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『攻殻機動隊 SAC_2045』をみました。

とりあえず、6話までは3Dに慣れる練習。ちょっと我慢したら慣れます。7話から攻殻臭くなる。後は何というか全体的に同じ。

いや、面白かったんだ!!でもシーズン1ってことで途中で終わっちゃったからね!!!どうなるんだ!?って感じですね。7話で(個人的に)盛り上がってきて、11話と12話で「あ~、なるほどね?」って伏線が広がっていく感じですね。ネトフリはシステムでクレジットを飛ばして一気見させてくるから時間過ぎるの早い。やばい。

初見の人にどれだけの配慮があるかは気にしたこと無いのですが、過去作を見てる人はトグサとバトーの扱いに慣れているので楽しめると思います。簡単に言うとトグサはオッサンですがヒロイン枠、バトーは出来る男と見せかけて出し抜かれる枠です。

個人的には、もっと濃度高くて良かったと思います。全部11話12話くらいの濃さで良かった。でもそうすると初見の人がついていけないからね。仕方がないのかもしれない。

11話で人間ドラマが出てくるんですが、誰かを介してメッセージを伝えるってところ。ここが肝。上手くやれば伝わるし、でも期待とは異なる言葉が返ってくるかもしれない。これは教育者としてもよく感じることです。言葉そのものの力もあるけれども、相手を見据えて話すことって大切ですよね。その人にはどういう背景があって、後ろに誰がいる、何があるのか。その一言がどうやって伝播するのか。予想して伝えることってめっちゃ大切だと思います。

私は、すべての言葉は、未来に対する声掛けだと思っています。一言一言を思い返すのって難しいし、日記に残したとしても覚えきれるものじゃない。でもその瞬間に何を大切に思って、その言葉を選んだかってところで後悔しないようにすれば、常にベストを尽くせるわけです。その時々の全力が出せればそれで良いと思いますし、子どもたちにも、それが伝わるように話します。

たとえば喧嘩とか悪口があっても、お前らな?感情むき出しの言葉を、言葉のままに受け取ってたらしんどいだけやぞ?大人になるためには事情を知る必要がある。とりあえず、相手の話を聞くところから始めよう?思いやりは想像力やからな!

間違うことは大人になってもあることだから、許すことも必要。ただ、その時々で一番良いことを考えるために生きなければ、自分の意思で選択しなければ思い通りに成長することはあり得ません。って。

攻殻はSAC派なのですが神山さんシリーズのSAC(スタンドアローンコンプレックス)は、自分の意思とは別に独立した物をどう捉えるかってところにテーマあります。攻殻という作品自体がすげぇ作品!って独立しちゃって、次回作どうしよう…ハードル高いわぁ…ってなってるのと一緒ですね。センター試験の問題で作者が作者の気持ちを問う問題で間違えるみたいな。


『自分の一言が、作品が、独立したときにどうなるか』

これはアインシュタインも言っていた「学校で習ったことを全て忘れたときに残るもの」みたいな、教育の根本だとも思います。

SACを題する限り、これは普遍的なテーマであり、じゃあ2045の今を生きるキャスト達が何を祭りたてるべきなのか。これについてぶつかり合う様を楽しむのが攻殻の楽しみ方です。ネトフリには過去作もあるので、初見の方は是非、過去作も含めて楽しんでいただけると幸いです。

ついでに菅野よう子と、ゆらゆら帝国の存在を知ると世界が広がります。なんで、ゆら帝チョイスしたのかはよく分かりませんが悪くはないですよ!!






ここからはネタバレありの感想になります!!!

7話と11話!!






何度も挙げてますが、個人的には7話と11話ですね!!この脚本はよかった。7話はバトーさんが活躍する話で見たら分かりますが、最初から絵面が面白い。バトーさんの無法地帯。800円の価値はここから始まった。逆に言えば6話までは「何だこれ?」って感じだった。あとから段々と「なるほどね」ってシーンは出てくるから二週目する人が出てくるかも?

11話はシマムラという新キャラにまつわるところなんですが、この子は今後のキーマンということでスポットが当たります。個人的にはシマムラが教師に攻撃したあとに生徒たちが「呟いている言葉」とか、シマムラの家で少佐が母親に「ほのめかす」前後のシーンとかは、脚本!良い伏線!!ってなりましたね。逆に言えば、そういう人間臭い、家族愛みたいな部分を何から学び取ったんだ少佐…って思いました。ネットの広大な海から学んだのかな。少佐もテレビドラマとか映画も見るのかな?って。

逆に言えば、家族愛に飢えるトグサ君、またさらわれるな。って確定したシーンでもありましたね(笑) 攻殻はそれくらい絵的には見えないけれども、そこに居ない人(居るけど見えない人)の動きが予想できると楽しめると思います。誰かを介してメッセージを伝える。これってその人の人となりを知らないとできないことですよね。

善心技体の少佐が人間臭い行動をするほど、物語は核心に進む。ゴーストがささやくんですね。これぞ攻殻!!って感じでした。シーズン2に期待!!!

おやすみなさい!!

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