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れな奥様ストーリー【4】

4:
 だがそれも一瞬のことで、俺は本格的に歩き出す前にスイッチを入れた。
「ん……っ」
 明らかに彼女の体が震えた。
 気にしないふりをして歩き出すと、少し遅れて彼女がついてくる。そっと腕に彼女の手が触れる気配がしたので、そのまま絡んでもらった。
 断続的に震わせたり、信号待ちでは青に変わるまでつけっぱなしにしたり。決して焦らずに歩く。信号が変わって歩き出すたびに、ほっと息を吐く姿が実にいい。
 しばらくすると腕を抱く力が強まってきた。ほんの少し立ち止まると、彼女がこちらを見つめてくる。
「あの、もう少し、優しくしてくれませんか……?」
 お願いしている割に声が甘えていて、かわいそうよりも虐めてやりたい気持ちが芽生えた。
「大丈夫、もう少しで着くから。がんばろうね」
「え、あ……!」
 スカートの中、彼女の柔らかい肉の中で震えっぱなしのローター。
 それを引き抜く瞬間を心待ちにしながら、ホテルへと向かった。

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