見出し画像

2月~3月の3週間、イタリアにいました

りあです。タイトルの通り、私は3週間もイタリアにいました。完全にノーマークだった国、イタリアへ。オーストラリアに行くと言っていたのだけど、なぜかイタリアへ。

いえ、別に私はイタリアが嫌いとかじゃないんですよ。「はー…いいものあるよねぇイタリアぁぁ!」みたいな、ひねくれた気持ちを持っていたくらいで。私の持つ、フランスに向ける感情と似た感情というか(笑)

ご縁があって、本当に優しい人のおかげで、イタリアに行った。最初HISさんのプランだと10日間(しかもパリを含む)だったのに、なぜかイタリア3週間。しかもフィレンツェが半分以上を占めるという日程。そして結構同行人から放置されていたという。

フィレンツェの修道院で、静かに過ごした。フィリピン人のシスターと話したり、ちょっとフィレンツェの観光をしたり、散歩をしたり。現地のスーパーに行って、”当たり前の日々を送る人たち”をひたすら見た。

街中を歩くとき。スーパーで買い物中の人を見るとき。観光地で観光客を見るとき。ちょっとお邪魔させてもらったご家庭で、イタリア人ならではの食事風景を見たとき。

「ああ、イタリア人は”生きてる”」と思った。言い方が悪いかもしれないけれど、「生々しい」とも思った。「本能で生きている」とも思った。

日本って、結構「生き物」じゃないっぽい人間が多いじゃないですか。静かで、感情もあんまり出さないで、エネルギーがなくて。なんか、疲れてる。

落ち着いているというよりも、投げ出しているというか。やめてしまっている、という感じ。省エネモードというか。

イタリアは、人間らしさ満載でした。カフェで超盛り上がっていたり、街中でずっと話していたり、公園を走っていたり。感情を顔いっぱいに浮かべて、楽し気だったり、お怒りだったり、悲し気だったり。むすっとしていたり。

「元気がいいなぁ」とひたすら私は思った。同時に、「これが”動物である人間として生きている”ってことなんだろうな」とも。「いいなぁ」とも思った。

私は、正直に言うと日本式感情表現が苦手です。笑っていても、なんだか楽しそうじゃないし。淡々と言っているのに、めちゃくちゃ怒っているときもあるし。なんだか、ちぐはぐ。かつ感情が微量すぎて分かりづらい。

パワフルな国、イタリア。生々しくて、野性的で、それでいて繊細。なんとも「まったく…憎ったらしいくらい好き!」と思わせてくれるんですよ、イタリア。

余談。イタリア料理、めちゃくちゃおいしかった。私は美食家でもないし、グルメ旅とか検討もしないタイプだけど、本当においしかった。素材の良さを引き立てる味で素晴らしいのです。これまた憎たらしい…(笑)

そうそう、食といえば。

イタリアの食への安全意識は見習ってほしいな日本、と思いました。EUのメンバーだから規制が厳しいのだけど、とにかく添加物が少ない。野菜やフルーツから農薬っぽい匂いもしない。「ちゃんとした食べもの」ばかり。

培養肉にNoを示しただけあるなぁイタリア、と思いました。人工的に作られたものを食べないという辺り、これまた「野性味」を見せてくれた気がする(笑)

さて、私は3週間のイタリアで、「予測不能なことに対処する」「予定の無い旅を耐える」「言葉が通じなくても意思疎通を図る」「他人といっしょに旅をする」というスキルを獲得しました。半泣きになりながら。

終わってみると、「ああ、楽しかったなぁ」「貴重な経験をさせてもらった」「人の優しさに触れた」「おかげさま」という気持ちしかないんですよね。本当に、いろいろあった旅だけれど。

イタリア、良い国です。人情味あふれた、”人間という動物として生きること”の大切さを教えてくれる国。

ジュゼッペ・ガリバルディ騎馬像(ローマ)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?