見出し画像

直観力 VOGUE japan 2020年2月15日 転載

LIFESYTLE / CULTURE & LIFE

中野信子に聞く、直感力の正体。

直感力と聞くと、いつも頭が冴え渡り、瞬時に正しい判断ができる人をイメージするかもしれない。しかし、それは本当だろうか?そもそも、直感力とは何なのだろうか?──脳科学者の中野信子が、そのメカニズムを解説してくれた。また、実際に直感力に優れている人や、具体的な鍛え方なども紹介。正しい理解をした上で直感力を養い、自分自身の本質と今一度、向き合ってみよう。

BY JUNKO KAWAKAMI

2020年2月15日

世の中には、ひらめいたことがスムーズにうまくいくとか、瞬間的にいいなと思った人が運命の相手だったという「直感力の鋭い人」がいる一方で、いつも第一印象に裏切られている気がする、という人もいる。直感力とは何だろう?鍛えられるものなのか?脳科学者、中野信子先生に「直感力の正体」を教えてもらった。

──脳のメカニズムからとらえた場合、直感力とは何ですか?

中野信子(以下、中野) 脳の中にはものごとを判断する機構(システム)が二つあります。一つは迅速に判断を下す機構、もう一つは論理や理性に基づいてゆっくりと慎重に判断を下す機構です。前者をXシステム、後者をCシステムと呼びますが、いわゆる「直感」を決めているのはXシステムだといってよいでしょう。

正しい決断を下すには、Cシステムによって論理的にゆっくりと考えて結論を出したほうがいい、と多くの人は思うかもしれません。Cシステムは知性と呼ばれるものを働かせるシステムで、受験勉強によって鍛えられるのもこちらです。だから「頭がいい」ということはCシステムの働きが優れていることであるととらえられがちなのですが、意外と見落とされがちなのがXシステムの力、すなわち、直感の力です。

例えば、目の前に美味しそうなものがあっていつのまにか手にとって口に入れていたという経験や、いわゆる一目惚れなどは、直感=Xシステムの選択です。もちろん、直感の判断が間違うこともしばしば起こります。

判断を下すとき、私たちはどんな情報を集めているのでしょうか。論理で決めている遅い判断機構であるCシステムの場合は、その人の来歴とか、これまでの仕事とか、どういう人と友達なのかといった既存の情報を総合して判断します。しかし、Xシステムの場合はもっとわかりやすくて、「見た目」がほとんどです。香りとか声などの情報も多少加味していますが、判断の根拠の大半は視覚を通して得た見た目の情報です。

「人は見た目が大事」といわれる理由。

──直感は見た目で判断しているのですか?

中野 概ねそうです。見た目が判断に与える影響を調べた実験はたくさんあります。

例えば、見た目の魅力度を写真で判断させて学生に点数をつけさせ、その結果、点数の高かった人の写真と低かった人の写真をそれ ぞれまた別の被験者に見せながらMRIで脳の画像をとる。すると学生が高い点数をつけた写真だけに反応する脳の領域というのがあります。そこが、直感で選ぶときに判断を下している脳の領域です。

ところが、一つ問題があります。「この人は美しい、魅力的だ」と判断しているこの領域は、実は「正しい/正しくない」も判断しています。同じ一つの領域が美しさと正しさを判断しているわけですから、美しさの基準と正しさの基準が混ざるということも起きます。よく「容姿がいい人は得をする」といわれますが、その理由がこれなのです。実際、容姿のいい人は得票率が高いという研究結果もあります。

脳には、民主主義を左右しかねないセキュリティホールがあるといえるかもしれません。直感に従いすぎると怖い結果が出るのはこういうことがあるからなんです。やはり直感は吟味しながら使わなければいけない感覚です。

──見た目で判断するから、よく間違ってしまうんですね。

中野 「人を見た目で判断するな」とよく言われますが、そもそも人は見た目で判断してしまうものだからこそ、そう言われるわけです。では、人を見た目で判断してしまう脳をもつ私たちにできることはあるのか?よりよい生き方をしよう、よりよい社会をつくろうと考えるときに、気をつけなければいけないことは何だろうか?実は、できることはいくつかあります。

先ほど挙げた、見た目で判断してしまう脳の機能を明らかにした実験には続きがあります。見た目の点数があまりよくなかった人も、笑顔になると容姿がよい人が与える結果とそれほど差がなくなるんです。だから、もって生まれた容姿に自信がなくても落胆することはありません。表情によって相手にいい印象を与えることはできるので、容姿に自信がない人ほど魅力的な笑顔を身につける練習をこっそりしてほしいと思います。第一印象をよくするためには、笑顔を鍛えることが大事です。情報を受け取る立場としては、見た目=容姿に騙される可能性があることを知り、一歩引いて「本当はこの人はどんな人なのだろうか?」と冷静に考える必要があります。

──容姿がいいと必ず得をする、ということになるのでしょうか。

中野 容姿が優れている人は第一印象では得をするものの、だからといってそれで万事快調となるわけではありません。第一印象がよすぎるがゆえに過度の期待を集めてしまい、時間がたつにつれて「大したことないかも」と評価が下がってしまって余計に苦労するということもあります。本人も気の毒ですし、期待した人も失望感を味わってしまう。だからこそ、見た目が素晴らしい人に出会ったら、「ちょっと待って。私は今、直感に惑わされているのかも」と立ち止まる癖をつけるとよいと思います。

自分の選択が正しいか否か。それを決めるのは誰?

──判断力は迅速な直感によるものと、遅くて理性的に正確な答えを求めるものでできている。でも、多くの人は、できれば「素早く、でも正確に判断したい」と望んだりするのですが、それは不可能なことなんでしょうか?

中野 ちょっとトリッキーな問いですね。その二つの判断力は矛盾するものではないんです。例えば、素早く直感で選ぶ人は間違いやすいかというとそうとも限らない。

今、トリッキーな問いだと言いましたが、ちょっと振り返ってみてください。例えば私たちは子ども時代から高校を卒業するまでに「正解を選びなさい」と何回言われるでしょうか?私もまだ数えていないのですが、1回の期末テストで少なくとも100回は正解を問われるとすれば、毎年少なくとも3回、小中高で年あるなら単純計算で3600回。それに小テストや臨時テスト、模擬試験などを加えればたいへんな回数になる。そうすると、人は「正解を選ばなければならない」と考えるのが習性になってしまうものなのです。正しい相手と恋愛しなければならない、正しい相手と結婚しなければならない、正しい服を着なければならない、正しい道を選んで人生を歩んでいかなければいけない……。そう思って生きるようになってしまう。

でも、社会に出たとき、自分の選択が正しいかどうかを決めるのは誰でしょうか。上司ですか?国家元首ですか?違いますよね。「自分」です。例えば、自分が結婚した相手が正しかったかどうか判断するのは自分ですし、自分は正しいと思っていても相手は正しくないと思う場合もあるし、逆もありうる。このときに必要になるのは、直感で選んだ答えを正解にする力であって、必ずしも正解を選ぶ力ではないんです。

選択したことをブレずに正解にする。

──直感で何を選ぶかよりもそれを実行することが重要なんですね。

中野 そうです。直感力があってなおかつそれが正しいという人は、正しい答えを選んでいるのではなくて、選んだ答えを無理やり正解にしているんだと思います。

例えば、織田信長がやったことは正しいと思いますか?評価できないですよね。ココ・シャネルのやったことはどうでしょうか?鼻持ちならない女だという人もいるでしょうが、少なくともブランディングには成功して、商業的にも成功をおさめ、今でも燦然と輝く不朽の名前になっています。直感に従った結果をブレずにやり通す力が直感を裏打ちするものだと教えてくれます。

──直感を裏打ちする力は、Cシステムの、ゆっくりと理性で詰めていく力ですか?

中野 そうですね。例えば、戦のときには武芸に優れた人だけでなく、それを支える補給線を確保する人、兵糧を計算して調達する人などロジスティクスが必要です。前面で戦うシステムと、後方で補給を確保するシステムの両方があって初めてうまくいく。だから、この二つのシステムをうまく協働・統合させて進めたいものです。

でも、人の意識はそううまく働いてはくれません。直感で選んだものを「いやいやそれはダメだから」とブレーキをかけるシステムが働きがちで、なかなか協働的に働いてはくれないものです。

──二つのシステムを協働的に働かせるようにする方法はないものでしょうか?

中野 あれば私も知りたいくらいです(笑)。でも、両方のシステムがあることを知り、「今は素早いシステムのほうが強く働いているからちょっと抑えよう」とか、自分をコントロールするメタ的な視点をもつことが大きな一歩かもしれないですね。

直感と実行力の協働にはマインドフルネスが役立つ。

──メタ的な視点から自分をコントロールする力は、自分で鍛えていけるものなのでしょうか?

中野 それは比較的楽天的に考えてもよいところで、大人になっても伸ばせる部分です。この点については、いわゆる「マインドフルネス」が役に立ちます。マインドフルネスは少し前にあまりにも流行ったので、今さら、と思われるかもしれませんが、日本で流行った解釈は本来の意味からずれていたようなので説明しますね。

マインドフルネスの本来の意味は非常に単純で、「自分が今やっていることを常に気づくようにしていくこと」。例えば、今ここに座って話をしていますが、話しているうちに話していること以外にも気が回って「あ、気温が低いな」とか「あ、口が乾いたな」と思う。あるいは、昨日の自分と今の自分を比べて「あ、昨日の今ぐらいの時間はこんなことを思っていたな」とか、一人の自分を別の視点から客観的に見ることがある。でも、私たちは普段、そんなふうに自分を外側から見ることをほとんどしていません。だからこそ自分のことを観察する視点を育てましょう、と考えるのが、本来のマインドフルネスなんです。

──日本では、マインドフルネスとは、瞑想すること、あるいは瞑想して無になること、というイメージが広まっていますが……。

中野 瞑想は瞑想でよいことですが、瞑想=マインドフルネスではないですね。マインドフルネスという言葉は、mind(心)ではなく、mindful、つまり「注意とか気をフルに働かせている状態」ということです。海外の概念を日本で流行らせて一儲けしようとした人が「禅」と結びつけたのでしょうが、マインドフルネスとは「自分の中に何があるのか、何が起こっているのか気づきましょう」ということであって、決して無になるとか空っぽになるということではありません。

もしも禅でいう「無になる」に通じることがあるとすれば、「ジャッジしない」ということ。「あの人が消えてしまえばいいのに」と思っているなら、「そんな考えは悪いものだから消そう」とするのではなくて、「自分はこう思っているんだ」と気づき、認めることがマインドフルネスです。つまり、ジャッジする自分をなくそう、ということなら話はわかります。

──一方、メタな視点ばかり意識しすぎて自分をなくしてしまうと、何も判断できなくなりそうです。

中野 だから、直感による判断も必要なんです。それを、専門用語でヒューリスティクスといいます。例えば、官僚の意思決定について、どう思います?

──前例主義で、冴えない感じがします。

中野 でも、官僚はすごく頭のいい人の集団ですよね。超難関の国家公務員試験に合格した人たちです。そんな彼らの意思決定がなぜ微妙になってしまうのか?ヒューリスティクス=直感が欠けているからです。知識と前例だけを手がかりにしていると、判断は常に遅れますし、前例のないデータが出現すると対応できません。

これは、現時点のレベルでのAIが行う意思決定と同じです。「フレーム問題」の例に出される有名な事例ですが、例えばAIに「世界平和はどうやったら実現できるか」と尋ねると、「世界中に核爆弾を落として人類を滅亡させてしまえば平和になる」という答えが出てきてしまう。問題解決にならない答えだけれど、今のAIはそれをおかしいとは思わない。では、人間はなぜこの答えをおかしい、ダメだと思うのか。その人間的な感覚こそがヒューリスティクスです。

直感と論理なら、直感を優先したほうが後悔が少ない。


──論理を積み上げ、組み立てて出した答えが必ずしも正解になるわけではないんですね。

中野 というよりも、ほとんど間違ってしまいます。論理的に積み上げて出た答えは、論理的には正しい。一方で、ヒューリスティクスの出す答えは論理的=本質的には間違っている。それでも、こちらのほうが人間の感覚に近い答えになります。例えば、人に関する膨大な量のビッグデータがあるとしましょう。自分のような性格の人の情報がインプットされていて、それをもとに「あなたにぴったりの人はこの人です」という理想の結婚相手を「論理的に」はじき出してきたとします。その相手に会ったあなたはおそらく「ああ確かにこの人は理想の顔、年齢、住んでいる場所、職業だし、話も合う」と思いながらも、それでも「何かが違う」と感じる。その「違う」という感覚を優先するか、AIがはじき出した論理的な答えを優先するか。

その人の好みだとは思いますが、私は感覚(=ヒューリスティクス)を優先するほうが、おそらく後悔は少ないと思います。なぜなら、そちらのほうが進化的に長い歴史をもつ判断機構だからです。進化的に長い歴史をもつ機構とは、それに従った結果、人類が生き延びる確率が上がった実績のある機構なので、そちらを採用するほうがおそらく有利だと思います。

──だとすると、例えばの話ですが、AIがはじき出した「条件の整った相手」と、直感で惹かれたけれど条件的には微妙かもしれない相手がいたとします。直感で後者を選んだ上でその人を「正解」にすればいいということになりますか?

中野 そうです。というか人間はそういうふうにできています。直感で選んだ相手について、第三者がみんな「失敗だったね」って言うケースはよくあると思います。あっというまに燃え尽きる花火のような恋に終わってしまってスピード離婚になるとか。でも、その人には満足感があるはずです。

「あのとき、もっと条件のいい別の人と付き合ったり結婚していたら、もっといい人生だったかも」と、多くの人が一度は思ったことがあるでしょう。でも、直感が促す選択をしないでいられるかというと、実に難しい。それくらい直感の力は強いものです。それに、直感で選択した答えを正当化する機能が人間にはあるんです。これを「認知的不協和」といいます。現実と認知が異なる状態を指す言葉で、例えば、現実は「ダメ男を選んで離婚した自分」がいて、第三者みんなが「なんであんな男を選んだんだ。大失敗だったね」と言うし、客観的にはダメ男だという現実があっても、自分の気持ち=認知はその現実とは乖離している場合です。

直感がもたらした後悔も「認知的不協和」が調整。


──確かに、直感で選んでダメ男と結婚した場合、相手を消すわけにはいきません。

中野 後悔しつつ、でも結婚してしまったのだから結婚してよかったことにしなくてはという気持ちが働くのが人間です。「私は好きになったんだから、このことを無駄にしないために納得しよう」という気持ちが働く。みんなが「あの人はダメな人だね」と言えば言うほど、「いや実はいいところもあるのよ」と擁護する。この状況が認知的不協和です。

もっと単純な例も挙げましょう。高いお金を払ってプレミアムチケットのオペラを観に行ったら内容がひどかったという場合です。ひどいオペラだけれど、高いチケットを買ってしまったという事実は消せない。消せない事実があるとき、人は認知を変えようとする。「私がこんなにお金を払って予定を無理やり空けて観に行ったオペラがひどいわけがない」「みんながひどいと言うけどここがよかったじゃないか」「あの歌手が観られたからよかったじゃないか」と思い込もうとする。人間の心は現実を正解にしようとするものなのです。

これを「ごまかしているだけ」という人もいます。でもうまく使えばいいんです。正解にする努力は、生きる原動力にもなり得ますし、そうした努力を続けることが、充実した人生をつくるのです。「あのときあのダメ男と結婚したおかげで、今がある」ということも十分に起こりうる。「あの失敗があったから、今がある」と思えればいい。

──直感をめぐる体と心の関係について教えてください。例えば、体調や時間帯によって直感が働きやすくなることはありますか?

中野 お腹が空いているときはXシステムが優位になります。ブドウ糖が足りないので体がセーフモードになってしまうんですね。

──そうすると糖質制限ダイエットは判断を鈍らせますか?

中野 ダイエット中の人のほうが詐欺にひっかかりやすいというデータはあります。悪い男にもひっかかりやすいかもしれません(笑)。実際、ダイエットもやりすぎないようにしないと認知力に負荷がかかります。つまり、体の状態は脳の働きに影響するんですね。「脳は体の一部じゃない」と思い込んでいる人が多いのですが、脳は体の一部です。これは声を大にして言いたいことです。脳以外の部分が痩せたら、脳も痩せます。

──直感力や判断力に男女の差はありますか?

中野 あると思いますよね?ところがそうでもないんです。研究もあって「自分は直感力があると思いますか?」と聞くと、「あると思います」と答えるのは、男性より女性のほうが多い。つまり、男性のほうが直感に自信がない。ところが、嘘を見抜かせる実験をすると、意外なことに少しだけ男性のほうが成績がいい。男性は直感が働いても、言わないんですね。

ひらめきは口に出し人を動かして実行しよう。

──正しい判断で正しい答えを得られれば万事快調となるわけではないんですね。

中野 そもそも、世の中はそうなっていませんよね。自分だけ正しい答えを得ても、意味がないのではないでしょうか。それよりも周りに「こうでしょ」と説得する力のほうが重要です。みんなと違う答えを堂々と言えて、それを他の人に説得できる力のほうがずっと大事。それこそがみなさんが求める直感力の正体かもしれません。

正解を選べば充実した人生が自動的にもたらされるわけではありませんし、正しい答えを提示すれば周りの人に認められるわけではありません。自分の言葉は、周りの人が耳を傾けてくれるようなしくみをつくって初めて聞いてもらえるんです。周りをインテグレートする力が必要です。それは、コミュニケーション力ともいえるかもしれません。私自身も悩みだったりします。私は精一杯やってこのレベルですから(笑)。生まれつき天才的なコミュニケーション力をもつ人もいますよね。

人のひらめきに個人差は大してありません。「こんな考えは突飛かな」「こんなこと考えるなんて、ちょっとおかしいかな」というレベルの思いつきは多くの人が思いついていることだったりします。

むしろ、思いついたことをプロジェクトにして進めていくことこそ重要ですし、その段階では自分が動き、人を動かすことが必要です。ところがそれを実行していくトレーニングを私たちはあまり受けていません。ひらめきがあっても「みんなに言ったらおかしいかな」「誰かに笑われちゃうかな」という思いが先立ち、自分で潰してしまうこともしばしばです。

直感力が優れているといわれる人は、「こんなこと思いついたけど、すごいと思わない?」とすぐに口に出してしまうのだと思います。誰も思いついていなかったわけではなくて、周りの誰かしらは必ず「それ、私もそう思ったよ」と思っているはず。でも「これ、すごいと思わない?」と言った人の勝ち。「すごいでしょ」と言って回って、動き回って「こういうふうにしようよ」と働きかけていく。そうして実現し始めたら、それはもうその人の手柄なんです。

だから、思っているだけではだめ。ひらめきは誰にでもある。それを形にする力があるかどうか。それが、最終的に「直感力がある」ということなのです。

直感力を養うために大切なこと。

1.正解を選ぶ力ではなく、直感で選んだ答えに取り組み続けて正解にする力をつける。

2.直感に従った結果をブレずにやり通す力は、論理的な力の裏打ちから生まれる。

3.直感力に必要な自分をメタ的に見る力は、マインドフルネスで鍛えられる。

Profile
中野信子
なかののぶこ●東日本国際大学特任教授、脳科学者、医学博士。東京大学大学院医学系研究科脳神経医学専攻博士課程修了後、フランス原子力庁サクレー研究所で研究員として勤務。現在はTV番組のコメンテーターとしても活躍中。著書は『あなたの脳のしつけ方』(青春出版社)、『女に生まれてモヤってる!』(ジェーン・スーとの共著、小学館)など多数。

Text: Junko Kawakami Editors: Maki Hashida, Saori Nakadozono, Airi Nakano

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?