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J.S.バッハ/トッカータ BWV914 ホ短調
バッハの音楽がもつ孤高とその中にある人間的あたたかさ、凛とした佇まい。
そこに「新しさ」への意欲と情熱が注ぎ込まれた本作はとても魅力的だ。
1707年、バッハが22歳の時に作曲したといわれており、現在おなじみのオルガン曲「トッカータとフーガ BWV565 ニ短調」と同時期の作品である。
18歳の時に当時最新のオルガンを保有していたアルンシュタットの教会で初めてオルガニストになったバッハは名高い音楽家を訪ねて旅をし、様々な地域の文化に触れることで型にはまった自分の表現スタイルを変化させようとした。
決まった形式を持たない自由さと即興性を特長とするトッカータは当時のバッハが求めた「新しい音楽」を表現するのにぴったりだ。
2018.11.09 第31回荻窪音楽祭/茨城音楽文化振興会コンサート「学生演奏家による室内楽の夕べ」より(一部加筆)
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