日本のバス旅 ~500キロと500マイル~


#創作大賞2024 #オールカテゴリ部門

第一章:ハイパフォーマンスシート、
     ~ドリームルリエ号・プレジャスクラス~

まさしくミッドナイト・エクスプレス(深夜超特急)という名の相応しい「キング夜行バス」であるドリームルリエ号に思う、雨上りなバスタ新宿は肌寒く風も強くかったので運行が気になった。
利用コツもあるこの車両はJR関東&西日本JRバスの双方が東京~大阪というドル箱路線で交互採用する、時に同一会社での往復・時にはこの紹介パターンへあるような往路と復路が異なる場合とある。
 採用車両はベストセラーで知られる日野セレガ、関係者に乗車体験時の感想で述べた点を尋ねた時に驚かれた点を記載したい。
まずこの高速バスは半個室のプレジャス・クラスとその後方にある、アドバンス・クラスという他車両へはない快適で高価な座席をPRされて利用者もそこを注視しているがそれだけではない。
鮎沢PAから先(バスタ新宿を23時以降出発後)は新東名を利用して一路・大阪へ向かうし乗務員交代以外は翌朝の士山PA(または混雑時
だと甲南PA等に交代)休憩まではノンストップ走行する。

バスタ新宿~首都高走行時は恐ろしくバンプ拾う足回り固さである、これは先に申した新東名仕様の為。逆に現在は工事完了した大阪高速BTからすぐ乗れる高速では首都高のようなハードギャップがあまりない。

  ”選ばれし者のみ着用なドリーム・ルリエ号の運転士制服”

二階建て高速バス「グラン・ドリーム号シリーズ」の乗務員様より聴いた話を引用すると、ドリームルリエ号は花形で憧れだそうだ、ルリエ号での乗務員制服も一味異なるし乗客も名前で呼ばれる(筆者はフルネーム発券が普通なのでその形式で複数回あった)。
運転スキルの高さと高度な良い接客マナー兼ねた乗務員が行うので相応料金は当然、ホテル代金支払い急ぎ現地到着したい方にはこの便こそ最良モデルと言える。
               *
プレジャス・クラスは進行方向の前方へ合計4席と6席ある2タイプあり前者がデビュー時より存在する、高速走行すると風切る音が良く聴こえ飛行機のファースト・クラス搭乗と似た雰囲気になる。新東名は独特なる路面継ぎ目兼用バンプあるが眠気を車の運転者へ出さない為もあり
その構造は日本土木建設技術高さ世界一であるのをも証明しその構造に
ルリエの足廻りとオプションでバスはマニュアル車でも6速は見るケースあれどAT車主流な路線・市街地では6速入れるのは皆無だがこの車両では7速もある。海外製バスメーカーに比較し日本製のバスは極めてエンジンをコンパクトで大トルク発生型としており、トラック類採用多いV型エンジンよりメンテナンス・フィーなストレート(直列)形式ターボ付多い。日野製エンジンは静かなる立ち上がりで確実なピックアップし車を押し出す、満員の車両が多少の横風受けても揺れないし不安出ない。車体も当然ながらノーマルよりも改良加えないと半個室などには出来ないしそもそも論で新東名を速く・安定走行は無理である。事実として同タイプなHD(ハイデッカーと呼ぶらしい)車両ノーマル型での新東名走行はバンプだらけ走行に身体が揺れる、サーキット走行するマシンや悪路走破のラリーカーが専用の足回りなどの設定するのと全く同じ意味である。
   「そこを語れる方々へこそ乗車して欲しいクラスです」
 ルリエ号を最初に利用後、JRバス関係者の方と話した返事で出た回答は上記したコメントを聴いて出たのがこれであった。

車両に高速道路が素晴らしいもので無ければルリエ号のよさは活かせない、これが有って初めて乗務員スキル活用出来るというまさに夢のような乗り物、”ドリーム”という名がつくのは当然かもしれない。それ故か
500キロ・片道の時間をもったいなく感じてもしまう。

 第二章:~思い出~
飛行機旅と同じでバス旅も共通点は多い、バスターミナルをアメリカでは「ディーポ」と呼ぶ、大陸横断を安く行う手段に利用したが日本ほどは便利ではない。けれども出発前の乗客光景は今の日本バスターミナル見て似ている。
 乗客のドラマを多く見れるようになった、ある意味で日本も他民族とまではいかないが多様人種見かける時代となっている。大陸的な出会いに別れ、上京などに見送りだす親友・幼馴染という光景は夜行列車より夜行バスに時代変化したようだ。
 ある場所の夜行バスを待つ時に家族とその仲間達がバスターミナルへと集合した、だが誰かを探している。

「あれっ、お父さんはどうしたの?」
「それがねえ、家で野球を見ているって来ないのよ・・・」

娘の上京を見送らない父親へ長男が電話をする、少しの後・・・
「親父、見送らないのか?もうバス来ているぞ!」

バスターミナル裏の駐車場にいた父親はマイカーより降りて目頭抑える。
「俺も年かなあ・・・」

*:この父親は筆者より遥かに若いのですが・・・。

国鉄&ポケベル世代な筆者にしてみれば今の時代はいろいろな意味で
良い光景が見られる、そこへドラマもあると思う。この場所には東京より高速バスを乗り継いで500マイル=800キロある片道での出来事で
また訪問したい場所である。


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