LAMY swift
夏休みだ。嬉しい。
今回綴っていくペンはタイトルにもある通り
LAMYのスウィフト。
Swiftとは、「速い」「迅速」「敏速」といった意味。
なぜこのペンが「迅速」の意味を持つのか。
それは、ノック式ローラーボールだからである。
今回はLAMYの製品でも人気の高いスウィフト
について綴っていく。
1・スウィフトについて
冒頭でswiftには「迅速」といった意味があると書いたが、既に気づいている読者もいるだろう。
スウィフトが発表されたのは1990年。ローラーボールと言えばキャップ式であり、ノック式はローラーボールの歴史が変わるほどの発明であった。
わざわざキャップを取り外すことなく書き出すことが出来るため、Swiftの意から名付けられたようだ。
同時期だとロットリング社などでは「JAZZ」などのノック式ローラーボールがある。こちらも軽快さを感じる。
デザイナーはウルフギャング・ファビアン。
かの有名な同社のサファリのデザイナーでもある。
同じデザイナーでも全く違う見た目。
だがポップさを感じるパンチンググリップなどサファリと通ずる印象もある。
限定色が高頻出なのも面白みがある。
2・スペック
スペックは軽くまとめるとこのようになる。
全長は143mmで太さは10mm。これは丁度良い
塩梅となっている。
だが重量は25.5g…。これは重い。
要因としては軸が一直線の真鍮の筒となり、内部機構もぎっしり詰まっているから。
ロマンを詰め込み良い作りになると本体が重くなってしまうのは仕方がないのかもしれない。
ここで綴った「ロマン」「内部機構」については次項で
説明しよう。
・スウィフトのアイデンティティ
これがスウィフトのノック・クリップ部。
まず、ノックの位置が軸の中心ではなくズレたデザインとなっている。
またクリップはバネ式クリップ。
ここにスウィフトの魅力が詰まっている。
そう。
ノックするとクリップが沈降し格納されるのだ。
最初見た時は驚いた。
(格納する意味も分からなかった)
この機能が搭載された理由としてあげられるのは、水性インクは衣服等に付着した場合染み込みが早く、また落とすことも難しいため、ペン先を出したまま胸ポケット等に仕舞わないよう工夫が凝らされているのだとか。
この機能は必要なのか?と思ったがクリップを必要とするペンケースを使っていると意外と有難い機能であった。
そして何よりかっこいい。
ロマンに溢れてる。ただそれに尽きる。
グリップのパンチングも可愛らしい。
軸の重量も相まって如何せんホールド力は足りないが良いデザインだと思う。
・使用感等
スウィフトに搭載されるLM66水性インクは世間では低評価とされている。
フローが安定せず、滲んだりするからだ。
だがなぜ文房具好きはスウィフトを選ぶのか。
理由はインクの互換性にあるだろう。
パイロット社のジュースアップ単色インクが無改造で入る。これは大きなメリットだ。
ジュースアップは人気のゲルインキカラーペンであり、そのインクをロマン溢れた軸で使えるのはてんこもりのハッピーセットだ。
その他エナージェル等のC300系インクは少し改造を加えることで使用することが可能だ。
ここまでスウィフトのことをべた褒めしてきたがこのペンにも最大の欠点がある。
それはノックの重さ。
これが異常なレベルで重く、そして品質も個体差があり安定していない。
スプリングの大きさと強さが要因だ。
摩擦が大きく機構が壊れてしまう個体もあれば、少し重いが滑らかに動作する個体もある。
ネットショッピングだと尚更個体の厳選ができないためリスクはあるだろう。
ここで改善方法がひとつあるらしい。
サラサクリップのバネと交換することで驚く程
ノックが軽くなる個体もある「ようだ」。
これは個体によってできる物とできないものがあるようだが試してみる価値はある。
サラサを持っていたら1度交換して見てほしい。(自分の個体はできました)
・最後に
swiftの名を冠しているがノックが重いため迅速には使えない。だがロマン溢れる機構が搭載されたLAMYらしく素晴らしいローラーボールだ。
ただ個体差もあるため、1度実店舗で試し書きをしてみることをおすすめする。
今回はここまでにする。
最後までお読み頂きありがとうございました。
次の記事も是非。
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