ノルディックハムストリング
ノルディックハムストリングについて書きます。
膝立ちで足首を押さえてもらって前に倒れていくやつです。
バーベルで足を押さえることもあります。
どこのトレーニングかというと読んで字の如くハムストリングのトレーニングです。
ハムストリングには大腿二頭筋長頭、短頭、半膜様筋、半腱様筋とあります。
何にいいの?というとハムストリングの肉離れを予防するとされています。
なんと50%以上も予防すると言われています。
なんで?他の種目じゃいかんの?他にもハムストリングを鍛える種目はあるじゃん?となります。
例えばルーマニアンデッドリフトやヒップエクステンションの様な股関節伸展に負荷がかかる種目では大腿二頭筋長頭が強く働きます。
レッグカールの様に膝関節屈曲に負荷がかかるものは大腿二頭筋短頭が強く働きます。
ノルディックハムストリングも膝関節屈曲に強い負荷がかかるので短頭が強く働きます。
でも肉離れをするのは約8割が大腿二頭筋長頭です。
次いで半膜様筋です。
この二つに共通するのは二関節筋であることと羽状筋であることです。
じゃあなんでノルディックハムストリングがいいの?大腿二頭筋短頭が強く働くんでしょ?肉離れするのは長頭なんだからそっちを鍛えた方が良くない?ってなります。
もちろんノルディックハムストリングも長頭が全く働いてないわけでありません。
でも長頭なら股関節伸展種目の方が強く働くのになんで?ってなります。
ノルディックハムストリングはエキセントリックに強い負荷がかかります。
人類のほとんどがどう頑張ったってエキセントリックすらコントロール出来ません。
最初なんかあっという間に落っこちていきます。
これを頑張ることによって筋線維束長が長くなって肉離れをしにくくなるとされています。
例えばルーマニアンデッドリフトでエキセントリックだけをやろうと思ったら、バーベルを持ちました→降ろしました→挙げてもらいました、なんてやるのは現実的ではないです。
もうちょい簡単なものだとレッグカールも代わりになるんじゃないの?って思ったりします。
これも重たくしといてコンセントリックはスポッターに手伝ってもらって自力で降ろす、または自力でコンセントリックは自力で挙げてエキセントリックはスポッターに手伝ってもらう、など出来なくはないですが手間がかかります。
ノルディックハムストリングは膝関節伸展位に近いところで強い負荷がかかります。
レッグカールはマシンのカムの形状にもよりますが、普通は曲げ始めは軽いです。
なので同じ膝屈曲に負荷をかける種目でもこういった違いがあります。
というわけで、ノルディックハムストリングは膝伸展位に近いところで強い負荷がかかって、それによって最大筋力発揮角度が膝伸展位に近いところに移動することが走っている時のrate swing pheseでの膝伸展を制御してハムストリングの肉離れの予防になってるんじゃないの?ということです。
あとは協働筋の半腱様筋や大腿二頭筋短頭が強くなることによって膝屈曲の機能が向上して制御できてるんじゃないの?ということです。
じゃあやってみるかとなるのですが、先述の様に人類のほとんどがあっという間に落っこちていきます。
なので楽チンにする方法として可動域を制限するとかゴムバンドで免荷するなどがあります。
それはそれでいいんですけど、最終的にはエキセントリックで床までコントロールしてできる様になって欲しいです。
良くないのは可動域を制限してやって、それが出来る様になったら重りを持って制限した可動域でやるという方法です。
何せ膝伸展位に近いところで強い負荷をかけたいのです。
ゴムバンドを使う方法も、ゴンバンドは床に近いところで1番張るので、もしかしたら1番下が1番楽チンなんてことになっちゃてるとノルディックハムストリングの美味しいところと違ってきちゃうなんてことになります。
そうは言っても最初はとにかく出来ません。
可動域を制限しながらとか、ゴムバンドで免荷しながらやりつつ最終的には床までコントロールして出来る様にしたいです。
出来ちゃう人も負荷をかけてエキセントリックをやると筋線維束長を長くするという意味ではいいかもしれません。
普段のトレーニングにおいてはスクワット、デッドリフト等の股関節伸展のトレーニングもしつつ、ノルディックハムストリングを組み合わせるのがいいと思います。
どれか一つだけというのは無しです。
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