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2019年2月の記事一覧
「短歌人」2019年3月号
泡のようといわれる泡ではあるのだが泡には泡の言い分もあろう
生きものに舌があること食べるとき愛するときに思い至れり
食い逃げは多分しないまま死ねるかな してみたい気も少しするけど
有楽町駅の急すぎる階段に未練は落としてきた気がするの
わたくしが詩を知りしとき美しき噴水は机の上に湧き出る
「短歌人」2019年2月号
悲劇的人生を知って涙してしかして彼は立志伝の中
もしかしてなかなかいいとこいくのでは仏壇詠というジャンルがあれば
私たち蕾がひらくそのときを一緒に見たね楽しかったね
受け容れたときのまどかな切なさを煮染め仕上げて考えている
冬の日に飴玉が固くなるようにあなたの隣で肩をすぼめる
髙橋小径