見出し画像

めちゃ勝てるジェスカイ日向【MTGデッキガイド】

勝率70%!

 ニューカペナチャンピオンシップ優勝デッキをご紹介。半信半疑で握ってみたらこれが強い。勝率70%に到達した。オパス! ドラゴン! 相手は爆発四散! という感じのデッキだ。
コンボが楽しく、テクニック山盛りで、決まったときはとにかく爽快。
やりこめばやりこむほど応えてくれるので、回して気づいたいろいろを紹介したい。やりこみ道中の一助となるよう、参考としてもらえれば幸い。

デッキ概要

アリーナ用デッキリストは末尾に掲載

デッキリストは優勝リストとほぼ同じ。アリーナ環境はアグロが多めなので、<渦巻く霧の行進>を一枚減らして、<ドラゴンの火>を増やしている。

基本的な動き

序盤は火力と打ち消しでさばいてコントロール風に動く。
隙をみて<暁冠の日向>+<マグマ・オパス>のコンボか、<黄金架のドラゴン>で攻めてフィニッシュ。
除去には<渦巻く霧の行進>や<否認>で、キーカードの日向や黄金架を守っていく。
オパスは通ったら少なくとも1:3交換が確定しているし、除去できたり、相手のマナを縛ればもっと得するので、1-2回通るとだいたい勝ちになる。
日向と黄金架の飛行4点コンビで計5回殴るのも有力な勝ち筋なので、常に狙っていこう。
コントロールとして相手を妨害しながらいきなり即死級の動きができるのがこのデッキの強みだ。
対して、純正コントロールに比べればコントロール力が弱く、打ち消しに弱いのが弱み。特に<軽蔑的な一撃>がつらい。
妨害してくる相手、してこない相手によってプレイングを変える必要があるのがポイント。

カード紹介

暁冠の日向

デッキのキーカード。呪文が対象一つにつき1マナ軽くなるので、オパスで対象を6つ選べば、最低2マナで打てるようになる。
「対象1つにつき」なので、<ドラゴンの火>も1マナで打てる。打ち消しも相手の呪文を対象にとるので、青1マナで<否認>や<かき消し>も打てる。
対象をとる相手の呪文が重くなるのも地味にポイント。相手の打ち消しは1マナ重くなるので、2マナ残しの相手は<否認>や<かき消し>が打てない。
キーカードなので、守れるタイミングかそのままオパスを打てるタイミングで唱えるのが大事(テクニックで解説する)。
伝説なので効果が重複しないことに注意。

マグマ・オパス

フィニッシャー。4点分割ダメージ+パーマネント2つタップなので、計6つの対象をとる。そのため、日向が出ている場合、2-5マナで唱えられる。さらに2ドローと4/4が出てくるので、早期に唱えると勝ちになる。
効果が多いだけあって用途は多彩だ。

・用途① マナ縛り
アップキープに唱えると、土地を2つタップさせることで相手の使えるマナを減らすことができる。

・用途② ライフ削り
クリーチャーも当然タップできるので、ブロッカーをどかして日向や黄金架で殴るのにも使える。4点を相手に飛ばせばもっとライフは削れる。
たとえば、日向が盤面にいて、黄金架が手札にあり、相手に飛行ブロッカーがいたとする。相手のターンにブロッカータップ+顔面4点、返しのターンで黄金架を唱えて日向とアタックすると、計12点入る。
このデッキは意外と相手のライフを削り出すと早いので、盤面を処理しきれなくなってもライフレースで勝ってしまうことがある。盤面負けてもゲームをあきらめるな!

・用途③ 除去
分割4点で除去できる。インスタントで4/4が出るので、相手のアタックに合わせて唱えると、一方的に相手のクリーチャーを打ち取れることも。

・用途④ アドを得る
2ドローでき、4/4が出て3枚分の仕事をする。

・用途⑤ 一時マナ加速
忘れがちだが、2マナ払って手札から捨てることで宝物が出る。いわゆるインクの染み。
アグロ相手に早期に日向や黄金架を出したいときや、どうしても1マナ足りない時に使える。

黄金架のドラゴン

5マナ4/4飛行速攻は強い。ついでに攻撃すると2マナ加速する。説明不要に強い。
マナがたくさん出るので、日向が引けない場合でもオパスをそのまま打つこともできるのもポイント。

鏡割りの寓話

1章でトークンが出て、3章でクリーチャーに変身するので、打つだけで1:2交換になる。
トークンは宝物が出るので、マナ加速にもなる。このデッキはマナをめちゃくちゃ使うのでかなりうれしい。2章も手札交換ができるので地味に便利。かぶった日向、引きすぎた土地、もういらない<かき消し>や<ジュワー島の撹乱>を捨てるのにちょうどいい。
3章の<キキジキの鏡像>は自分のクリーチャーのコピートークンを出して殴ることができる。このデッキの場合、対象は1章のトークン、オパスのトークン、黄金架の3択になる。特に黄金架をコピーすると飛行速攻8点+4マナ加速になり、めちゃくちゃ強い。

渦巻く霧の行進


日向と組み合わせると、青1マナで好きな数のクリーチャーをフェイズアウトできる。

使用例。1マナで除去から守れる。

自分のクリーチャーをフェイズアウトして除去から守るのと、相手のクリーチャーを消すのに使う。次の相手のターンまで相手のクリーチャーを消せるので、実質タッパーとして使えるのがポイント。

かき消し

令和のマナリーク。地味ながらスキルがいるカード。犠牲1はほぼほぼ使わないが、たまに英雄譚から出るトークンをサクることもある。
環境に2,3マナの脅威が多いので手札にあったら必ず2ターン目に構えたい。たとえば、<策謀の予見者、ラフィーン>、<光輝王の野心家>、<婚礼の発表>、<鏡割りの寓話>、<漆月魁渡>などなど。このあたりを打ち消せるかどうかは勝敗に直結する。
たいがいの相手はジュワー島を警戒して1マナを立ててくるが、2マナ立てないことも多いので、不意をついて打ち消すと効果大。

テクニック

日向算

このデッキの基本。
日向がいるときのオパスのコストは覚えよう。
気づきにくいが、オパスは自分自身にも打てるし、日向にも打てる。そのため、相手のクリーチャーがいなくても、相手、自分、日向にダメージ、土地2つタップで3マナでオパスを唱えられる。

3マナでオパスを唱える基本の例

基本が3マナで、相手のクリーチャーがいると2マナと覚えよう。
ただし、ダメージの対象に取ったら必ず1点与える必要があることに注意。そのため、2点与えたい対象がいると最低3マナ、3点なら4マナ、4点だと5マナと覚えよう。

相手の呪文が重くなるのも計算に入れよう。
例えば相手が青含む2マナを立ててターンを返してきたとしよう。このとき、6マナあれば日向を唱えても2マナ余るのでかき消しで打ち消されない。さらにオパスを2マナで打っても相手はマナが足りず、やはりかき消しでは打ち消せない(現環境だとこの状況で打ち消せるのは呪文貫きのみ)。このように、日向がいると相手の打ち消しも難しくなるので、相手の残りのマナを意識しよう。

日向の唱えどき

日向を唱えるのは、日向生きてターンが帰ってくるか、そのままオパスが打てるときが基本になる。

いきなり4マナで唱えると相手は全力で除去してくるのでまず帰ってこない。日向がないとオパスは8マナになってしまい、ほぼ唱えられない不要牌になってしまう。
例えば5マナと渦巻く霧の行進や否認を持っていれば日向を守れるので唱えていい。6マナと相手のクリーチャー1体がいるときも、すぐにオパスが打てるのでOK(日向算の応用)。

このように日向を唱えられるかがマナ量と関係するので、マナを伸ばしていくことは必須となる。したがって、宝物が出る脅威二種(鏡割りの寓話と黄金架)を日向より先に唱えるのが基本の動きとなる。

特殊な場合として、日向が2枚ある場合や、相手が他のクリーチャーに除去を使いまくった場合も唱えてよい。この場合はしっかり相手の手札を読んで、日向が帰ってきそうか判断することが重要になる。
また相手が赤や白のアグロの場合、そもそも日向を除去できる手段が限られるので(条件付きで電圧のうねりや粗暴な聖戦士ぐらい)、この場合も日向が帰ってくる可能性が高いので唱えてよい。
実は相手がイゼット系コントロールの場合も、除去を赤に頼っているので着地すれば日向が帰ってくる可能性は高い。ただし、ジュワー島・かき消しはケアしてマナは立てたい。

ただし、相手がすでに脅威を展開していて処理できず、自分の手札には日向しか対抗手段がないという状況では一か八か唱えるしかない。ほかにも唱えるしかない状況はあるので、その場で臨機応変に考えるのも忘れないこと。

構えるか、唱えるか

このデッキはとにかく序盤は構える。
ポイント①は<表現の反復>を序盤に唱えないことだ。すでに見たとおり、現環境は2,3マナの脅威が大量にある。3ターン目に表現の反復を打つと、ジュワー島やかき消しは構えられないので、これらの脅威が打ち消せなくなる。
しかも、このデッキでは表現の反復を序盤で打ってもいいことがない。このデッキは低マナ域で自分のターンに打ちたいカードなどない。<鏡割りの寓話>は3マナだし、日向は4マナだ(そもそも上述のとおり、4マナしかない状態で日向は唱えてはいけない)。そのため表現の反復を序盤で打っても1ドロー+土地置きになるか、土地がなければ1ドローに終わる。
したがって、表現の反復は早くて打消しを構えながら打てる4ターン目からとなる。それより後でも全然よい。
3ターン目に土地セットする前に反復を打つと強いという常識は一旦捨てよう。
そもそも2マナ立てていると手札に何もなくても相手は(ある程度強ければ)打消しをケアして呪文を唱えないこともある。そこで反復を打つのは、どうぞラフィーン/婚礼の発表/鏡割りの寓話を唱えてくださいと言っているようなものだ。

ポイント②は安易にジュワー島を土地で置かないことだ。当たり前だがジュワー島を土地で置くと打消しはできない。
タップインによる展開の遅れを気にして先にジュワー島を置いてしまうのだろうが、そもそも上述のとおり、日向ですら4マナで唱えることはほぼないのだから、4ターン目や5ターン目にタップインしても展開の遅れにはつながらない。ジュワー島はギリギリまで握って、油断した相手の呪文を打ち消した方が土地として置くよりはるかに強い。
もちろん土地を伸ばすことが最優先なデッキなので、土地がないときは置いていい。5ターン目に黄金架を唱えたいときも先においていい。あくまで安易に置いてはいけないだけだ。たとえば他に土地が2枚以上あるのに1ターン目から置くのはもったいない。

例外として、鏡割りの寓話は3ターン目にフルタップで唱えることを考えてよい。単純にカードパワーが高いので相手の3ターン目の動きより強い可能性が高いからだ。

もちろん、状況によって構えない方がいいこともある(土地がなくて反復で探すとか、どうしても反復で除去を探さないと負けそうとか)が、迷ったらまず構えることを考えてみよう。

キキジキトリック

ここからは小テク。<鏡割りの寓話>の裏面<キキジキの鏡像>をよく読むと味方クリーチャーのコピートークンを生成し、「次の終了ステップの開始時に」トークンを生贄に捧げると書いてある。
ということは、相手のターンの終了ステップに起動すれば、次の自分のターンの終了ステップまでトークンは残る。さらに自分のターンでもう一度起動すれば本体とトークン2体で殴れる。
相手にブロッカーがいるとき、1体ずつ殴るより通りやすいので便利。

黄金架トリック

小テク。黄金架は自分の呪文の対象になっても宝物を出す。したがって、2マナの呪文の対象に選ぶと(日向状態のオパスとか)、実質無料で打てるし、1マナの呪文(電圧のうねりとか)だとマナが増える。
また、黄金架はアタック時(ブロック指定前)に宝物を出す。したがって、相手のクリーチャーをタップできれば勝ちなのに、オパスのマナが足りない!というとき、アタック指定→宝物生成→オパスで足りることがある(アリーナだとctrlを押さないとできないので気を付けるべし)。

マッチアップ

アリーナによくいるデッキとのマッチアップを簡単解説。
現環境はデッキの種類が多いのでざっくり解説になるのはご容赦いただきたい。

対アグロ

白単

メインはやや不利だが、巷でいわれているほどではない。
サリア、レーデインなど厄介なヘイトクリーチャーや、有望な信徒、野心家、エーデリンなどのすぐにサイズが大きくなるクリーチャーが組み合わさると厳しい。
序盤は丁寧に除去・打消し、中盤以降に日向オパスというデッキの基本ムーブが決まれば盤面が崩壊するので勝てる。相手に日向を除去する手段が乏しいので、4ターン目に日向を唱えてよい(日向の唱えどき理論)。最速5ターン目にコンボがきまるのと、コンボ妨害に乏しいのが、そこまで不利ではない理由。
サイド後は除去をフル投入+処理しきれなかったとき用の<家の焼き払い>を投入すれば互角からやや有利まである。

ボロス

有利。
ヘイトクリーチャーがいないのと、エーデリンや軍団の天使もないので、横並び力が弱く、簡単にコントロールできる。
日向・黄金架の除去手段がないので、フィニッシャーたたきつければだいたい勝ち。
サイド後は除去を増量できるので有利だが、相手側も轟く叱責とか4点出る除去を入れてくるので注意。

ナヤルーン

有利。
気前のいい訪問者、無常の神、ルーン鍛えの勇者の三種を除去・打消していけば勝ち(樹海の自然主義者は放っておいてもいい)。
ルーン打ったときスタックで対象クリーチャーを除去するムーブが決まると自然に相手が爆発する。
除去が上手く引けないと4-5ターン目にひき殺されて負け。
サイド後は除去増量できるのでさらに有利。

対ミッドレンジ

グリクシスヴァンパイア

不利。
メインから強迫とか呪文貫きとかを積んでるので、オパスがなかなか通らない。
アドバンテージ勝負をしようにも死体鑑定士、エヴリン、魁渡、鏡割りの寓話などアドバンテージを得るカードはむしろ向こうが多い。特にエヴリンは着地するとタフ5が除去できず、永遠にアドバンテージを稼ぐので絶対に打ち消さなくてはいけない。
このように、3マナに脅威が多いのと、5マナにエヴリンが要るので、必ず打消しを構えるのがポイント。
日向オパスが決まるとさすがに勝ちやすいが、日向を守れる状況+オパスを打ち消されない状況(1マナしか立ってないとか。もとから不利なので最悪呪文貫きはあったら仕方ないでケアしないのもあり。)が必要。

サイド後は軽蔑的な一撃も入ってくるのでさらにきつい。こちらは除去をやや増量して序盤のさばきの確度を上げるぐらいしかない。あとは船砕きの怪物を入れてワンチャンを増やす。
なぜか今まで当たるとだいたい勝ってるが、たぶんマッチ重ねると負けるだろうと思われる。

エスパーミッドレンジ

メインやや有利、サイド後はやや不利。
メインは打消しはないので、基本の序盤さばく+日向オパス・黄金架を決めれば勝てる(逆にいうとメインに打消しがあるリストが流行るときつい)。多色なので日向に消失の詩句が打てないのも若干追い風。
このデッキも2-4マナに脅威が集中しているので、打消しを構えよう。野心家や<しつこい負け犬>のような除去で対処可能なカードはあえて通すのも手。

サイド後は強迫・軽蔑的な一撃が入るのでややきつい。これも除去をやや増量して序盤のさばきの確度を上げるぐらい。あとは船砕きの怪物を入れてワンチャンを増やす。
プレインズウォーカーや婚礼の発表など、非クリーチャーの脅威が多いので、サイド後も否認を抜かないのがポイント。

ジャンドミッドレンジ

やや有利。
青がないので打消しの心配を一切しなくていいのが楽。
このデッキも3-4マナに脅威が多いのでそのあたりで打消しを構える。ただし、このデッキは5マナ以上の脅威もあるため(レン七、ロルス、黄金架)、中盤以降も打消しに役目があることに注意。安易に土地として置いたり捨てたりしないこと。
サイド後は強迫が入るが、こちらも除去増量したり、船砕きが入ったりするので、相性はそれほど変わらない。

対コントロール

ガン不利。環境に少ないのが幸い。
日向デッキはアグロがきついといわれるが、コントロールのほうがよっぽどきつい。
除去・打消しでオパス日向・黄金架は通りづらいので、こちらの動きは押し付けづらい。対して、向こうが出してくる脅威はリーア、船砕き、産業のタイタン等、通せば負け級のバケモノばかり(そもそも船砕きは打ち消せないし)。
アドバンテージソースも記憶の氾濫とかがある分純正コントロールの方が多い。
否認を構えながらオパス日向・黄金架を通すのが最大の勝ち筋となる。オパスが通るとさすがに勝ちやすくなる。

サイド後は互いに勢団の銀行破り等のアドバンテージソース増量や、軽蔑的な一撃を入れることになる。こちらはフィニッシャーの除去に使える勇敢な姿勢が入るが、こちらに対して軽蔑的な一撃がより刺さるので不利は覆せない。
なんとか読み合いやテクで勝とう。

デッキリスト

デッキ
1 電圧のうねり (NEO) 171
2 山 (ZNR) 277
4 暁冠の日向 (NEO) 222
4 マグマ・オパス (STX) 203
3 炎恵みの稲妻 (VOW) 158
4 河川滑りの小道 (ZNR) 264
1 棘平原の危険 (ZNR) 166
4 表現の反復 (STX) 186
2 かき消し (SNC) 49
4 黄金架のドラゴン (KHM) 139
4 嵐削りの海岸 (VOW) 265
2 ドラゴンの火 (AFR) 139
2 日没の道 (VOW) 266
4 ジュワー島の撹乱 (ZNR) 64
4 針縁の小道 (ZNR) 263
4 鏡割りの寓話 (NEO) 141
1 髑髏砕きの一撃 (ZNR) 161
1 ストーム・ジャイアントの聖堂 (AFR) 257
1 連門の小道 (KHM) 260
3 さびれた浜 (MID) 260
1 島 (ZNR) 270
2 渦巻く霧の行進 (NEO) 61
2 否認 (STA) 18

サイドボード
1 怪しげな密航者 (MID) 80
2 軽蔑的な一撃 (SNC) 39
1 電圧のうねり (NEO) 171
1 炎恵みの稲妻 (VOW) 158
1 勇敢な姿勢 (VOW) 42
1 呪文貫き (NEO) 80
1 勇敢な姿勢 (VOW) 42
1 多元宇宙の警告 (KHM) 46
2 家の焼き払い (MID) 131
1 才能の試験 (STX) 59
2 ドラゴンの火 (AFR) 139
1 船砕きの怪物 (VOW) 63


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?