見出し画像

STORESに入社して1年経ったので自分の心境を振り返る

ストアーズ・ドット・ジェーピー株式会社に入社して1年が経った人間の、心境の変遷を書いています。
会社のことやプロダクトのことより、個人の心境的な変化について書いているnoteです。


僕は計画性がないので、このnoteを書く予定はありませんでした。
でも、こんなメールが届き、気持ちが変わります。

画像1

入社時のオンボーディングで作成したSTORESのアカウント。
開設してからまともに運用していませんが、そのストアが開設1周年ということは、僕も入社してから1周年なのだということに気づきました。

いろいろあったような気もしますし、あっという間だった気もします。
そんな風に書けば、せっかく振り返ることのできる機会を終わらせてしまうので、急に自分の心境を振り返ることにしました。


はじめに:お前だれ

STORESのバックエンドエンジニアをしています。
プロダクト開発の業務に携わっており、既存機能の改修や新規機能の開発をおこなっています。

1990年に生まれ、神奈川県相模原市で育ち、地元のIT企業で勤めた後に転職した、筋トレとゲームと金髪が趣味の人間です。


僕が社会人になったのは、2011年のことでした。
2011年と言えば、リーマンショックから立ち直りかけていて、東日本大震災が発生した年です。
僕は、そんな頃に専門学校の卒業を控えて就職活動をしていました。
いわゆる就職氷河期世代です。

その時代に新卒カードを切り、最初に就職した会社に8年4ヶ月勤めました。
その会社は地元のIT企業でしたが、準委任業務(SES)を中心として客先常駐していたので、勤務先と業務内容は様々でした。
勤務先は横浜から始まり、水道橋や日本橋、六本木などにも行きました。
言語はC言語やJavaをやって、PHPやRubyもやりました。

新卒の頃はガチガチに震えて目の前に用意された課題をなんとかこなしていくので精一杯でしたが、それだけの月日が経つと会社の中では中堅と呼ばれるようになり、お世話になった先輩たちは辞め、頼れる後輩たちが増えていました。

月日の経過と共に環境は変化していましたが、居心地は良かったです。
チームリーダーを任せてもらえる頃には、視座的なものがそこそこ高くなり、裁量も増え、どうすれば自分たちのチームのパフォーマンスを上げられるのか考えて、先人の知恵を借りて何回も改善を繰り返しました。
失敗することはありましたが、周囲の人のおかげで成功できたこともあり、苦難よりも楽しさを得ながら、学びを深められた期間だったと思います。


そんな僕は、いまから1年半くらい前に転職活動を開始しました。
転職理由はここでは触れません。

結論から言うと、このときにストアーズ・ドット・ジェーピー株式会社を知り、入社を決めました。


~2019年7月:転職活動中

1年前は、転職活動中と入社後で心境が二分していました。

まずは、転職活動中の話です。
このときの心境は「羨望」と「不安」でした。


転職活動はエージェント経由によるものでした。
カジュアル面談を含めると、4社の人と会いました。
どの会社の人もすごく良い人で、キラキラして見えて、「はあー、住む世界の違う人たちだ」と羨ましく思い、感動していました。
当時務めていた会社が客先常駐の業務形態であったことと、紹介してもらった会社が事業系だったことの差分が大きく影響していたのかもしれません。

同時に、転職に対して漠然とした不安を持っていたのを覚えています。
就職氷河期を経ているせいかもしれません。
意識を背伸びして都内開催のエンジニア勉強会に出て、レベルの高い人たちを見ていたからかもしれません。

とにかく不安を抱えていましたが、中途半端な自信もありました。

「今の会社で認められている自分なら転職もうまくいく」
「井の中の蛙でしかないと打ちのめされたらどうしよう」

そんな気持ちを混ぜて固めた、度し難い感情に支配されていたのを覚えています。


ストアーズ・ドット・ジェーピー株式会社およびSTORES(当時はSTORES.jpというサービス名でした)については、エージェントに紹介してもらったときに初めて知りました。

それからHello heyというイベント(当時はオフィスで開催していましたが、いまはオンラインで開催しています)に参加して、ファンになりました。
そのイベントの懇親会で知り合った人、その後に面接してくれた人、みんな素晴らしい人たちばかりでした。

いまとなっては身内にあたる人たちなので、照れくささのために語彙力を失うと「つよつよでキラキラですごい人たち」という印象で、この人たちのために、この人たちと一緒に、この人たちがやりたいと思っていることをやっていきたいという思いが強くなり、転職を決めました。


あのときに憧れた人たちに認められて入社できたこと、一緒に仕事をしてプロダクトを推進していることは、いまも僕の誇りです。


2019年8月~:入社後

僕はプレッシャーに弱い生物です。
先述の通り、入社当時から周囲の人々に尊敬と憧れを抱いていたのが、少しだけ裏目に出てしまいました。

入社してしばらく、自分のことが嫌になる瞬間が何回もありました。
入社直後のキャッチアップは大変でしたが、それ以上に自分の至らなさに自己嫌悪してしまう感情が強かったのを覚えています。

すごい人たちに囲まれ、揉まれ、未熟な自分を強く自覚していました。
この人たちに認められて入社したのに、そのときに期待されただけの価値が提供できているのか、とにかく不安でした。

もちろん、周りからそう責められたことはありません。
勝手に不安がって、勝手に負けそうになっていた、ただのプレッシャーに弱い生物としての振る舞いです。


振り返ると、やれることはやっていたように思います。
選択と集中を意識して、入社前はできることを増やそうと知識の幅を広げるようにしていましたが、入社後はRubyとRuby on Railsの分野に集中するようになりました。
入社前に獲得していた自分の長所はできる限り活かそうと、臆せず振る舞おうとしていました。

それでも、やはり悔いることが多い時期でした。
良い格好しいな面があるのだと思います。
こうありたいと思う自分と、表に出てしまう自分との差分が辛く、悩んでいました。

いま振り返ると、パニックゾーンの真っ最中だったのだと思います。
とにかくいろんなことに手一杯で、視野が狭くなり、自分でコントロールできないことに対して悩みすぎていました。


しかし、転職したことは後悔していませんでした。
強い刺激が辛いと思うことはありましたが、それが成長のきっかけになるように思い込むこともできました。
こう書くと格好つけているようで気持ち悪いのですが、要は自己暗示に成功したって感じです。

これは、周りの人に支えてもらっていたおかげです。
勝手にプレッシャーを感じていた僕ですが、そういう悩みを吐露させてもらうことができましたし、僕の至らないところはしっかり教えてもらえて、勉強になる振る舞いを見せてもらえたりしました。


このときから、しばらくはインプットに集中していこうと決めました。
代わりに、Twitterで呟くことがすごく増えました。


2020年1月~:ようやく慣れてきた

変化を感じられてきたのは、年明けくらいだったでしょうか。
ようやく、慣れてきました。
正確にはもう少し前からだったかもしれませんが、自覚するようになったのはこの頃からです。

仕事的な慣れは、もう少し前にありました。
ここで指す「慣れ」とは、精神的な部分についてのものです。
先述のプレッシャーに関して、心の負担が軽くなったと言い換えても良いかもしれません。


一般的に言えば、慣れるまで遅かったのかもしれません。
でも、人見知りで良い格好しいの僕からすれば、時間が必要でした。

それ以前は誰と話すのも大なり小なり緊張してあがっていましたが、この頃から心の扉を開けることができるようになっていました。
外面はそこまで悪くないほうだと思うので、それ以前が縮こまってまともにコミュニケーション取れない状態ではなかったと思っているのですが、そうした外面を作らないといけなかった状態から、自然とそうできるようになり、気持ち的な余裕が出てきました。


きっかけになった出来事は、特にないのかもしれません。
複合的には、以下のことがあったように思っています。

・最初にアサインされたプロジェクトが無事にリリースできたこと
・よく飲みに行く人、よくご飯を食べに行く人ができて、対人的ゾーンに含まれる人を獲得できたこと
・新しい生活と仕事のリズムに慣れ、自分のペースを掴むようになれたこと

とにかく「転職してきた外様」という変な自意識が解け、ここが自分のいる環境なのだと心で理解してから、慣れを実感できたように思います。


「慣れ」という言葉をもう少し分解してみると、「パニックゾーンから脱却できた」と解釈しています。
転職してコンフォートゾーンから背伸びするつもりが、勝手に息巻いてパニックゾーンに陥っていたところを周りの人たちによって助けられて抜け出せた、というのが僕の自己解釈です。
例えると、「僕ってこんなに泳げるんだぜ」って勝手に鼻息荒くしてプールに飛び込んだら、思ってたより深くて焦り足をつって溺れかけていた、みたいな状況なので、とても滑稽ですね。


この頃は、会社的にはサービスブランドを統合したり、テレビCMを放映したりしている時期です。

常に変化のある弊社ですが、その中でも特別大きかったものはなにかと振り返れば、この頃の出来事を思い浮かべます。

結果論になりますが、この頃までに「慣れた」と自覚できる状態で良かったなと思っています。
特に「自覚できていた」という部分が大きく、もしそうでなければ、また変にプレッシャーを感じ、気に病んでいたかもしれません。


また、この頃に、弊社エンジニアの有志で開発合宿に行きました。
開発合宿については、弊社ブログの記事があります。

これもまた、慣れたと自覚できている状態で良かったと思える出来事の一つです。
おかげで、心の底から楽しんで自分のやりたいことに集中できた良い開発合宿になりました。


この頃から、少しだけ視野が広くなった気がします。
自分の位置するゾーンが変わったことで、狭まっていたものを取り戻せたのかもしれません。


2020年3月末~:コロナ禍のリモートワーク

この頃の大きな変化と言えば、コロナです。
心境のフェーズは「自省」から「適正の模索」に変わってきます。

原則リモート化を経て、リモート勤務が自分に合うのを実感しました。
リモート以前・以後で考えると、以後のほうがずっと仕事しやすくなったように思います。


弊社は現在、原則リモート勤務になっています。
首都ロックダウンが懸念されていた3月下旬、事前に全社在宅勤務の予行演習をして、全面的にリモート勤務をするように会社の方針が出たのです。
緊急事態宣言より前にこの方針を出していたのが、「やっぱりうちの会社ってすごいなあ」と尊敬する出来事の一つだったりします。

ちなみに、原則リモート化にあたって「リモートワーク向上金」なるものを会社から支給していただき、自宅の環境整備に使わせていただきました。


リモートワークにはそれ特有の辛みもありますが、僕にとってはメリットが大きいものでした。

・通勤時間がないので、その時間を有効活用できるようになった
・もとから自宅で筋トレしていたので、運動不足にならなかった
・人と対面で話すより、音声のみで話したほうが気楽だった

どう表現するかは難しいのですが、リモートワークに関して、僕にとってはタイミングが良く、想像以上に体に合っていたのだろうな、と思います。
もともと筋トレする習慣はありましたし、オンラインゲームでボイスチャットをする文化があったので、うまく馴染むことができました。


前提として、先述の慣れの自覚があったおかげなのかな、と思っています。
この時点で慣れの自覚がなかったら、以前にも増して不安が強くなり、どうにかして自分の価値をアピールしようと躍起になっていただろうことは想像に難くないためです。

弊社はいまも採用活動が活発で、毎月新しい人が入ってきています。
先述のことを考えると、この時期に入社する人たちはすごく大変な苦労しているでしょうし、それを乗り越えて価値を提供できていることを心の底から尊敬しています。


リモートワークを経た結果、いまの僕はリモート以前よりも健康的です。
それは、肉体的な部分、精神的な部分の両面を指しています。

より筋トレに励むことができて、ボディメイクの進捗は良好です。
外食が減ったことも良い方向に作用していて、摂取カロリーがコントロールしやすくなりました。
飲み会が減ったことは悲しくはありますが、健康的には良いことでもあったりします。

また、業務中の適度な雑談も、以前よりしやすくなりました。
ゲーマー思考的には、誰かが話している輪の中に入るよりも、誰かがいるDiscordのボイスチャンネルに入るほうが気軽でした。
これは自覚していなかったことですが、僕は人から顔を見られるのがどうも苦手だったようで、音声だけのコミュニケーションのほうが、対面よりも気兼ねなく会話できています。


こうした変化から、自分の好きなこと、やりたいことに集中でき、さらに余裕が出てきました。
副業をはじめて、入社前に好んで触っていたJavaScript(Vue.js, Nuxt.js)を書く時間もできました。

コンフォートゾーンに差し掛かっていたのでしょう。
それらが影響してか、以前のように変に焦るようなことはなくなったように思います。


2020年7月~:チームリーダー代理

ここからは直近1ヶ月の振り返りです。
直近のことなので振り返りきれないところもありますが、さらに変化があったので書いておきます。


7月から、入社してからずっと一緒のチームだったチームリーダーが育児休暇を取得しました。
期間は未定ですが、最長で2ヶ月ほど取得予定となっています。

それに伴い、チームリーダー代理を努めさせてもらうことになりました。

育児休暇に関して言えば、弊社には「Fun for Kids」という子育て支援の福利厚生があります。

育児休暇を取得できる環境は素晴らしいと思います。
制度があることが素晴らしいのはもちろんですが、現実的に、現場的にそれが可能であるというのは、本当に素晴らしいことだと思います。

「育休を取ったけど仕事が……」
「メンバーのみんなは大丈夫だろうか……」

と気にしている状態よりも、仕事のことを手放しで育児に集中できたほうが良いだろうと思っています。
僕にはパートナーはいませんので想像するしかありませんが、僕の考える最強の育児休暇はそうあってほしいと思っています。

なので、その素晴らしい環境の一員になろうといまの僕は目論んでいます。
目論んでいるというか、そうありたいというか。
幸い、周囲の人たちやチームメンバーは「僕のなりたい」が実現できている素晴らしい人たちばかりなので、ならって頑張っています。


気がつけばコンフォートゾーンになっていた環境は、こうしてストレッチゾーンに入っていました。
パニックゾーンでないのは、フォローしてくれる周りの人のおかげです。


さいごに

STORESに入社して1年が経ちました。
その過程をnoteで振り返ってみて気づいたのは、以下のことでした。

・頑張ろうと息巻くと空回りしてしまう癖があること
・パニックゾーンに陥ったら、助けてくれる人がいること
・ストレッチゾーンに引き上げてくれる環境があること

ありがたい環境であり、得難い環境です。

僕より先に入社していた人たちは、いまだに憧れです。
後に入社してきた人たちも、すごい人たちばかりで僕の憧れになりました。

僕もそうなれるよう、これからも精進していきます。
勝手にパニックゾーンに陥らないよう、ほどほどに。

これからも、よろしくおねがいします。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?