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ルックバックを見て後悔した話

ルックバックを観た。それについての解説は今更必要もないだろう。大人気の漫画家が描いた、人気の話。僕が観た時はそれくらいの認識でしか無くて、サブカルチャーに精通したいけすかないヤツが絶賛する漫画、ないしは映画。それくらいの創作物でしかなかった。 それで、観終わって。圧倒された、素直に。 第一に、漫画家らしくと言って良いのかは分からないけど、“漫画”や“絵”が軸になった話だった。それくらいはもうみんな知ってるのかな。わからないけど、このnoteでは主人公の藤田に視点を当てたいと思

    • プラネタリウム

      ふわふわ、ゆらゆら、きらきら。 それら一つでは意味を持たないことばが、二つになれば途端に足し算以上の意味を持つ。イメージされる情景は人によって様々で、ぼくの場合は街灯のひかり。 もうまともじゃないのは自覚しないといけないけど、それに耐えられなくなったとき、ぼくはなにかに取り憑かれたみたいにドアを開ける。吸いたいのかもわからないたばこに火をつけて、ぷかぷか煙をふかせながら、眼鏡を家に投げいれる。矯正されてないぼくの視界はほとんど全部がぼやけて見えて、世界の境界線がどろどろに溶け

      • きらきらひかる

        一週間後に隕石が降って、地球が滅亡するらしいです。そのニュースを聞いたのが一週間前。今思えば、なんだかその日の仙台の街は浮き足立っていたような気がします。人間なんて、安定を望む一方で、結局非日常を望んでいるんですよね。 らしいなんて伝聞調で話していいことなんですかね。もうあと数分で隕石は地球に着弾するわけですけど、ぼくは自分の面倒な性分を終ぞ変えられずに、そう思います。ニュースで事実を伝えるアナウンサーだって、それは自分の身にも降りかかる事実なわけですから。もっと切羽詰まって

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