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薬剤師を辞めたい薬剤師が、薬剤師を辞めたい3つの理由

先に齟齬が生じないように強く言っておく。100%主観且つ個人的な意見をこれから記載する。

結論を先付けて話す。辞めたい理由は以下の3つである。

①ルーティンワークが苦手
②半ば強制的に同じ場所に拘束されているのが嫌
③薬剤師に依存したくない

それぞれの理由を話す前に。薬剤師というのは、存外いい仕事である。“薬の専門家”として、患者さんやその家族の方にまで説明一つで感謝を得られる仕事だ。

語弊のある言い方をするが、近隣の方で一度来局された患者さん且つ定期的に飲まれる薬を服用されている方は、サブスクリプション的にリピーターとなってもらいやすい。

そうしたリピーターの方とは、月に1度は顔を合わせ、薬や健康の相談窓口として信頼を得ながら接客業を行えるというのは客観的な魅力の一つといえるだろう。

経営的な側面で言えば、“売れる”クリニック・病院の横を陣取ることが出来れば自社でのマーケティングなんてほとんどいらない。ある意味では完成されたビジネスモデルである。コンビニより多いと表現される程度には、その経営の容易さから爆発的に薬局は増加した。

では、『なぜ辞めたいのか?』

客観的に見たときに多くの方が疑問に持つのも分かる。しかし、上記の完成されたビジネスモデルを始め、『薬剤師は安定』と揶揄されるのは今は昔のこと。時代の変化に応じて薬剤師や薬局もまた変化を余儀なくされているのである。

さて、前置きが長くなったが本題へと移ることにする。私が薬剤師を辞めたい理由についてだ。

①ルーティンワークが苦手
②半ば強制的に同じ場所に拘束されているのが嫌
③薬剤師に依存したくない

①②はもはや性格の問題である。業務の内容だけ見ていると所謂ルーティンワークが多く、日々同じ場所で同じ作業を繰り返すのがどうにも性に合わない。

また、近隣の医療機関が開いている以上、薬局もまた開けておかなければならない。門前薬局と呼ばれるビジネスモデルの宿命ともいえるが、時折嫌気がさすことがある。地域に根差した薬局を作ろうとすればするほど、属人性が高くなり心理的にも休みづらい環境になる。

業界的な話を交えるが、2年に一度改定される診療報酬の情報を追いかけ対応していく必要がある。診療報酬とは、所謂薬局の利益(管理料や技術料と呼ばれる点数)を決めるものである。薬局経営の要ともいえるが、人参をぶら下げられている馬の気分のようだ。

そして、その人参をいつ外されるかなんて多くの薬剤師は考えもしていなかった。今は、薬局のビジネスモデル自体がかなり危ない崖の上に立たされていると私は感じている。

また別の記事で書こうと思っているが、オンライン薬局など、個人薬局では太刀打ちしづらい新たなモデルが主流になる未来もそう遠くはない。

そうしていると薬局や薬剤師に依存している状態そのものに危機感を感じざるを得ない。元より“薬剤師の資格を取れれば安定そう”という安易な思考も含めて進学に至ったわけだが、読みはどうやら外れたようだ。

主語を大きくして薬剤師そのものを悪く言うつもりもないが、自分も含めた多くの薬剤師が、薬剤師という梯子を外された時に生き残る術を持ってはいないだろう。

本記事を記載していて自分自身の整理にもなったのだが、薬剤師という職自体に嫌気が指している部分も多少あるが、正しくは『薬剤師“に依存するの”を辞めたい』なのかもしれない。

ただ、決まり文句のように言いたいだけの言葉で締めくくって終わろうと思う。



あぁ薬剤師を辞めたい。

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