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ミニマリストの第一歩

一歩目としては、いらないものを欲しがらないことだと思う。
ここで言ういらないものとは、一歩踏み込んで「いると思い込まされているもの」も含む。

例えば、ブランドもののバッグ。
ブランドとは、要はそのアイコン自体に価値があるということになる。
素材以上にかさ増しされた価値が付与されているので、通常のモノよりも高い。
じゃぁなんでそんなモノをみんなが欲しがるかと言えば、高いからだ。
モノが良いとかそういう訳ではなくて、高いのでそれを持っている=格好いいとかそういう事になる。

バッグ以外にも時計も最たるものだ。
時計にしかない役割とは、時間を提示するということである。
けれど、ブランドものの時計はブランド価値があるので非常に高い。
100円ショップの時計だって、正確な時間を教えてくれるにも関わらず、高いから持っているだけでステータスになる。

逆に言えば、それについて知らない人からは特になんとも思われない。
時計をつけている人なんだ、くらいにしか認識されないのだ。
あくまで、その「シャレ」が通じる人たちの間で分かる暗号のようなもの。
おまけに、その「シャレ」が分かる人たちは大抵同じようなブランドものを持っているので、実際のところは競争に負けてしまって惨めな思いをすることになる。

と、書くと僕がブランドを否定しているように思うだろうか。
僕は取り立てて、ブランドを否定してはいない。
むしろ、ブランドを作った側の人は凄いなと思っている。
ブランドを作り上げるのは簡単なことではない。
イメージという形のないものを維持することは、様々な努力を要するだろう。

買う人にだって、別に何も思わない。
その人が欲しくて買っているのであれば、それは良いことだと思う。

例えば、僕はユニクロというブランドに執着している。
身につけているものは、全てユニクロだ。
昔は安いからこそ買っていたが、安い割に生地が丈夫という安心感がある。
今となっては、ユニクロより安いブランドはたくさんあるが、未だにその安心感のためにユニクロに頼っている。

要は、本当に欲しくて買っているのかどうかということが重要だ。
それも他者からの視線だとか期待とか、そういったものから離れて、自分自身が本当にほしいと思っているかどうか、だ。
みんなが持っているからとか、そういう他者を抜きにして自分がそれを所持することで、嬉しいのか。
それに全力でYESと答えられるなら、それはいくら払っても良い買い物だと思う。

それは別にブランドものに限らない。
日常品の洗剤だって良い。
様々なブランドや値段のものが置かれているが、なぜそれを買うのか。

特に理由がないのであれば、一番安いものを買ったら良い。
なぜなら、一番安いからだ。
浮いたお金を本当に欲しいものを買う時の足しに出来る。
けれど、理由があるならそれは良い買い物だ。

肌が弱いから、このタイプの洗剤じゃないといけない、とか。
自分が持っている服の材質的にこちらの洗剤じゃないと傷んでしまう、とか。
人とは違う唯一の自分に対して、必要なことであればそれはきちんとお金を払おう。
そのために、色々な人が創意工夫をしてたくさんの洗剤を開発してくれているのだから。

自分にあったものを探すのだって、必要な経費だ。
これから何度となく洗濯をするのだから、一番良いものを選んでみよう。
別にこだわりがないなら、前述の通り一番安いものを買えば良い。

よく言われる話だが、貧乏な人はモノが多い。
これは単純なモノではなく、「無駄なモノ」だ。
勿体ないからと、多くのモノを保有して家の中に蓄えておく。
特売という言葉に弱く、せっかく安くなっているからと無駄にたくさん買ってしまう。
無駄なモノに覆い尽くされて、部屋は掃除がしづらくなって汚れる。

犠牲になるのは部屋の広さだけではない。
頭のメモリーもどんどん浪費されてしまう。
モノを持っているとその使い道などについても考えてしまうことになる。

せっかく買ったダンベルが部屋の隅に転がっている。
それが目につく度に自分を責めることになる。
運動をしようと思って買ったのに、3日坊主で飽きてしまった自分を責める。
目につくのが嫌になったら、押し入れに入れるが現実逃避している限り、同じようなことは置き続ける。

モノが多ければ、身軽に引っ越しもできない。
収納スペースも必要だから、家賃も多めにかかってしまうことになる。
メルカリで販売すれば、多少は節約になるかもしれないが、手間については考慮に入っていない。
そもそもいらないモノを買わなければ、いちいち売ることなんて考えなくて済むのだ。

つらつらと書いてきたが、とにかくミニマリストの一歩目は不要なものを買わないことだと思う。
モノが少なければ、今あるものをきちんと把握できるようになる。
どこにあったっけと探す手間もかからないから、必要なものをすぐに見つけられる。
選択肢が限られているから、選択に迷うことがない。

逆に買ってしまったモノはどうすればいいかと言えば、当然捨てれば良い。
捨て方としては、もう使わなくなったものを後生大事に抱えるのではなく、
「またこれを買うか?」と自問してみて、NOなら捨てる。
YESなら、必要なものだから、もう一度使い始める。

使ってないダンベルがあって、もう一度買おうと思うなら、今トレーニングをする。
3日以上続いたら、必要なものだったと判断して、使い続ける。
3日で飽きたら改めてもう一度買うか自問して、NOなら捨てる。

捨てて後悔しそうなら、1ヶ月限定のゴミ収集ボックスに入れておく。
1ヶ月以内に使ったら、収集ボックスから卒業して、利用することにする。
1ヶ月後も一切使わずにボックスの中に入ったままなら、それはいらないものだ。
捨てる。

メルカリなどで売って節約するのもいいが、僕は捨てたほうが良いと思う。
きちんと捨てて、その分を損した方が買い物も上手になると思うからだ。
中途半端に得すると、買うものの精査が中途半端になる気がする。
捨てるのが勿体ないなら、誰かにあげれば良い。
とにかく、うまく立ち回ったと思わないようにした方が、結果的に買うのも捨てるのも上達する。

ミニマリストになるためには、本当に欲しいかときちんと判断することが大切だ。
そして、大切だと思ったならそれをきちんと使い倒そう。
もし間違った買い物だったと判断したら、無駄な執着が沸く前にさっさと捨てよう。
基本的に物事は経験しないと上達しない。
自分にあったものを見極めるために、身の回りを整理しよう。


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