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最適な食生活で健やかな毎日を【コジマ健康相談室#2】

ワンちゃんやネコちゃんの健康は、人間と同じように日々の食生活が大きく影響します。ペットフードの質が向上し、獣医療も発達する中でペットも長生きするようになりました。

ですが、ワンちゃんやネコちゃんが歳を重ねて、運動量や食欲が変化した際に同じ量や回数で食事を与えてしまうと、肥満や病気のリスクが高まります。小さな変化にも気づけるように、意識することが大切です。

今回の記事では、年齢や生活習慣を考慮しながら最適な食事を与えられるように、ペットの食事で気をつけたいポイントについて解説します。


健やかな食生活のポイント


もともと野生で暮らしてきた動物にとって、食事は生きるための本能的な行動です。本能的に食欲が強いワンちゃんやネコちゃんの食事の際には、食べ過ぎないように適量を与える必要があります。

ワンちゃん・ネコちゃんの肥満を防ぐために

肥満はほとんどの場合、カロリーの摂り過ぎにより発生します。催促されてごはんを追加する、おやつをあげすぎることのないように気をつけなければなりません。

※避妊・虚勢手術をしている子はホルモンバランスの影響で、エネルギーの消費量が低下し太りやすくなる傾向があります。

皮下脂肪が増えると背骨や肋骨に触れなくなり、内臓脂肪が増えるとお腹まわりが太くなり腰のくびれがなくなります。

ペットの肥満度を測る指標として「BCS(ボディ・コンディション・スコア)」が役立ちます。

画像引用:環境省
「飼い主のためのペットフード・ガイドライン ~犬・猫の健康を守るために~」P14より

BCS4~5の場合は、食事や運動習慣を見直しましょう。

【肥満かどうか判断がつかない場合】
甲状腺機能低下症など、病気により肥満が引き起こされている(もしくはお腹が膨らんでいる)場合もあります。肥満となる要因が思い当たらず、判断がつかない場合は早いうちに動物病院を受診してください。

必要カロリーの計算方法

ワンちゃんやネコちゃんのカロリー計算は
「70 × 体重の0.75乗 × 係数(上の表をご参照ください)」
にて算出できます。

<例:4Kgのワンちゃん(4ヶ月齢~1歳)の場合>
■体重の0.75乗を計算する方法
※電卓(ブラウザやアプリもOK)をご用意ください。
▼手順1
4(kg) × 4(kg) × 4(kg)=64
▼手順2
64に「√」(ルート)を2回押す
(あるいは「√」を2回押した後に64を入力し「=」を押す)
2.8284…
前述の公式に当てはめると「70 × 2.8284…× 2 = 395.9797…」となり、約396カロリーとなります。

こちらの計算式で算出できる必要カロリーは目安です。ワンちゃんやネコちゃんの体質により、必要カロリーや消費カロリーは異なります。年1回など定期的に動物病院を受診するなど、ペットの状態を把握して適切な体重管理を行いましょう。

▼コジマ動物病院ではアニマルドックを実施しています。


ペットフードは総合栄養食がおすすめ


肉や魚、穀物などさまざまな原材料が含まれているペットフード。乾燥タイプのドライフードをはじめ、ウェットタイプのレトルトフードなどさまざまな種類があります。

中でも「総合栄養食」と呼ばれるペットフードには、ワンちゃんやネコちゃんの健康に欠かせない栄養素が含まれています。

総合栄養食は、ペットフード公正取引協議会が定めた基準を満たしたものです。この基準とは、ペットフードの栄養に関する厳格な基準を定めたAAFCO(アフコ/米国飼料検査官協会)のガイドラインを基にしており、信頼できる食品といえます。

そのほか、一般食やカロリー補給食などのペットフードも、総合栄養食と合わせて栄養の調整やカロリー補給に利用可能です。

ペットフードのメリット

栄養学の知識がなくても、手軽にバランスの良い食事を用意できる点がペットフードの大きなメリットです。ドライフードは保存性に優れており、まとめて購入して長期保存が可能な点もメリットといえるでしょう。

ペットフードのデメリット

ドライタイプもウェットタイプも高温で加熱処理されているフードが多く、熱に弱い栄養素が少なくなる場合もあります。また、個体差まで考慮されているわけではないため適宜調整が必要です。

▼コジマで販売しているプレミアムフード(総合栄養食)

・プロフェッショナルバランス

・ロイヤルカナン

新鮮な食材をとれる手づくり食


保存料や添加物を使わず、新鮮な食材や栄養価の高い食材を選べることが手づくり食の良い点です。基本的に味付けは必要ありません。ワンちゃん・ネコちゃんそれぞれに必要な栄養素を把握して、ごはんをつくるようにしましょう。

食べてはいけない食材

・ネギ類
タマネギ、長ネギ、ニラなどに含まれる化学物質(n-プロビルジスルフィド)により赤血球が壊され、貧血を起こす場合があります。加熱しても毒性は残るため、煮汁も与えないようにしましょう。

・ぶどう
ぶどうやレーズンは、嘔吐・下痢・食欲不振・急性腎不全などの中毒症状を引き起こす場合があります。

・タコ、イカ
生のタコやイカを食べてしまうとビタミンB1欠乏症を引き起こし、ふらつきから歩行困難になる場合があります。スルメイカも食べ過ぎると消化不良や嘔吐の原因になるため気をつけましょう。

・乳製品
ワンちゃんやネコちゃんは、牛乳に含まれる乳糖を分解する消化酵素の分泌が少なく、乳糖不耐症から下痢を起こすことがあります。子犬や子猫に与えるミルクは犬用や猫用のものを選びましょう。

・チョコレート
テオブロミンと呼ばれる物質が心臓や中枢神経を刺激し、血圧上昇・不整脈・痙攣・昏睡などの症状を引き起こす場合も。お茶やコーラにも含まれているので、注意が必要です。

・塩分の多い商品
ワンちゃんやネコちゃんは汗腺が発達しておらず、汗をあまりかきません。必要な塩分量は人の1/3ほどです。人間と同じ食べ物は塩分が強すぎるので与えないようにしましょう。

・銀杏
食べてしまうと中毒を起こすことがあり、下痢・嘔吐・ふらつき・呼吸困難などの症状が出ます。ワンちゃんは秋のお散歩の際に気をつけましょう。

そのほか、
・刺激の強い香辛料
・生肉(特に豚肉、鶏肉)
・ナッツ類
・アボカド
・キシリトール

などの食材にも気をつけましょう。

また、冷たい食べ物はお腹を冷やして下痢をしやすくするので、常温の状態で与えてください。

もし誤飲・誤食した場合は

生活空間には、ワンちゃんやネコちゃんにとって危ないものがたくさんあります。好奇心旺盛な子犬や子猫は誤飲・誤食しやすいので注意が必要です。薬やたばこ、口に入るサイズのおもちゃを置かないようにしましょう。

もしワンちゃんやネコちゃんが誤食・誤飲をしてしまった場合は、すぐに動物病院に連絡をとって獣医師の指示を仰ぎましょう。

また、動物病院へ訪れる際には、食品や医薬品の内容が表示されている袋や箱をなるべく持参してください。治療方針の目安になります。

ワンちゃん・ネコちゃんのデンタルケア


人間が歯みがきするように、歯周病を予防するにはデンタルケアが欠かせません。できる限り、毎日もしくは2~3日に1回は歯みがきするようにしましょう。

自宅でのデンタルケア

ワンちゃんやネコちゃんの歯周病予防に役立つ方法をご紹介します。

<歯ブラシ>

ペット用の歯ブラシは、お口の小さいワンちゃんやネコちゃんに合わせたコンパクトサイズです。歯茎の状態で毛先の形状が選べるなど、さまざまな種類があります。

<デンタルシート>

指にシートを巻き、こすりながら歯みがきします。使い捨てのため衛生的です。

<デンタルジェル>
歯ブラシと併用できるジェルは、フレーバー付きの商品が多いためおいしく・楽しくデンタルケアが可能です。

<デンタルガム・デンタルスナック>

歯の汚れを落とすガムは、手軽に始められるデンタルケアです。自宅でのデンタルケアは毎日続けることが大切ですので、手軽に始められるデンタルガムやデンタルスナックが役立ちます。

▼コジマで販売しているデンタル用品

・デンタルガム
うれしいおやつ デンタルケア ハイブリッドガム ツイスト ミルク味 10本

・デンタルスナック
ペットキッス ネコちゃんの歯みがきおやつ まぐろ味 スティック 14g

・ほかにもさまざまなデンタルケア用品を取り揃えています。


歯周病には早い対応を

食べかすが歯間にたまり、細菌が増殖することで歯垢となります。歯垢が歯に付着するまでは24時間以内といわれ、3日以内には唾液中のミネラルと反応して歯石ができはじめます。

歯石は歯肉炎の原因となり、炎症が進むと痛みを伴う歯周炎に悪化します。口臭がする、歯垢や歯石がついている、歯肉が腫れている、歯肉から出血が見られるなどのサインを見逃さないように気をつけましょう。

歯石は自宅で取り除くことが難しいため、早い段階で動物病院に相談することをおすすめします。

まとめ


ワンちゃんやネコちゃんと健やかに暮らすには、毎日の健康的な食事が欠かせません。肥満や生活習慣病に気をつけながら、しっかりと食事を管理しましょう。食生活、誤飲・誤食、デンタルケアなど、健康に関わる相談は、お気軽にコジマ動物病院までご相談ください。

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