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幅の狭い鍵盤のピアノを弾いてみた!⓵

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上の写真を比べてみてください!

両方とも、私の左手です。
ラフマニノフのコンチェルト第2番、
冒頭の和音を弾こうとしています。

普通のピアノでは、
ファから、ラのフラットまで届かないので
普段は、バスの音を他の音の
かすか前に弾いています。

でも、幅のせまい鍵盤のピアノでは
しっかり届きます。

ミニピアノ??

最初、小さい手のために
鍵盤の幅のせまいピアノがある、と聞いたとき
私のリアクションは、
「え〜 、私は、普通のピアノがうまく弾きたいの。
ミニピアノなんか、興味ない!!」

しかし...
ピアノ自体は、同じ。
サウンド・ボードも同じ。
単に、ピアノのアクションを取り出して
狭い鍵盤を取り付けたものと、入れ替えただけ。

つまり、音には影響なし。
そう説明されると、
がぜん、興味がわいてきました。

自分が、手が小さいために
絶対に、現世では弾けないと思っていた曲。
たとえば、シューマンのトッカータとか
「別に弾かんでもいいもん!」と言っていた曲を
弾いている姿が
すでに、脳裏に浮かんできました。(笑)

鍵盤の幅は、いつ決まった?

鍵盤の幅って、普通、どのピアノでも一定ですよね。
オクターブが、6.5インチ(約16.5センチメートル)

19世期の終わりまでは、
鍵盤の幅って、まちまちだったそうです。
ショパンの作品10の1のエチュードとか、
昔の幅のせまい鍵盤では、
ずい分、今より弾きやすかったはず。

幅が一定になったのは、1880年以降のこと。

リストや、アントン・ルービンスタインなどの
男性ヴィルトゥオーソピアニストが台頭し、
コンサート会場は大きく、それに合わせて、
ピアノのサイズ、音量も、鍵盤の幅も大きくなりました。

それでも、有名なピアニストの中でも
せまい鍵盤を好み、
特別にあつらえた鍵盤で弾いていた、
ピアニストもいます。

一番有名な例は、ジョーゼフ・ホフマン。
オクターブが6.25インチの鍵盤を
(普通よりオクターブが6.3ミリほど小さい)
ピアノにフィットさせ、演奏していました。
もっと最近では、ダニエル・バレンボイムが
幅のせまい鍵盤で演奏しています。
(DS Foundationホームページより)

問題点

バレンボイムのような、超有名人だったら
特別なピアノを作らせて、持ち運びすることもできますが
普通のピアニストには、無理ですよね…
ピアノ持ち運びとか...

しかし、
もし、メジャーなピアノメーカーが
幅のせまい鍵盤を、フィットさせたピアノを
選択肢として提供するようになったら、どうでしょう?
すでに、アメリカのスタンウェイ社は、
オクターブが6.25インチのピアノを、作りはじめています。

前回のブログでは、「選択肢について」
について語りました。
こちらのブログは、精神論的ものだったのですが...

選択肢という観点から言うと、
現代の、テクノロジーの発達した世の中において、
小さな手のピアニストにとって、
「異なるサイズの鍵盤で弾ける、という選択肢」も、
あって良いのではないかと思います。

皆さんは、どう思いますか?

そして、もうひとつ考察すべき点は
「普通のピアノに慣れていたら、急に違うサイズの鍵盤で弾くのってむずかしんじゃない?」
ということですよね。
「そして、元のサイズのピアノに戻るとき、違和感があったら?」
という疑問も湧くでしょう。

実際に弾いてみないと、分からないと思ったので
ロンドンに行って、
6.0インチオクターブのピアノを、弾きに行ってきました!

弾いてみた様子を、ビデオにも撮りましたので
実際弾いてみてどうだったか、次のブログで報告します!

続きます... 

#ピアノ #クラシック音楽 #音楽 #小さな手ピアノ



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