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【現地レポ】サウジアラビアの超豪華EDMフェス「Soundstorm 2023」に参戦してきました!〜来年行く人向け備忘録〜

どうも、お久しぶりです。最近更新さぼっててすみません……。
実は、12月14日〜16日に、わざわざサウジアラビアまで飛び超豪華意味不明EDMフェス「Soundstorm 2023」に参戦してきました。
ということで、フェス全体がどういう雰囲気だったかとか、来年参戦したい人向けのアドバイスとかを綴っておきます。

まぁ本当は、「厳格なイスラム教国・サウジで開かれた超豪華EDMフェスがやばすぎる!?その特殊すぎる事情とは」とかそんな釣りタイトルにしてPVを狙った方がいいのかもしれませんが……実直にいきましょうね。


基本スペック

  • 2023年12月14日〜16日

  • 各日15時オープン、27時クローズ

  • メイン7ステージ

  • 物販:乏、飲食:ファストフードは豊富、アルコール提供無し

  • 場内完全キャッシュレス(VISA、Mastercardのみ)

  • 体感地元民9割、外国人1割。男女比9:1(男性が多い)

端的に言うと……

◯良かったところ

  1. ラインナップが超豪華

  2. その割にチケットが安い

  3. 各ステージもめちゃくちゃ豪華

✗ダメなところ

  1. お酒が出ない

  2. 治安がめちゃくちゃ悪い

  3. 音はそこまで良くない

  4. いまいちサービスが行き届いてない

各ポイント詳細

ラインナップが超豪華

引用:https://edmhousenetwork.com/soundstorm-announce-first-set-of-acts-for-2023-festival

マジで、この世の主要アーティストが全員サウジアラビアに集結してるんじゃないかってくらい豪華です。Metallica、David Guetta、Martin Garrix、Calvin Harris、Swedish House Mafia、Afrojack、Alan Walker、H.E.R.、Travis Scott、Wiz Khalifa、Chris Brown、Black Eyed Peasなどなど。特に、開催直前にMetallica出演が発表されたのが、個人的には超激アツでした。レジェンドを生で拝めるなんて。
もちろん、地元中東圏からも、Amr Diab、Rabeh Saqr、Cairokeeなどビッグネームが多数出演しています。

その割にチケットが安い

私はEarly Birdで買ったんですけど、チケット代は、3日通しの一般で265.30SARでした。SAR……サウジアラビア・リヤルですね。この超円安の時代でも、日本円にして1万円ちょいです(2023年12月現在)。すごい安い。3日通しですよ??しかも、このチケット、75SAR分の場内飲食チケットも付いていました。異常。

まぁ、その代わりなのか、VIPチケットが6種類も発売されていて、一番高いやつで80,000SAR(300万円超)なので、そういう、オイルマネー需要を見越した採算設定になっているのかもしれませんね。
あとは、広告の出し方とかからみても、サウジ政府観光局の全面バックアップがあるっぽかったので、補助金とかも…まぁ出てるんでしょう。最近の湾岸諸国は、環境問題で油がオワコンになりつつあるのを敏感に感じ取って、なんとか観光開発しようと躍起ですから。

ステージ設備が豪華

メインのステージは、7個なのですが、なんとまぁサブステージも含めて、全部がでかいし、舞台装置も豪華。

これがメインステージ。見切れてるだけで、めちゃくちゃでかい。
これがサブメイン。十分でかい。全面サイネージでドン引き。
屋内フロア。観たことない量のレーザー。

お酒が出ない

これは致命的ですね。サウジアラビアって、いろいろとニュースを賑わせている皇太子が、かなりの改革派で、随分と事情は変わってきたものの、まだまだめちゃくちゃ厳格なイスラム教国。さすがにお酒は出ません。というか、そもそもサウジアラビアへのアルコール類の持ち込み自体が禁止されていますし、空港にはなんと到着後の荷物検査まであります。

ただ、アラブの若者たちは、お酒なしでもトランス状態になっているようで……そこは気の持ちようなのかもしれません。
あと、サウジアラビアで麻薬は死刑なのですが、会場では、明らかにドラッグやってるラリったやつらもチラホラ見かけました。

治安がめちゃくちゃ悪い

これは、イスラム圏に共通することなのですが、どうやら、彼らは(少なくとも非ムスリムに対する)痴漢を悪いことだと思っていない節があります。中東圏に行くと、女性はとにかく痴漢されるっていうのは、有名な話ですよね。ここも例外ではありません。
奴らは、とにかく露骨で、隠すつもりなんてさらさらありません。埼京線の痴漢もびっくりな手口。全く混んでもないところで、肌が触れ合うくらいうしろに密着してきて、触り倒す。最悪の手口です。普通に犯罪ですからね。

ちなみに、会場の男女比は9:1で男性が多いです。マジで女性の単独参戦は絶対にやめましょう。男女で行く場合は、横には並ばず、男性が女性の後ろを常にブロックするようにしましょう。

あと、そもそも年齢層がかなり若めで、うざいクソガキが大量に湧いています。意味のわからないところで大声を上げ始めるやつ、人にぶつかりまくっても気にせず踊りまくるやつ……日本でもチラホラいますが、その数が異常。ストレス溜まります。

というか、そもそもあんまり真面目に音楽を聴いている人が少ない

これは、気のせいかなとも思ったのですが、正直な感想を。

もちろん、真面目に音楽を聴きに来ているような人も、数多くいました。が、これまでに参戦したフェスの中でも、その割合がダントツに低かった ような気がします。特に、出演アーティストとの兼ね合いからしても異常だと思います。

彼らを観察していると、常にみんな踊り狂っているのですが、ずっと踊っている自分たちの姿をスマホで取っていたりと、そんなに出演者のDJプレイには興味なさげ。そもそも、舞台に背を向けている人達も少なくありませんでした。社交場として、発散の場として、こういう場を活用するというのも、もしかするとダンスの本来的な機能なのかもしれませんが、音楽が好きで参戦している私としては、少し悲しかったです。

あと、異常なくらい、途中の出入りが激しかったのもストレスでした。普通に、曲中でも異常な数の人がステージエリアから出たり入ったりします。落ち着いて聴くってことができないんでしょうか?結構最前列の方からもどんどん人が出ていくので、マジでドン引きです。
それで、途中でどんどん人が出ていくのもびっくりするんですが、あろうことか、無理やり人がどんどん割り込んでくるのには唖然。何を言ってるかって、曲中にステージエリアに入ってきては、スペースが空いてもないのに、肩や背中を叩いて、人と人の隙間を縫って無理やり通っていくんですよね。しかも1組じゃなくて、何十組も。全員頭おかしいのかと思いました。

音はそこまで良くない

一応、良いことも悪いことも、致命的な順番に書いているつもりなんですが、音の話がここまで下の方にくるってことは、どれだけ民度が低かったかおわかりいただけるでしょう。

さて、肝心のスピーカーですが、とにかくドンシャリでした。あと音量がでかすぎる。音量デカ目でドンシャリって、ミーハー受けするのかもしれないですけど、最悪ですよね。そういえば、某GM◯S◯NICとかも、そんな音だったような気がする。まぁある程度でかすぎる会場ってなると、多少は致し方ないのかもしれませんが、それでももうちょっと頑張って欲しいですよね……。耳栓必須です。

ちなみに、素人ながらに聴いている分では、どうもPAがあんまり上質じゃあなさそう。バスドラムとかの音が、爆撃音のように鳴り響きまくっていたので、必要な帯域を切りきれてないんでしょうね。
あと、全体バランスなんて考えずに、とりあえずミキサー上、赤が光らない範囲で音圧を無理やりMAXにしている感じ。とにかく、中音が圧倒的に足りてない(高音低音がうるさすぎ?)上、全体的にガナりがちで、解像度もいまいちでした。

ただまぁ、ここで変なフォローなんですが、もちろん音が良いとめちゃくちゃ気持ちいいんですが、ただまぁ、感動する映画って、公民館のオンボロ上映設備で観ても感動するし、B級映画って、IMAXで観てもB級じゃないですか。結局はそういうことです。

サービスがいまいち行き届いていない

これも結構痛手でしたね。まず、当日になっても通知なしにプログラムが変わったりして、あわや一番観たかったアーティストが観られないところだったというのが、何度もありました。

あと、私はレンタカーしなかったので、基本Uberで移動してたんですが、これが本当に最悪でした。Uber用のピックアップポイントが指定されているものの、車道上に、ピックアップポイントへの道標がほとんどない上、無計画かつ通知なく交通規制が行われていたせいで、ドライバーがほぼたどり着けない。
酷い日なんか、夜な夜なめちゃくちゃ寒い中、1時間以上待ってもUberが来ず、最終的に見ず知らずの現地人にホテルまで送ってもらいました。Uberを使う際は、帰りの予約は必須ですし、予約してもだいたいはうまくつかまりません。まじで最悪。
浅い時間に出ると、出口付近でタクシーが客引きしてたので、そっちのほうがいいかもしれませんね。

そもそも、会場周辺導線が、およそ徒歩移動を前提にしていないようなクソ導線になっているのもどうかとおもましたね。Uberの降車場所から、メインステージまで歩いて30分かかるwwwwクソ。

まとめ

後半、めちゃくちゃ文句を書き連ねてしまいましたが、まぁ実際いろいろひどかった。まじで。でも、結局演者が最高なら、どうでも良くなるんですよね。本当によかった。

個人的には、MetallicaとDavid Guettaを生で観られたのが眼福でした。

最後に、サウジの基本旅行情報をまとめておきます。

おまけ:サウジアラビアの入国要件等

あんまり日本語のソースがないので、サウジアラビアの入国情報を少しだけ。全て2023年12月現在なので、渡航の際は、最新の情報を入手してくださいね。

危険度

外務省の海外安全ホームページによると、2023年12月現在、国境地帯の一部地域を除き、危険度はレベル1の「十分注意してください」。まぁ、正直途上国なんてどこもレベル1ですから、並って感じですよね。ただまぁ、過激派によるテロが散発しているのも事実で、アメリカ様は、「不要不急の渡航はやめてください」レベルに設定していますね。

体感としては、一般的に治安は問題なく(むしろ良いくらい)、テロさえ起きなければという感じですね。ただまぁ、現地警察によって、ある程度厳重に警備はされていると思います。
何はともあれ、最近は、情勢が何かと流動的ですので、渡航前に最新の情報を収集してください。

ビザ

サウジというと、かなり閉鎖的な国のイメージでしたが、何かと話題の皇太子の開放路線改革の一環として、2019年より、観光ビザの発給が始まりました。NEOMとか、いろいろ作っていますし……まぁ、もう石油はオワコンなので観光がんばるぜ!ということだと思います。

現在、日本人が取得できる、観光目的の一時滞在ビザの申請方法は、下記3種類。ちなみに、18歳以下の単独入国はできないため、気をつけてください。あと、非ムスリムは、メッカにも行けません。

  1. eビザ(SAR 494.21、1年間有効・計90日間まで、数次査証)
    こちらのサイトで事前に申請可能。https://visa.visitsaudi.com/
    機能上、特に2のアライバルビザと違いはない。

  2. アライバルビザ(ビザオンアライバル)(SAR 480、1年間有効・計90日間まで、数次査証)
    到着後、空港のカウンターか、自動券売機みたいなところでお金を払えば取れるビザです。

  3. トランジット/ストップオーバービザ(諸費用のみ(SAR 100強)、96時間、1次査証)
    少しトリッキーなビザ。国営のサウディア航空もしくはフライナスで、トランジットないしストップオーバーする際のみ利用可能なビザ。とにかく激安なので、条件がハマるなら、こっちが断然おすすめです。だって、そんな1年間に何回もサウジ行ったりしないでしょ??航空会社公式サイトで航空券を予約する際に、同時に申請できるそう。
    ちなみに、わざわざ大使館に確認しましたが、単なるサウジアラビアへの往復旅程の場合は利用不可とのこと。第三国に抜ける日程の場合のみ申請可能らしいです。残念。

また、サウディア航空は、他のアラブの航空会社と同じく、首都リヤド空港でのストップオーバー時、条件を満たせば1泊ホテル無料というサービスもしていますので、3のトランジット/ストップオーバービザと、うまく組み合わせられれば非常にお得に滞在できるかと思います。

▼サウジ政府観光局公式サイト▼

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