【レシピ】夏にピッタリビール不可避、マンガロールチキンギーロースト/Mangalore Chicken Ghee Roast
マンガロールのTuluva料理の一つであるチキンギーロースト/Chicken Ghee Roastはその名の通りたっぷりギーで鶏肉を焼いたセミドライタイプの料理だ。唐辛子やブラックペッパーなどのスパイスを焙煎してできた力強いグレイビーには酸味もあり、真っ赤に染まったギーの暴力はもはやビール不可避案件。夏にピッタリのガッツリ系チキンカレーを作ろう!
マンガロール料理とは
マンガロールは南インドカルナータカ州の南の方の湾岸部に位置ある港町で、ゴアと同様にポルトガルに占領されて発展したという歴史がある。ヒンドゥー教徒も海沿いの人たちは魚を食べる上、クリスチャンやムスリムなどが集まっている他民族共生の土地柄、美食の街としても名高い。ココナッツや唐辛子(カシミールチリやビャダギチリ)を使って魚介類や野菜を調理するような料理が多い。
主食は米で、インディカ米を浸水したものを粉砕し無発酵でふわふわのクレープ状にして焼いたNeer Dosa(ニールドーサ)もよく一緒に食べられている。
マンガロールの街にはバーや近代的なモールも立ち並び、インドの中でもかなり治安がいい。チキンギーローストはマンガロールではビールと一緒に楽しまれている。もちろんニールドーサとのセットでも美味しい。
チキンギーローストはマンガロール近くのKundapurという場所で生まれたので、Kundapur Chicken Ghee Roastと呼ばれることも。
こちらの漫画にもマンガロールの暮らしがわかるようなエピソードがたくさん載っており、かなり食いしん坊な内容になっているのでおすすめ。
2023年7月は東京マサラ部のウドゥピ・マンガロール月間です。
おすすめ調理器具
・今回のレシピにはブレンダーが必須。どれを買えばいいか悩むけど、入手性と使いやすさという意味でマジックブレット(魔法の弾丸)はおすすめ。パワーはそんなにないけど、スパイスを挽くミルサーとしても使いやすい。
・スパイスや材料をいちいち計量するように習慣づけると料理の上達が早まり、安定して再現性を出せるようになる。今のところ0.1g単位、3kgまで迅速に測れるタニタのデジタルスケールがベスト。使っているときに反応速度が速いのでストレスがない。
・今回は使用しないが、圧力鍋があると料理の幅が広がり、時短にもなるし光熱費の節約にもなる。慣れないと爆発しそうで怖いかもしれないが、時短アイテムとして非常に有効。インドでよく使われている圧力鍋はこちら。少量作るためにも使えるので小回りは聞くが、日本のものの方が性能はいいと思う。
・テンパリングをするときには少量の油でも使えるタルカパンがあると便利。インドの家庭にはだいたいあり、自分もインドで買ったものを8年くらい愛用している。
・揚げ物をするときや炒め物をするときに赤外線温度計を使うと便利。キッチンに置いておいて、玉ねぎを炒めているときに今何度なんだろう?って気になった時などサッと調べてみるのも面白い。
・イドゥリやドーサなどを作るために豆のペーストを作るときはウェットグラインダーが欠かせない。詳しくは→https://philosophycurry.com/wet-grinder
チキンギーローストの材料
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