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緊張する練習をしよう

『音楽する』と『パフォーマンスする』は別物である。
音楽家であれば、両方できなければならない

上記は、フランス音楽の専門家と知られる
ポール・ロバーツ氏が
自身のマスタークラスで語った言葉です。

どんなに、音楽性や芸術性に富んだ演奏をする能力があっても、
人前で演奏する能力とは、また別であるという話です。

どう猛な犬を使って訓練

マルコム・グラッドウェルの著書、「第一感」
警察官がどのような訓練をつむか
詳しい説明があります。
非常事態に「冷静な判断や行動」ができるようになるため、
どう猛な犬を使って、訓練をするそうです。

最初のトレーニングでは、
心ぱく数が175ほどまで上がり、
視界もぼやけ
まともな動きができない。

しかし、徐々に120、110、と下がり、
凶暴な犬を前にしても
的確に、頭と体が機能するようになるそうです。

要するに、「慣れ」ですね。

「家ではできた」

ピアノの練習でもいっしょです。
友達や家族に「どう猛な犬役」
になってもらいましょう。

曲をとおして弾くあいだ
そこに座っていてもらうだけです。

生徒はよく、レッスンでミスると、
「家ではうまく弾けました」
と言います。

それじゃ、ダメです。
家では、誰でもうまく弾けます!

どんな状況でも弾けるように
緊張に慣れる
「緊張をする練習」をしましょう。

コロナのために外出したり
人に会うことがむずかしい場合にはオンラインでも
友達にきいてもらうことができます。

どう猛な犬に慣れて、自分の力が発揮できるようになった
警察官のように、
あなたも回数を重ねるごとに
プレッシャーの中でも演奏が
できるようになってきます。

実は犬ではなかった!

これまで、人前で弾くことを
危険な犬に例えて話しました。

しかし、あるとき
本番でしかできない
「その時だけの表現」
というものがあるのに気がつきます。

そして、今までどう猛な犬だと、捉えていたものが
実は、人であることに気づくのです!!

(何のこっちゃ!?)

感動の瞬間です。

聞いている人から、エネルギーが伝わり、
たすけてもらい、
普段できない
密度の濃い演奏が、可能になります。

人と音楽をわかちあう時
特別の瞬間が生まれます。

その時、
「音楽する」ことと、「パフォーマンスする」
ことが、ひとつに繋がるのです。

適度な緊張は、
自分の力を極限まで引き出してくれる
ポジティブなものなのです。

まとめ

緊張した状態でも
自分の普段の演奏ができるようになるために
「緊張する練習」が必要だという話をしました。

普段ひとりで練習して、
いきなり本番でうまくいくはずがありません。

通して弾くのを
友達に何回でも聞いてもらいましょう。

回数を重ねるごとに
プレッシャーがある状態に慣れ、
ワクワクするように、なります。

そして、「緊張する」ことは
実は、良い演奏をする助けになることに
気がつくことでしょう。

#ピアノ #ピアノ上達法  #音楽 #学び #メンタル

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