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フレイルの全体像を掴もう。未病との違いと診断基準を考える。

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こんにちは。てっちゃんです。

今回からは高齢者医療に携わる鍼灸師として、フレイルについて解説していきたいと思います。

なぜ今フレイルなのか?
在宅医療に携わっている方であれば既にご承知の方も多いと思います。ただ、正確に答えられるかと聞かれると理解が曖昧な方も多いのではないでしょうか。

早速ですが質問です。以下の5つの質問に回答できる方はこの記事を読む必要はありませんので、概要は十分理解しているレベルだと思います。

✔︎フレイルとはどんな状態か説明できますか?
✔︎未病との違いはなんでしょう?
✔︎サルコペニアとロコモとの違いはなんでしょう?
✔︎フレイルの原因と言われる3つの要因はなんでしょう?
✔︎フレイルかどうかを判断する5つの基準はなんでしょう?

上記の質問にサクッと回答できなかった方は、これを機会にフレイルの正しい理解を深め、地域で活躍できる鍼灸師になりましょう!

また、8/9に購読者限定無料フレイルセミナーも開催するので、記事の内容をさらに深めたい方はこちらもご参加くださいね。

1.フレイルってそもそもなんだっけ?

フレイルという言葉は、2001年にFriedらによって「frailty」と提唱されたことが始まりですが、2014年に日本老年医学会が『フレイル』とした診断基準なので、意外と本邦での歴史はまだまだ浅いんです。
とはいえ、たった10年でこれだけ社会に浸透しているなんて凄いですよね。

フレイルとは、医学用語であるFrailty(虚弱)の日本語訳で、
病気ではないけれど、年齢とともに、筋力や心身の活力が低下し、介護が必要になりやすい、健康と要支援・要介護の間の虚弱な状態のことを指します。
もっとわかりやすく言うと「加齢によって心身が衰えた状態」のことです。

在宅医療に携わる鍼灸師にとって、フレイルに関する正しい理解は必須であり、正しい理解を持つことでこれからどんなアプローチをしていくことが望ましいのか新しい気づきが得られるのではないかと思います。

2.鍼灸師的にフレイルを考えてみる

我々鍼灸師にとって、フレイルやサルコペニアなど、頭では言葉を理解しつつもどうしても想起される類似ワードとして「未病」が出てくるのではないでしょうか。

上記の投稿でも述べたように、鍼灸師的には「フレイルですね」と言うよりも「未病ですね」と置き換えたくなりますよね。ただ、似たようなキーワードだからといってそのまま置き換えてしまうと誤解をされかねないため、意味の違いを押さえておきましょう。

両者は同じようで、いざ調べてみると異なる点は大きく2点あると考えています。

違いその①『フレイルと未病では帰結が異なる』

フレイルと未病はいずれも「心身が低下した状態」であることは共通しています。そう考えれば同じじゃないかとも感じますが「最終的に辿り着く状態が違う」という点は非常に重要です。

この図を見てみると「フレイルは要支援・要介護状態になる一歩手前の状態」であるのに対し、「未病は病気になる一歩手前の状態」となります。

では、ここで思いつく疑問としては”要支援・要介護の状態は病気なのか”なのではないでしょうか。

要支援・要介護の状態は、ADLに何かしら支障を来たしておりサポートが必要になっているであり、必ずしも病気を抱えているとは限りません。

例えば、五十肩(病気)になったからと言って、必ずしもサポートが必要かと言われると問題なく過ごせるかもしれませんし、歩行器がないと外に出歩けなくなった(要支援)としても、病気は何も持っていないかもしれませんよね。両者の最終的に辿り着く状態が違うのでそこは上手く使い分けが必要だと思います。

違いその②『フレイルは未病よりも広い概念』

2つ目もかなり重要な違いなので、把握しておきましょう。

上記の図からも分かるように、フレイルには「身体的・精神的、そして社会的」という3つの要因に分けられます。一方、未病には身体的・精神的な要素は含まれるものの”社会的”要素は含まれません。

社会的フレイルは、『家族や友人との交流が減少するなど、社会的に脆弱な状態にあること』を示します。
”社会とのつながり”はフレイルにおける重要な概念であり、「ただただ運動習慣を付けるよりも人とのつながりも作っていこう」という考えのもとフレイル予防は取り組まれています。

未病よりもフレイルの方が優れているとか、優劣を付けるものではありません。重要なのは『どこまでを包含して捉えているのか』の違いを把握しておくことではないでしょうか。

フレイルと未病だけではなく、似たような表現である”サルコペニア”や”ロコモ”それぞれの違いも理解しておくことは必要です。

以下の図で捉えるとより違いがイメージしやすいかと思います👇

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