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ホラー小説「ドールハウス コレクション」第9話 マリーちゃん

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注意喚起

暴力シーンやグロテスクな表現が含まれています。
この小説はフィクションです。実在の人物及び事件とは関係ありません。


19.愛美 2023年5月19日

今日もいつも通りに学校が終わった。
早めにバス停に行って、バスに乗り込んだ。
いつも降りるバス停に着いたら、急いで家に向かった。
家に入ってすぐに大きなキャリーケースを持って家を出た。
ある考えを実行すると決めたのだ。
家を出て、急いである場所に向かった。
ここは人気が少ない普通の歩道だった。
歩道の横には斜面があって、苔が生えている。
他にはカーブミラーがあるくらいだった。
ここなら、できるはず。

わたしはマリーちゃんが来るのを待っていた。
予想さえ合えば、もうすぐ来るはずだ。
久しぶりに会えるから、ドキドキしていた。

物陰に隠れて待っていると、予想より5分くらい遅れて彼女が現れた。
できるだけ、彼女の目線に入らないように気を付けた。
マリーちゃんが通り過ぎたら、わたしは彼女の後ろを歩いた。
そっと、隠し持っていた小型のクロスボウを取り出して彼女の脚を狙って矢を撃った。
彼女の脚に命中した。
「ギャッ!痛い!」
170cmくらいの高身長の彼女は身をかがめて苦しそうにしていた。
かわいそうだけど、仕方なかった。
ごめんね。後で、手当をしてあげるからね。
矢を撃った後は早足で彼女に近づいて、隠し持っていた延長コードで彼女の首を絞めた。
「うぐっ!ぐぐぐっ。」
彼女はさらに苦しんでいた。
でも、我慢してねマリーちゃん。
彼女の首をしばらく絞め続けると、大人しくなった。
どうやら、死んだみたい。
わたし、人を殺してしまった。
悪い事をやってしまった。
でも、すぐに目的を思い出して彼女の死体をキャリーケースに詰め込んだ。

大好きな友達と過ごしたかった時間を取り戻すの。

20.百合

今日も大学の講義が終わって、アパートに帰っていた。
いつもと変わらない光景だった。
道を歩いていると、急に脚に何かが刺さった感覚がした。
痛い!痛い!すごく痛い!
脚を見てみると、ふくらはぎに矢が刺さっていた。
血も出ていた。
矢が刺さった後、後ろから誰かが近づいてきた。
そして、その誰かが私の首をケーブルみたいなもので絞めてきた。
「ハァハァ、ぐるじい!」
呼吸がしづらくて、苦しかった。
誰がなぜ私にこんなことをするの?
道にあったカーブミラーを見た。
首を絞めていたのは小柄な長い髪の女の子だった。
その女の子は見覚えがあった。
先週、道案内をしてあげた女の子だった。
なぜ、あの子が私を殺そうとしているの?
襲われる理由は分からなかった。
あの子は小柄な割に力強く首を絞めていた。
もうダメだった。

21.愛美

わたしは死体が入ったキャリーケースを運びながら、ある場所に向かった。
そこは大正時代に建てられた古い洋館だった。
そこは戦後までは佐々木家の住宅として使われていた。
門を通って、洋館のドアの鍵を開けて入った。
数年前までおじいちゃんが亡くなるまでこの洋館に住んでいたので中はきれいな方で、電気も付く。

まず、死体を浴室に運んだ。
キャリーケースから彼女の死体を出して、彼女の服と下着を脱がせた。
裸になった彼女の身体は美しかった。
ふっくら膨らんだ胸にキレイな脚、スレンダーな体型。
そして、顔は眠ったような表情をしていて本当に人形のようだった。
まずは転んで汚れた彼女の死体をキレイに洗った。
洗った後はタオルで水分をふき取っておく。

マリーちゃんに再び下着を着せて椅子に座らせたら、矢が刺さった脚の傷跡の上に水色のリボンを結んでおいた。
「ねぇマリーちゃん、このリボン似合ってるかしら?」
わたしはマリーちゃんに声を掛けた。
「愛美ちゃん、このリボンかわいいね。」
どうやら、マリーちゃんは喜んでいるみたいだった。
浴室の隣の部屋に行って、物置部屋にあったブルーシートを広げた。
マリーちゃんの所に戻って、洋館にあった車椅子に乗せた。
ブルーシートを広げた部屋に連れて行って、マリーちゃんの首の後ろにある動脈をカッターナイフで少しだけ切った。
マリーちゃんの首の後ろから大量の血が流れた。

これでマリーちゃんを人形にする準備ができた。
私は入口に鍵を掛けて、洋館を後にした。

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