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【本感想:世界最高の伝え方/岡本純子】教え魔を卒業!部下に、子どもに、教えてもらおう。

こんにちは。
今日は、本の感想を書きます。

タイトル:『世界最高の伝え方』(241ページ)
著者:岡本純子

著者は、社長や企業幹部向けのスピーチコーチのプロですが、ご本人の子育て経験も踏まえ、「仕事」だけでなく「家庭(子育て)」における声かけの事例もたくさん出てきます。
仕事とプライベート、両方における”人を動かす”視点のアドバイスが多いため、読者のメインターゲットは企業管理職・子育て世代のようです。

この本の魅力を一言で

仕事も子育ても、「最終的に」相手が動いてくれればいい。長い目でコミュニケーションが楽しくなる本。

どういう意味か、説明していきます。

人は変えられないけど、動かせる

本書は「話し方」「伝え方」「ほめ方」の本に見えますが、紹介されている数々の手法を使い、最終ゴールが ”相手を動かす” ところにある本です。
人を動かす目的は、
・相手のため(やる気を出させる、成長を促す)と、
・自分のため(人間関係の悩みを解消する)の両方です。

コミュニケーション術の目的を、仲良くなる、好きになる、よい関係を築く、等と捉えると、「職場の人間関係はうまくいかなくても構わない」と思う人もいるでしょう。でも、”相手に動いてもらう手法”と捉えると、俄然、関心が高まるのではないでしょうか^ ^

怒るのを我慢すると、イライラしてしまう‥‥を解決

「叱らずに褒める」を長く実践していると、イライラを抑えて辛抱強く相手に働きかけなくてはいけないため、余計にストレスがたまる!と感じることもあります。

本書の「Q&A」にも出てきます。

Q. 我慢していても、時々怒ってしまいます…

さて答えは、、、
「たまには怒ってもいい」でした!
目的が「相手をほめること」ではなく、「相手を動かすこと」なので、必要なタイミングで怒ることもアリ。ここは、私にとって、非常に納得がいくポイントでした。

後半、「ほめる=甘やかす」ではないという話も出てきます。

初級者・若手が、ほめられるのを好む一方、上級者・エキスパートになると、より成長につながる、多少厳しめのフィードバックを好む、という研究結果もあります。(p165)

「世界最高の伝え方」第3章


逆に、自分が信頼できる相手から怒られたり、厳しめにフィードバックを受けたときは、ほめられている受けとめればいいんだ、とも思いました。

成長意欲が高い人が陥る「教え魔」病

成長意欲が高く、読書量が多い人だと、つい学んだことを人に伝えたくなります。特に、読書においては「アウトプットすることで記憶に定着する」という考え方が広がっているので、学んだこと誰かに伝えたい(伝えねば!)と思ってしまいますが、注意が必要です。

本書のp85では、「アドバイスするという行為によって、相手の行動に影響を及ぼすことで、「自分が強い力を持つ」と錯覚してしまう」と書いており、「ありがた迷惑」なアドバイスをする人を「教え魔」と呼んでいます。

私は、何を隠そう、教えるのが好きでした。。。教えることで自分の優位性を確立していると言われれば、そうかもしれません。よかれと思ってやっていた「教える」という行為ですが、実は自分のためであり、本質的には相手のためではありませんでした。

相手を動かすためには、「教えあげよう」より、「教えてください」。
正解は、誰もが自分で持っている。

心に刻みたいと思います。

子育て本/ビジネス本、両方で読んだことがある「話し方・伝え方・ほめ方」が同時並行的に説明されており、どちらのシーンにおいても本質は同じなんだと腹落ちした一冊となりました!

実際の数々のテクニックは、ぜひ本書を読んでご確認くださいね。

以上、連休読書の感想でした。


ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
また書きます^^

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