仮面ライダーの最高傑作・語り継がれる名作…

 私は、今まで「仮面ライダーアギト」について、何回か文章を書いてきた。私の文章を通じて、アギトという作品のすばらしさを多くの人に伝えたいと思ったからだ。しかし、私自身が納得できる文章は書けなかった。なんとか今回は自分が納得のいく文章が書けるといいのだが…。

 私は、自分が4〜5才の時にアギトという作品をリアルタイムで観ていた。私は、アギトが初めて観た仮面ライダーというわけではなく、アギトの前のクウガも観ていたし、ビデオで昭和ライダーも観ていた。だから、アギト放送開始前の時点で仮面ライダーのことがすでに好きだった。

 2000年は、クウガを毎週楽しみにしていた記憶がある。私は、クウガもアギトと同じくらい好きで、どちらの方が好きかと聞かれると迷ってしまう。クウガは、悩んでいる時や気持ちが落ち込んでいる時に観ると、気持ちをラクにさせてくれるので好きだ。エンディングの「青空になる」は本当に名曲だと思う。主人公の五代雄介のキャラも魅力的ですばらしい作品だ。特に、48話でアルティメットフォームに変身し、ダグバと殴り合う回は未だにはっきりと覚えている。本当にクウガは何回観てもすばらしいと思える作品だ。

 そして、クウガが終わり、次に始まったのがアギトである。当時、クウガの次はどんなライダーにくるのかと楽しみだった。そして、アギト放送開始されて、1話を見終わった。1話を見終わった瞬間、クウガの次のアギトも面白そうと思った。それだけ衝撃的な1話だった。それくらい新しい時代の幕開けをアギトから感じたのだ。まずは、仮面ライダーG3だ。G3は警察が作った装着型の仮面ライダーで、とても身近に感じることができた。自分も仮面ライダーになれるんじゃないかと思わせてくれたライダーだった。次にアギトだ。1話のアギト登場シーンは、とても神秘的で、とても強いオーラを感じた。本当に衝撃的だった。必殺キックの時に、角が開くのも、当時は革新的だと感じた。

 そこからアギトを何話か観て感じたのは、話が結構分かりにくくて、闇の力やギルスがとても怖かった覚えがある。それでも、主人公の翔一が明るい性格をしているので、怖さを感じつつも、楽しく観ていた気がする。 

 私が、アギトで特に気に入っているのは、オープニングだ。イントロのワクワク感はすごい。アギト、G3、ギルスがそれぞれのバイクでそれぞれ違う道を走っていて、ときどき同じ道を一緒に走るが、またそれぞれが違う道を走りだす。まさに、アギトという作品の全体の流れを表しているようにみえて、すばらしい。歌詞も大好きだ。

 また、アギトに登場するライダーは、平成の雰囲気が漂うアギト、メタルヒーローに出てそうなG3、生物的でアマゾンのようなギルス、昭和ライダーの雰囲気があるアナザーアギトと統一性がない。それでも、全体としてすごくバランスが取れていることだ。ここがアギトという作品の凄さなのだ。そして、それぞれのライダーやそのライダーの変身者が魅力的に描かれているのもいい。この辺りがアギト独自の個性である。

 私は、アギトが革新的な作品だと思っている。それも心地の良い新しさだ。私はアギトの「古さ」と「新しさ」両方の良さが入った感じが、とても好きだ。そして、人生の「暗い」部分と「明るい」部分の両方が描かれていることも好きだ。ギルスの涼やあかつき号に乗っていた人たちの人生は、絶望感があって暗いが、翔一と氷川周辺の人間関係は、ギャグシーンもあって明るい感じがしていい。

 私がアギトを名作だと思う理由は、アギトにはいつの時代に観ても、通用するくらいの完成度があると思っているからだ。昭和、平成、令和、そしてその先の世代、どの世代の人が観ても楽しめる作品になっていると思う。実際、クウガからゼロワンまで多くの歴史を重ねてきたが、未だにアギトが叩き出した視聴率が最高であり、抜かされていない。当時は、人気のあまりゴールデンでも放送されたし、映画も製作された。ライダーの見た目はかっこいいし、登場人物は魅力的、流れる音楽は神秘的で、かっこいい。何回観ても、新しい発見がある作品で面白い。特に厳しい現実に絶望しそうになりながらも、自らの夢を追っている人は、アギトを観ると勇気づけられると思う。

 私はこれまで、いろんなライダーを観てきた。どの作品も見始めたら面白い。その中でも、アギトは特に気に入ってる作品だ。子どもの頃観た時も好きだったし、大人になった今観ても好きだ。

 クウガや龍騎も好きだが、「古さ」と「新しさ」のバランスが絶妙なアギトがやっぱり好きかな…。




 

 

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