見出し画像

「ベンズブロマロンを使用した痛風患者における脳卒中発症率の減少」

割引あり

「ベンズブロマロンを使用した痛風患者における脳卒中発症率の減少」

【目的】痛風は、脳卒中や心筋梗塞などの動脈硬化性イベントの発症と強く関連している。痛風患者集団における脳卒中の有病率の上昇を考慮し、本研究の目的は、痛風患者集団における脳卒中発症率に対する尿酸排泄促進剤であるベンズブロマロンの効果を評価することであった。

【方法】台湾の国民健康保険登録データベース(NHIRD)のデータを用いた。ベンズブロマロン使用者コホートには15,143人の患者が含まれ、各患者は痛風患者集団から無作為に抽出された非使用者と1:1で年齢・性別をマッチさせた。痛風患者集団における脳卒中発症率に対するベンズブロマロンの効果を推定するために、Cox比例ハザード回帰分析が行われた。

【結果】脳卒中発症率は、ベンズブロマロン使用者で非使用者より有意に低かった。脳卒中発症率のハザード比は、男性のベンズブロマロン使用者で非使用者より低かった。3つの年齢群(40歳未満、40~59歳、60歳以上)の解析では、40~59歳と60歳以上のハザード比は、ベンズブロマロン使用者で非使用者より有意に低かった。

【結論】痛風患者集団において、脳卒中発症率はベンズブロマロン使用者で非使用者より低かった。

【キーワード】ベンズブロマロン、脳卒中、痛風

Reduced Incidence of Stroke in Patients with Gout Using Benzbromarone
Sheng-Wen Niu, et al
J Pers Med. 2022 Jan; 12(1): 28.

ここから先は

14,814字

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?