは確かにカルチャーである。これは言語化して、ステッカーにしたりするだけでは当然浸透するわけがなく、とっても難しいこと。何度も何度も繰り返して言ったり、行動で見せたり絶え間ない努力が必要。
カルチャーに強い思いがある組織は、カルチャーに合わない「一流プレーヤー」の採用を見送る。
ここまでしっかり判断できるようにカルチャーに対してコミットして行きたい。
---
ブリッツスケーリングは、極端な部分があリますが、成長を貪欲に目指すベンチャーとしては参考にしたい所が多い。
特に、コロナのようにどうしても慎重に足元重視で考える時間が増える時だからこそ、このような発想をより意識して事業に取り組みたいと考えている。
書籍内で紹介されていた、AirbnbのCEOのBrianが実施している毎週日曜の社内メッセージははじめてみます!