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偈頌:子どもをあやす

よくわからぬまま こころが苦しいとき

こころの内側で 子どもが泣いている

気づきなさい 過去の満たされなさに

もう大丈夫だと ゆっくりあやすのです


生きていれば辛いことは必ずあります。でもその辛さは、多くの場合、過去にあったことを思い出していることがほとんどです。過去の傷を再び思い出して、痛みを感じる、おそらくそれが辛いこと、苦しいとき、無意識で働いている心の動きだと思うのです。そういう辛さを感じるとき、人は動揺して、イライラして、悲しくなったりします。どうしようもなくなって嫌だ、嫌い、恐い、悲しい、と言いたくなってくる。Inner Child、内なる子供という概念があります。まさに満たされず、過去に傷ついた自分、つまりは内なる子供が泣いているのです。「こんなに嫌だったんだよ!!」と泣いている。人間はそんなに強くないけど、大人になったら強くならないといけないと思わされます。だから、本当は駄々をこねて嫌だ嫌だという自分は外に出せない。理論武装したり、強がってみたり、辛さに蓋をしてないことにしたりします。でもそうすればするほど、内なる子供はもっと満たされなさで、泣いてしまいます。理論武装も強がりもふたをすることも、状況を改善するための策ではありません。大切なことは、自分のなかにいるInner Childに気づくことです。過去に受けた傷に気づくことです。僕にもInner Childがいます。一人で置いてけぼりで、かまってもらえなかったのかもしれません。寂しいという感情がときどき現れてきます、誰かにそばにいてほしいという気持ちが非常に強くなってしまうときがあります。でもそれは、蓋をしてなかったことにするものではない。もう大人になった自分が、大丈夫だと、言ってあげるのです。あるいは、誰かのInner Childに気づいたら、売り言葉に買い言葉のようになってはいけないのです。大丈夫だと言ってあげる必要があるのです。 

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