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保護猫と暮らそう

猫がいることで、私たちの生活は幸せになれる。


はじめに

猫のご飯は「冷たい白米に味噌汁をかけた猫まんま」ということが、昭和の時代にはありました。猫を放し飼いしている家庭も、多く見られた時代だったのです。当時の猫のごはんは、猫にとって適切な栄養摂取ではありませんでした。

なので、昭和の時代を生きた猫は、平均寿命は10年でした。外にいる猫は交通事故にあうことも多く、平均寿命は5年ともいわれています。今は猫の生体にあった必要な成分を含んだご飯、病気による細かい療養食が普及しています。

そのおかげで、猫の平均寿命は15年になりました。また長生きする猫は、20年以上も生きることが出来るようになりました。


人と猫との歴史

猫の祖先は、約13万年前に、中東の砂漠などに生息したリビア猫と言われています。
2004年に発見された、シルロカンボス遺跡から人間と一緒に埋葬されているネコ科動物の遺骨が発見されたのが9500年前のものであったそうです。
そのことから、人と猫は約9500年前から接するようになったといわれています。

日本では約2000年からの弥生時代から猫がいたという形跡があります。おそらく稲作伝来時にネズミ対策として、穀物を保護する動物として運ばれてきたと考えられています。
兵庫県姫路市見野古墳からは猫の足跡が付いた土器が発見されており、古墳時代になると猫は作業場にも自由に出入りしていたと考えられています。

飛鳥時代には、仏教伝来により軽天と一緒に猫も中国からやってきたと言われ、日本に多大な影響を与え続けてきました。

日本での最初の猫ブームは平安時代です。中国から来た猫は「唐猫」と呼ばれて区別され、貴族に可愛がられていました。犬は放し飼いされていましたが、猫は紐に繋がれていたようです。

日本最古の長編小説の「源氏物語」にも、宮中で可愛がられている猫が登場していることから、すでに平安時代から野良猫がいたことが解ります。

安土桃山時代は「猫はネズミを捕る益獣」として重宝されており、豊臣政権は「猫を盗むこと、猫を捕獲すること、猫の売買」を禁止する布告を出しました。

毛利輝元が布告したものに「犬は繋いで飼育、猫は放し飼いをし、人家に侵入したり、谷の鳥を襲ったりしても殺してはならない」ということが書かれていました。犬も猫も大切にされていたことが解ります。

日光東照宮の眠り猫、浮世絵などで、江戸の文化からは猫が庶民に愛されていたこと、身近な存在であったことが見受けられます。江戸時代は第2の猫ブームでした。

明治時代には夏目漱石の「吾輩は猫である」が有名です。
昭和に入り赤川次郎氏が書いた「三毛猫ホームズシリーズ」という小説が人気になりました。
平成には猫マンガ雑誌「ねこぱんち」が流行り、今でも継続されています。
令和ではTwitterから人気が出たマンガ「おじさまと猫」が人気となり、ドラマ化されています。

今は犬を飼っている人より、変わっている猫の数の方が多いと言われるほど。
猫の経済効果は『ネコノミクス』とよばれていて、今は第3の猫ブームです。


猫がいることで発揮する効果

猫は全世界でペットとして愛されています。
愛らしい猫の姿は、見ているだけで癒されるもの。
アニマルセラピーとしても、人の心を和ませてくれる効果は抜群。
猫をハグするだけで、心と体にうれしい変化を与え、ハグをすることで幸せホルモンでストレスが軽減されます。
「幸せ」「楽しい」「うれしい」「気持ちいい」というときに脳から出るホルモンのことです。
好きな猫や、好きな人と1日30秒以上のハグをすると、ストレス値が下がり、病気予防にもなります。
医学的には次のような3つの効果があります。
①心身ともに元気にし、前向きな気持ちにしてくれる「セロトニン」。
②快感ややる気を起こさせてくれる「ドーパミン」。
③安らぎや心を落ち着かせてくれる「オキシトシン」。
以上のように、ハグをすることで「幸福感」「精神的な満足」を得ることができます。
猫は人間の良きパートナーといえるでしょう。


猫を家族として迎えるなら「保護猫を迎える」という選択を

犬や猫を売るペットショップが、全国で多く見受けられます。
簡単に犬や猫の命を、モノのように扱うペットショップがあるからこそ、簡単に犬や猫を捨てる人がいます。

NPO法人をはじめとする「動物愛護団体」は、ペットショップでの命の販売に反対しています。
ブリーダーからペットショップに並ぶまでの流通過程で、命を落とす犬猫がいるからです。
また、また、モノのように安易に扱われていることをよく思っていません。ペットショップで安易に犬や猫を飼ってしまう人がいることで、必要なくなると安易に捨ててしまう人がおり、野良犬や野良猫が増えてしまう原因になっているからです。

どんなに愛護団体が働きかけていても、ペットの生態販売は変わりません。
なぜ、変わらないのか?

ペットショップで、犬猫の命が高額で取引されています。
犬や猫の命が高額で売買されている金額が、消費税や法人税という形で国の税収につながります。
国としても、高額な税収が入るシステムを、みすみすなくすわけにはいきません。
動物の命を利用して儲かるシステムがあるからこそ、適正な飼い主化も見定めずに、命を人が引き取るシステムが出来ているのです。
だから犬猫の命を物の様に扱う飼い主の手に渡り、捨て猫が広がるという形ができてしまっています。


野良猫の問題点

猫が好きな人にとっては、逃げられるのが解っていても、ついつい野良猫でも寄って行ってしまいます。逃げていくノラ猫さんが多い中、少しでも寄ってきたら喜んでしまうものです。

ですが、猫嫌いの人にとっては嫌な存在でしょう。
「野良猫がおしっこをしていった」「排泄後の匂いがキツイ」など言われます。
中には「餌を食べ散らかしたのに迷惑だ」と思っている人もいます。

野良猫が餌を食べ散らかすのは、猫のせいではありません。
猫がかわいいと思って、猫に餌をあげるのは悪いことではないのですが、餌やりさんが後片付けをしないことで散らかります。
その行為が「猫を悪者にしてしまう」ことになり、猫嫌いがさらに増え、猫が嫌な思いをしてしまいます。

そして、猫嫌いさんが増えることで、猫さんを助けるための猫ボランティアさんが活動しにくくなります。

野良猫さんが多いのは、猫が悪いののではありません。
もともと人に飼われていた猫が捨てられたことで野良猫になったり、その捨てられた猫の子孫だったりします。


地域猫としての生き方

「飼い主がいない猫でも、生きている猫さんに何かしてあげたい」と思う人もいる一方、「野良猫は迷惑だ」と思っている人もいます。
私たちが住んでいる地域には、猫が好きな人、無関心な人、嫌いな人や苦手な人、また動物アレルギーな人が混在しているのが現実です。

猫を大好きな人たちが、猫と地域の共生を目指して「地域猫活動」を進めるケースが増えてきました。
「地域猫活動」が、ただの「餌やり」になってしまうと、地域活動に新たな問題を起こしてしまうこともあります。
だからと言って、餌をあげないことが解決につながるわけではありません。

自治体によって、猫に対する様々な条例があります。
自治体によって条例が違うので一概には言えませんが、猫の生きるための補助をするものであったり、猫の生きる阻害になったりしています。


さくら猫活動

猫の耳が、猫の耳が、さくらの花びらの形をした「猫」を見たことがありますか?
猫の耳がV字の形になっている猫とのことです。
地域猫で 不妊(避妊・去勢)手術をした印として、耳の先を桜の花びらのようにカットしている猫を「さくら猫」といいます。

「生まれてすぐ殺される。そんな命をなくしたい」という思いから生まれた「V字カット」のしるしです。
そのためにTNR活動を行っています。
TNR活動とはTrap(捕まえる)、Neuter(不妊手術)、Return(元に戻す)という活動のことです。
Trap(捕まえる)」は、猫がけがをしないように気を付けて、捕獲機で捕まえます。
Neuter(不妊手術)」は、オスは去勢手術、メスは避妊手術を行います。全身麻酔の間に「不妊手術が行われてるよ」という印として、耳先をカットして、ワクチン接種やノミ駆除の投与、耳掃除や爪切りも行います。
Return(元に戻す)」という作業は、ひと晩ゆっくり休ませて、元気になってから「さくら猫」として生まれ変わった猫をもとにいた地域に返します。

TNR活動の成功のコツは「すぐやる/全部やる/続ける」ということです。この3つを続けることで、野良猫に関する問題は確実に解決に向かいます。

さくら耳の印がついている「さくら猫」として存在しているということは、TNR活動をしている猫ボランティアさんがいて、地域に認知され、管理され、愛されている証拠だということです。


猫の殺処分ゼロにするために

2007年度の犬猫殺処分数は31万574匹に上ります。1日850匹、約100秒に1匹の犬猫が殺されていました。
2019年度に殺処分された犬猫は3万2743匹になりました。

昔は飼い主が保健所に、大事なペットを保健所に持ち込まれることがありました。
そのペットたちは期限が来たら、殺処分されてしまいます。

その理由として、

  • 経済的な負担ができなくなった

  • 飼い主の仕事が忙しい

  • 家族に介護が必要になり、犬猫のお世話時間が無くなり飼育が難しい

  • 飼い主が高齢になったり、病気になったりしたことで犬猫に手が回らなくなった

  • ご自身もしくは家族にアレルギーを発症してしまったことにより、動物と一緒に暮らせない

  • 賃貸物件に住んでいる場合、引越先でペットが飼える物件が見つけられない

  • ペットショップから売れ残った犬猫、ブリーダーから繁殖できなくなった犬猫が持ち込まれてしまう


保健所の殺処分の現状については、次のことが挙げられます。

殺処分方法:一部の自治体では、動物に苦痛や苦しみをできるだけ与えない方法で殺処分を行い、遺体を焼却されていますが、ほとんどの自治体で行われている殺処分方法は二酸化炭素(CO2)によるガス殺です。このCO2ガス殺とは安楽死とは程遠い殺処分です。特に子犬や子猫は呼吸量が少なく、死に至る前に焼却されている可能性が多いです。

定時定点回収:一部の自治体では、あるきまった日時、決まった場所で野良犬や野良猫、飼えなくなった犬猫を粗大ごみのように回収する定時定点回収が行われています。もちろん、回収された犬や猫は保健所に連れていかれ、不幸な最期を迎えます。

焼却処分:ガス室で殺された犬猫は、ガス室からそのまま、機械的に焼却炉に落とされます。子犬や子猫は息絶えないまま焼却される場合もあります。焼却された位牌の奥は、産業は器物として廃棄されています。

そして、殺処分される命の1位は子猫、2位は老猫となっています。
生まれてすぐに殺される、病気になって医療費がかかるから手放す、そんな現状はおかしいと思いませんか?


野良猫を保護してしまったら

また野良猫の子猫を保護する場合には「8週齢規制」があります。生後8週齢は子猫の子の発達には大切な時です。この時期に親や兄弟と過ごせないと、社会性が育たないこともあります。また、病気に陥りやすい時期となります。周囲を探して親猫さんや飼い主さんを探してみましょう。
また、家の猫である可能性もあるため、警察や動物愛護管理センターに相談しましょう。すでに、飼い主さんから迷子届が出ているかもしれません。

怪我をしてしまった猫、弱っている猫を見つけてしまったら、目を背けずに保護しませんか? 初期医療やご飯代などのお金はかかりますが、出会ってしまったのも一つのご縁です。助けるべき猫と出会ってしまったら、次のようなことが必要です。
①まず、猫を保護したら、家に連れて帰る前に、健康チェックが必要です。
ノラ猫さんはノミやマダニなどの感染症を持っていることが多く、病院に行くことが必須になります。
子猫なら2か月が過ぎていれば、ワクチンの接種が必要です。
病院行くとなったら「お金がかかってしまう」と気になりませんか。動物病院の料金はピンキリで、少なくても1万円、多かったら3万円がかかることもあります。状況に寄ったら、もっとかかってしまうこともあります。
金銭的に高額で、ためらうことがあるかもしれません。「自分の猫でもないのに」と思ってしまうかもしれません。
ただ、ご縁があって巡り合った命。まず動物病院に行って野良猫であることと、助けるための予算もあるでしょう。かかる負担を踏まえ、もし負担になるようでしたら、愛護団体のNPO法人に相談してみるといいでしょう。
念のため、「迷子猫」で内科警察に問い合わせてみたり、SNSで「この猫探していませんか?」と飼い主を探してみましょう。

②猫を家で保護するときは、猫を受け入れる準備が必要です
子猫なら体温調節ができにくいので、体を温めてあげることも大切です。子猫の最適な室温は約30度で、人からするとやや熱いと感じる程度です。
猫に必要なトイレやご飯を用意する必要があります。

③家で猫を受け入れられないときにするべきことがあります。
家に先住犬や猫がいる場合など、受け入れられないことも、ありますよね。
賃貸契約の問題で買えないこともあるでしょう。
その時は里親に出すことを考え、チラシを作りましょう。
動物病院などにチラシを貼らせてもらうように、頼むことも可能です。
他には、近所の人に相談したり、SNSで里親を探したり、愛護団体のNPO法人に相談してみるのも良いでしょう。


犬猫の殺処分を減らすために作られた「動物愛護管理法」と「NPO法人」

「NPO法人」とは、特定非営利活動を行う団体に法人格を寄与するために作られた制度です。
法人化することによって、ボランティア活動をはじめとする市民の地涌な社会貢献活動を促進することを目的として作られた制度です。特定非営利活動促進法が1998年12月に制定されました。

法人格を持つことによって、法人の名のもとに取引を行うことが出来るようになり、団体に対する信頼性が高まるというメリットが生じます。≪特定非営利活動法人(NPO法人)とは、法人数も増加し社会に定着してきました。

NPO法人とは20種類の分野に該当する活動で、不特定かつ多数のものに利益に寄与することを目的としています。
犬や猫の保護活動としては「まちづくりの促進」「環境の保全」に含まれます。

犬や猫の保護活動をしているNPO法人は北海道から沖縄まで、全国各地に展開しています。
犬猫の殺処分の数が減ったのは、猫に対する個人ボランティアを始め、動物愛護を目的としたNPO法人の活動があったからこそです。

2021年の調べによると、犬猫の殺処分ゼロを達成した自治体は、以下の自治体があげられます。
・東京都
・茨木県
・神奈川県横浜市
・北海道札幌市
・奈良県奈良市
・福岡県福岡市
・熊本県熊本市

奈良県奈良市の取り組みとしては「引き取り数の減少」「飼養の充実」「譲渡の促進」があげられており、同様に達成している福岡市でも取り組まれています。
基本方針としては「引き取らない」「引き取っても殺処分しない」ということが大事です。

犬猫の殺処分0が有名なドイツの動物愛護の取り組み方としては、「動物の家(ティアハイム)と呼ばれている施設が国内に500か所以上あると言われ、民間ボランティアにより運営されています。
ただ、動物愛護先進国であるドイツでの殺処分ゼロですが、ハンティングの対象に猫も対象になっていることも問題だと思われます。
そして犬を飼っている家庭が多いドイツでは、ペット税(犬税)が同夕されており1頭目には120ユーロ(約15,000円)、2頭目には180ユーロ(約23,000円)の年間の納付義務があります。
他にも迷子対策のためにマイクロチップによる動物登録制もあり、万が一ペットが迷子になってもティアハイムで保護され、飼い主に変換できる仕組みが整っています。
そして、ドイツ憲法に動物保護規定である「動物の権利」が設けられるなど、法的義務に関してしっかりと整備されています。

日本の動物愛護に関しては、まだ発展途上国です。
私たちにも保護が出来る手立てはあります。
迷子であったり、弱っていたり、人懐っこい猫を助けたい。
でも動物飼育不可の家に住んでいたり、アレルギーであったり、高額な病院代などの費用のことを考えると、簡単に手を出せないこともあるでしょう。

そんな時はNPO法人を頼ることも大事でしょう。
ただ、NPO法人は非営利なので、金銭的な余裕がないところも多いです。
NPO法人を頼るときには金銭的な寄付や猫のごはんなどの寄付や、委託金を託していただきたいと思います。
NPO法人によって、経営方針が違います。
NPO法人を悪用して犬猫の管理が出来ていない団体も存在します。
経営方針や活動実態をしっかり見て、自分の考えと近いところや信頼できるところに、大事な命のことを相談したり、託していただきたいと思います。

団体によっては、ふるさと納税のように「寄付控除」を受けられる団体もあります。
例えば「公益財団法人どうぶつ基金」さん。
「生まれてはすぐ殺される そんな命をなくしたい」と、犬猫の殺処分を減らす活動をしています。
猫の繁殖を防ぐため、避妊去勢手術を行い、その資金は寄付で賄われています。

小さな活動でも、生きている猫を守ることが、私たちにもできます。
今家族として暮らしている猫を手放さず、命ある限り自分の手元で守ること。
地域住民に迷惑にならないように、地域猫(さくら猫)さんに餌やりをした後は後は片づけをすることが大事です。
保護猫活動をしているNPO団体に金銭的(もしくは猫の食事)などの寄付。
以上のような支援方法があります。
無理はしてはいけませんが、命を守るための行動をしてみませんか?


猫を飼いたいと思ったら、NPO法人や保護猫カフェから迎えませんか?

ペットショップで飼うと、高額な金額がかかります。
ですが、必要がなくなるとすぐに捨てるケースがあるので、おすすめはしません。
だからこそ、NPO法人や猫カフェから猫の里親さんになるには条件があります。

その条件は、飼い主が「安易に猫の飼育を放棄しない」ためや、「修正飼育してくれるかの審査」であったりします。
NPO法人や保護猫カフェに来てしまった猫達は、それぞれ大変な思いをして保護されてきました。だからこそ、これからの猫生は幸せになってほしいという思いが込められて、条件が付けられています。

NPO法人や保護猫カフェから猫の里親さんになるとき、猫の保護費を支払う必要があります。
「里親になるのに、何故お金がいるの?」と思う方がいるかもしれません。保護猫を譲渡して金銭金銭が発生することは、悪い事ではありません。

これを聞いて「猫をダシにしてお金をもらうのは間違っている」とか「保護猫活動はボランティアなんだから自分の資金を使ったり募金や支援で活動するべきだ」と思っているかもしれません。

自分の資金や募金だけで活動していきたい方は、素晴らしい事だとは思いますが、それだけでやっていくのは、かなり難しいのです。保護猫活動を続けていくのが難しい一番の原因は金銭的な問題です。

たとえば、天災が起きたときに被災地を支援する活動を行ったとしましょう。自分のお金を切り崩し、ボランティアを続けた結果、お金がゼロになった瞬間に終了してしまいます。
ボランティアをしている本人や家族には、生活があります。生活が出来ない状態で、ボランティアを続けることは絶対に出来ません。だからこそ、保護にかかった費用の負担は必要になるのです。

募金や支援や、里親さんの保護費の負担がなければ、保護活動が続けられません。何に使われるかわからない請求には答える必要がありませんが、保護猫だったらタダ(無料)で当然といったような考え方はやめましょう。


保護猫カフェに滞在することで、できる支援

最近、猫カフェが多くなりました。
その中に、保護猫カフェがあります。

レスキューした猫をノミやマダニの除去や血液検査の初期医療した後、安全が確認されたら猫カフェのスタッフとして、フロアにいます。
猫カフェによってはシェルターが用意されていますが、猫カフェによってはシェルターがないところもあります。

保護猫カフェは、猫と触れ合うという目的以外にも、猫を受け入れたい人と、永遠の家族を待つ猫の繋ぎ役という側面も持ち合わせています。
保護猫を譲渡するには、いくつかの条件があります。
条件がある理由としては、今まで大変な思いをした猫たちには「これから幸せになって欲しい」という保護団体や保護猫カフェの思いが込められて作られています。

保護猫カフェ以外にも、保護猫活動をしているNPO法人でも「猫の譲渡会」が定期的に開催されています。一度、保護猫カフェに訪れてみてはいかがでしょうか?

諸事情により、猫を受け入れることができない人もいるでしょう。
それでも、保護猫カフェに行ってみてください。1時間でも滞在することで、その利用料が、保護猫ための住まいやご飯代、病院代になります。

保護猫カフェやNPO法人に寄付することも、猫の命を守ることになります。
保護猫を支援するためには「保護猫カフェに滞在する」という選択肢があります。


猫を飼うための、飼い主の条件

魂が宿った器が違うだけで、猫も人も同じ命であり、人と同じように心があります。
猫も好きな人には甘え、ご飯をくれる人には「ご飯をおねだり」し、知らない人には寄り付かないのが、猫の普通です。

猫は環境の変化が苦手なので、引っ越しの大人には不向きです。
猫が安心して暮らせる環境を作れる人が、猫としては最高のパートナーといえるでしょう。
猫の本能で猫の爪とぎもするし、基本的には甘えるのが苦手でマイペース。猫の習性を知り、受け入れることが必要です。

猫を飼うにあたり、必要物品や猫の習性を知り、増える家族が受け入れる準備が必要です。
同じ家族でありながら、猫の姿をしているだけで、ホテルであったり、公共の場所であったり受け入れてくれないことがあります。
公共の交通機関を利用するには、ちゃんとしたゲージに入れるなどの条件があります。

猫を家族に迎えるのに、向かない人を紹介します。

①家を空けていることが多い人。
お留守番が得意な猫でも、毎日のお世話は大切です。家を留守にすることが多く、お世話ができない人には向いていません。

②いつも構いたくなる人
猫はマイペースなので、構いすぎると猫が不機嫌になり、信頼関係が気づけません。

③いうことを聞かせたいと思っている人
猫は犬とは違い、誰かの指示は聞きません。猫は人のことを大きな猫だと思っています。

④家の中を傷つけられたくない人
爪とぎをしたり、噛んだりは猫の本能なので、やめさせることはできません。
家が傷ついても気にしない人、もしくは爪とぎ対策ができる人でないと、向いていません。

⑤最後まで責任を持って飼育できない人。
猫の平均寿命は15年。病院代やご飯代、トイレ代などの金銭的な負担が大きいです。最後まで責任を持てない人は、飼育できません。人と同じ命の重さを持っています。


私たちに関わる「動物愛護管理法」

1973年10月1日に「動物の保護及び管理に関する法律」として制定された法律です。
1999年に法改正(実施・公布)されたことにより、法律の名称も、「動物の愛護及び管理に関する法律」になりました。一般的には省略して「動物愛護管理法」と呼ばれています。

動物愛護管理法の目的は、動物虐待の禁止、どうぶつの管理指針を定め、動物愛護の促進と共に「動物による人の命、身体的及び財産に対する侵害をすること(動物管理)」です。

2005年6月の法改正で、施行後5年を目安に法改正を検討することが定められました。
2013年の法改正では飼い主やペット業者の席に義務や責任が強化されました。実物を見せないまま販売することは禁止され、飼い主はペットが死ぬまで買い続ける責務を負うことが盛り込まれました。それと同時に所有者から、老齢や病気によるペットの引き取りを拒否できるように改正されています。

2019年に成立した法改正では大幅な罰則強化が行われ、犬や猫に所有者の情報を記録したマイクロチップを装着し義務付けること、生後56日以内の犬や猫の販売禁止、殺傷したときの懲役を2年以下から5年以下へ、罰金を200万から500万円以下へと拡大されました。2020年以降に3段階で施工が行われ、2022年6月1日に改正法全体が施行されました。これと同時に所有者不明のペットの引き取り拒否が出来るようになりました。

この法律の趣旨としては「動物の所有者または業者の責務など」「動物販売者の責務・規則」「「特定動物の飼養又は保管の許可」「動物愛護担当職員」「犬及び猫などの管理」「動物愛護推進員」が含まれています。

この法律でいわれる愛護動物とは犬、や猫以外にも牛・馬・豚・羊・やぎ・いえうさぎ・鶏・いえばと・アヒルなども上げられます。


最後に

魂を宿した器は違うけれど、犬や猫も人も尊い命であり、心を宿した命。
猫を家族として受け入れるなら、約15年の猫の人生を引き受ける準備が必要です。

そして、約15年も生きる猫を飼うのですから、ご飯代やトイレの砂代などの経済負担は必須です。高齢になることにより「病院代」の負担が増えます。

ペットの健康保険は、人間と違って任意加入です。
もしペットの保険に入っていなければ、病気になった際には入院にしても通院にしても、医療費がかかった際は全額負担です。
ペット保険に加入していないと、ペットが病気になった際には、かかる経済負担は高額になります。

猫を受け入れるということは、お金も時間も使うので、猫を受け入れるときには 覚悟が必要です。
心を宿した命を家族に迎え入れるにあたり、自分の将来を考えるように、犬猫の将来と終生飼育が出来る環境で、尊い命を受け入れてほしいと願っています。

意見はphotowriter.sakuraneko322@gmail.comまで、お願いします。件名に「保護猫と暮らそうの件で」とお書きください

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