公望くん

以下、遺作になります。

公望くん

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懐疑論に懐疑する

相関性への執着は帰納的見聞を甚だ重んじる現代人にとって如何にもその気質を表す側面であると云っても過言では無いだろう。一度、一元的思考の罠に嵌り、迎合の悉皆の介在のない馬耳東風と成ってしまった者は果してその連鎖的な渦に呑み込れていく。人間と云う生き物は叡智を以て生れ、其れに拠る産物を信条として掲げ、牢固たる繁栄を築き上げてきた。無論、万人が寸分違わぬ均しい定見や主義を手にする筈もなく、その互いに正当らしい御主義が、又も厄介な権力等と纏綿して容易くも同種間での諍いへと発展する。

    • 中学生用日本史 前半

      A3で2部まとめてコピーすると冊子になります

      • 現代文 問題 作りました

        現代文の学習方法は色々あるわけで… そんなものをまとめて紹介しても大してしっくり来ないのに、出題されたセンテンスは覚えている人が多い という事は、現代文の学習方法を文章にして問題を作れば一石二鳥では…? 設問、問題はある程度適当に作成したので今度時間をかけて作ろうかなぁと

        • 散文詩「頭文字」

          丘の上にはチューリップが優しく揺れていた。 机に突っ伏した私は春の麗らかな誘いに乗り深い眠りに落ちた。 肌を柔らかな風が優しく撫で回し、燦々と金粉を振りまく日差しは益々春を炙ってゆく。 色鮮やかな花々は金粉を浴びようと背伸びをしている。 もう正午を回っているだろうか、卓上の時計の針は、二つとも右に傾いていた。 水の音が麗らかな風を揺らし、優しく弾け飛ぶ沫は楽しそうに笑う。 森が瀬鳴りに合わせしめやかに揺れている。 三日月は出る頃合を間違えたのだろう、辿辿しい気持

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        懐疑論に懐疑する

          日本語、実は難しい?

          先程の投稿は2020年、即ち高校入学の、別に新しくもない制服を着為し、新鮮でも何でもない進級を経験した年に、カミュの『シーシュポスの神話』について綴った或る書物に目を通した或る真夜中に心の赴くままにペンを走らせたものである。(或る、と書くのは後述への伏線等では無く単なる失念に拠る) 今となって読み返せば滅法晦渋な文章を好んで居た様で、本当に著者が自分なのか不安になっている。当時の背景含め追憶を深めよう。 あの折は炎節の底力を目の当たりにした七月の中旬、丁度春蛙秋蝉の

          日本語、実は難しい?

          ボツ作品 (2020/7/17)

          『ネタ帳』 “不条理に豁如たれ”。世の不条理は存在と共に我々の意嚮に齟齬を生ぜしめ、仮令彼等の内に蛮勇なる者の顕現あれど、諸処で跋扈したる雑輩の、空疎なる迷妄を打破せん限り、条理の遂行には只管に横槍が飛交うだろう。さりとて其の御立派な正義感の矛先を定める頃には、他の正義の阻礙となろうから、一旦条理が全て定まった世界に産み落とされるのを望むのが良い。 徒然を慰藉すべく、不条理の非在な世を想像してみるものだが、矢張り空虚なる世に現存の有象無象を推し当てるのも或る意味驕傲

          ボツ作品 (2020/7/17)

          現代文 マーク式問題

          現代文 評論 問題文 (難易度:★★☆) 解答

          現代文 マーク式問題

          日本史B

          内閣総理大臣のテスト (自作) 問題用紙 回答用紙 解答

          憧憬の象徴

          何でも聖紆塵が天地を劃つ頃より、天には善良な者が 地には邪智たる輩の生命が宿つたと云う。天と地は互に引付け合い、柔な皮膚はその膨みを余儀無からしめ、撓わは徐に大なる物となつた。胸先の曲線は天の優美な雲海を表し地の愚下はその異様さに出し抜けに憧憬を匽し得なかつたと云う。愚下も又生命宿はす。然し愚下の愚下たるや、何でも胸先の大なる所以も無かつたので、穢き脚の付根に丁度不浄の形の有つたのを、天に向い変梃に伸びたので、矢張惹れる所以たるものの証憑なりき。然し流石の愚下も愚下な物で、優

          憧憬の象徴

          其の少年の横暴たるや邪智暴虐の限りして私の長らく生きた中で最も剣呑で残虐極めた人物であった。時間とは実に身勝手なものであらゆる事の憤慨、躁鬱、喜怒哀楽をも脳裏から遺つることが出来るものであったが、私の諸経験の中でも主たる恐怖、戦慄したる事の甚しきを、私は記憶に深く切り刻まれ、今も尚霧の明けたように鮮明に残っているのである。私と少年は長年の仲ではあるが、嘗ての在りし日の一事は断片的では愚か、一切の揺らぎも無く、片隅の小蠅の呼吸すらも覚えるような出来事と為った。其は時辰儀でさえも