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内緒の関係 りん奥様のストーリー⑭

 精液を出し切った俺は、荒い呼吸を繰り返していた。
 その間、りんは精液をティッシュで拭き取ってくれていた。
「出る勢いがすごかったあ。久しぶりだとは思えないくらい」
「……ありがとう」
「仕事のストレス、吹っ飛んじゃいましたか?」
「うん、りんちゃんのおかげでムラムラも吹っ飛んだよ」
「もうっ、そこはイライラじゃないの?」
 りんは俺の隣に寝転がり、仕事の話題を振って来た。なんで彼女が仕事でイライラしていることを知っているのかと疑問が浮かんだが、予約する時に書き込んでいたことを思い出した。
 俺が軽口をいうと、りんは笑いながら俺のボケを突っ込んでくれた。
「どうして仕事でイライラしちゃったんですか?」
「それはね――」
 俺は時間が来るまで、りんと添い寝をしながら仕事の愚痴を彼女に話した。
 りんは俺の仕事の愚痴を「うん、そうだね」「大変だったね」と相槌を打ちながら励ましてくれた。
 時間が過ぎ、衣服を身に着けた俺とりんはラブホテルを出た。
「またね」
 ひらひらと手を振って、りんは俺の元を去っていた。
「またね、か」
 りんの後ろ姿が見えなくなるまで、俺はその場から離れなかった。彼女の言葉を反芻する。
 そして、りんとまた会うために、俺はスマホを取り出し、電源を入れた。

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