開幕中予選後のインディ500について

第108回インディ500開幕してシェビー(シボレー)に名門ペンスキー
フロントロウー独占の底力、ストレート&ターンが早くかつてのイルモア
V5-2.65リッター最強時代エンジン音を彷彿させる。
 ホンダ勢は決勝のフェールレンジ(燃費)見据えてか?最低でも無事故
なら5回の燃料のみでのピットイン計算+ギアレシオ等からしてトップの
スピードはシェビー並みでもターンでは最速な佐藤琢磨すら2マイル以上
シェビーユーザーより遅い現状からすると、決勝の500マイル(800km)
完走のセットアップに見られる。
 ホームストレート進行方向が空港と同じ北向きなレースコースのIMS
ではバックストレッチがこの逆になる。各ターンを結ぶ「シュート」を早く
切り抜けでどちらで抜くかは「天候・風向き・気温・タイヤ内圧・燃費の
消費残量余裕さ」総合で決まる。どれか欠けても500マイルの勝者へは
他のレースと比較してなれない、ドラフティング(日本やF-1で呼ぶ
スリップ・ストリーム)多用並んでも抜けないのはこれら欠けた場合。
あと残る要素に観客・ファンを味方へ出来る”走り”要求される。

 最も残酷なのは世界最大・最古・最速なカーレスであるのにもかかわらず
”500マイル走りきる燃費制約有る耐久レース要素持っている”点。
予選のダントツに速いエンジン・マシン・レーサー&チームでも「ガス欠」
による”アウト・オヴ・レース(リタイヤ)”は嫌という程、この目前で見て
いるし40万人以上もスタントを埋めるファンもがっかりする要素。
*:派手なクラッシュして砕け散るレーサーを非難するファンはおらず無事
救出、手を振るレーサーへのスタンディング・オヴェーションは素晴らしく
ある光景。

May26、Race-Day 200周の決勝で争われる日はまず晴天が不可欠。雨天は
「レインチェック」で100周未満は翌日開催順延となる(一旦・晴れる迄、
待つが日没の時間計算してデレィ開催普通)
決勝スタートで100周超えてからが本物バトルの開始、様子見ていた者たち
どう出るか?150周過ぎて「勝敗行方左右される」。
 日本ファン注目の佐藤琢磨が”勝つには150周までのラップをトップ5以内
でいる絶対条件必須”。フル・サーヴィス(タイヤ交換&燃料満タン)を170周前後へ行えばイエローコーション出なくても勝機巡る、逆に危険は天候で
読めなくなる”スプラッシュ=タイヤ無交換の燃料補給のみ作戦”。小柄な
レーサーへは実をいうとボディ・ブローのようにこれが効いてくる、女性の
世界中がもしもの夢を乗せ快走していたダニカ・パトリックが第二ターン
出口で刺されて、エリオ・カストネレス(当時:ペンスキー)そのまま敗れた時も”スプラッシュ&ゴー”である、皮肉だがこの時にダニカの乗ったチームこそ同じホンダエンジン採用の佐藤琢磨駆るチームなのである。

 ”チームオーナーにこそ、インディ500勝者にさせて欲しい”

チーム共同オーナーのボビー・レオホールは現役時代にHONDAエンジン開発関与してその結果、インディ500予選落ち経験もした(勝てる予備マシン
提供されながらも自分達のセットアップにこだわった結果、当時のメディア
自体はこの真実報道をしなかった)。その後にご存じの通りNAとなりまた
ターボエンジンへ戻ってもHONDA最強は不変、開発・使用を継続してきた
チームながらまだインディ500で勝ち星がない。
(これらを含めて「琢磨選手に勝ってほしい!」は理解出来ますね)。

 個人的には「琢磨の後継者育成望まれる所」に思う、琢磨の成功はF-1より
転向したと思う方もいるだろうが半分正解で残りは「語学力」による。ここが微妙ニュアンスで伝えられる方がやはり強いし他のカテゴリーでも走る機会を得られている(例:小林可夢偉・選手等が今はその例、WRCクラスの
ラリードライバーはかなり語学堪能な日本人選手が多い)。
 北米のレースは少し独特なので北米形式での育成がよいかもしれない、琢磨選手タイプはまず出ないから。

 エントラント側として見ればエンジン・サプライヤーもあと1社多いとより面白いだろう、何せ今のレーシング・エンジンは壊れないのでエンジン
ブローでのリタイヤが稀有だ。(NASCAR類ではそうでもないが減ったし)
加えて8月よりインディカーでも電動アシスト系導入するらしい公表あった
(根本的に燃料が異なるので電動アシスト導入類は個人的な疑問つくが?)

 トヨタもかつては名門ペンスキーと組んで日本メーカー初のインディ
500制覇(二連覇)しているので新エンジン・レギュレーション下では
参加してもよさそうだが北米TRDマーケティング関係上、NASCAR関係
重視(市販車売れ行きに直結市場なので)あるようだしHONDAは耐久
部門を北米アキュラブランドで力を入れている、日産系が大手での印象
かつてより薄く思える。(余談ですが・・・新型Z好評なのでいいのか?)

 このインディ500で思うのは「オールジャパンのチームで勝てないの?」
(実際には参加面ルール上で無理ありますが・・・)
ディトナ24時間耐久レース等では可能でしょうね、メーカーの枠を超えての
参加をしないといなけい時代に思えてもきます最近は。