明日へ

今日の終わりの鐘が鳴り
あなたの影にさようなら
明日の私は
あなたの知らない
空の下
違う色を奏でる服を着て
あなたの影が
伸びていかない方へ
歩いていく
記憶を失うほどの
遠い東へと
私の影が伸びる頃
あなたはそれと知らずに
影を踏み
それと知らずに
歳を取る
お互い様の
カフェテリアで再会するのは
たぶん
あなたが死ぬ3日前
私がいなくなったことを
忘れてから3日後
誰にも知られず
あなたに差し出す
ハーブティーをどうぞ
甘い思い出と
私の痛みと共に
香りに揺られながら
誰にも見送られることなく
静かにさようなら
その後のことは知らない
私ではなくなる
ギリギリ最後の日だから

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