年間15000枚の処方箋をさばいて感じたこと

都内の調剤薬局で派遣薬剤師をしています。

派遣薬剤師は職場が比較的短期間でかわることが多いため基本投薬や服薬指導がメインの仕事になります。

色々な薬局で色々な薬剤師と接してみて、1日平均100枚前後の処方箋の投薬し、その患者さんと話してみてわかってきたことを書いていきます。

今回は、多くの患者さんは薬剤師が思ってるよりも賢く、そこまで薬剤師の薬の説明を必要としていないということを書いていこうと思います。

たぶんほとんどの患者さん、特に初めて、もしくは久しぶりにその薬局にいく患者さんは経験したことがあると思いますが、薬局で薬をもらうときに薬剤師の「今日はどうされました?」の質問。

あれは全然必要ないと思います。

患者さんからするとなんで病院で医師に聞かれたことと同じことをまた言わないといけないの?と思います。

たぶん症状や処方に相談や疑問がある患者さんなら、自発的に聞いてくるし、体調悪くて処方箋もらってきてるのに余計体調悪くなります。

僕は派遣先でそれをやる薬剤師を何人も見ていますが、それに対して有益な情報を与えてあげている薬剤師を見たことがありません。話が長いだけ。

結局その症状を知っていようと知ってなかろうと、同じように薬の説明をするだけです。服薬指導の質に大差はありません。

なのでもし症状を聞くとするならば

「今日は〜(症状)ですね?」

僕はこれがベストではなくてもベターだと思っています。大体薬剤師なら薬をみて症状の予想がつくので、はいorいいえで答えられる質問の仕方が一番効率がいいように思います。

はい、だったらすぐに次の段階に進めるし、

いいえ、だったら患者さんの心理的に正しい症状を伝えたくなります。

それでも伝えたくない患者さんはいますが、そういう患者さんはハナから服薬指導を必要としていません。

時々投薬時、カウンターに来た患者さんが開口一番に「説明はいらないので」ということがありますが、賢いなと思います。

処方箋に疑わしい点がある場合や口頭で伝えなければならない医師の特別な指示がある場合などのイレギュラーを除き、僕たち薬剤師が説明する内容のほとんどはグーグルで調べられます。

今の時代、薬の情報なんてグーグルで一発だし、それでもわからなければ後から薬局に電話すれば解決します。

たくさんの患者さんに服薬指導をしていると、患者さんに相談された内容に対するしっかりとした受け答えや、処方内容の妥当性の監査などは大前提として、処方箋の薬を、いかに迅速にいかに間違いなくいかに患者さんにストレスなくわたすかが1番求められていることだと感じます。

その薬の説明をだらだらするならば、必要事項だけ伝えて早く帰してあげた方がいいと思います。