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かんな奥様ストーリー【5】

映画を観て、ホテルに入る。
 街を歩いてからホテルに入る。
 休日の時間がかんなのおかげでどんどん楽しくなってきた。
 俺が求めていたのは、婚活じゃなくて、話があう女の人が欲しかったんだ。
 どんどんかんなにのめり込んでゆく。
 その証拠に今日は、食事の約束を取り付けた。
「アキラさん! どうも~」
 今日はフランス料理店を予約した。
 評価も高く、気になっていたのだが、バーみたいに一人でふらっとこれる場所ではないので、来店するのであれば女性を誘ってと決めていた場所だ。
 俺とかんなは店の前で待ち合わせをした。
 店のテンポが目立っているので、駅で待ち合せるよりも分かりやすいと思ったからだ。
「今日はびしっとしてるんですね」
「まあ、パーカーとスウェットは場違いだしね」
「ですね~」
 そういうかんなも清楚なピンクのワンピースに、白いモコモコとしたコートを羽織り、白のハンドバック、赤のピンヒールとドレスコードを意識した服装をしていた。
 髪も編み込んでおり、いつもより大人びた印象がある。
「ちゃんとしたフランス料理食べるの、初めてなんですよね」
「美味しいと思うよ。入ろ」
「うん」
 俺とかんなは店に入り、フランス料理を堪能した。


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