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「結婚したいけどお金がない」は嘘

「結婚したいけどお金がない」

なぜ、お金が必要なのか。お金がなくても結婚できる。むしろ、結婚した方が経済的にはお得。お金がなくて結婚を尻込む人は、結婚産業の煽り文句「結婚にはお金が必要だ!」に騙されている可能性がある。


900円あれば結婚できた(今は0円でOK)

役所に婚姻届を出せば誰でも結婚できる。私たちは婚姻届とともに「戸籍謄本」なる書類を求められた。戸籍謄本の発行手数料は、全国一律で450円。夫婦二人分で900円だった。

調べると、2024年3月1日からは原則的に戸籍謄本が不要になったのだそう。いまや0円で結婚できるのだ(羨ましい)。

豪華絢爛な「結婚」を求めている?

高級レストランで婚約指輪を渡し、料亭で両家の顔合わせ食事会を開催し、結婚指輪を購入し、結婚式を挙げて、ハネムーンに行く。

こんな「結婚」を望むのであれば、確かに莫大な費用が必要だ。ゼクシィ結婚トレンド調査2023によると、結婚資金の平均は415.7万円らしい。内訳を(小数点以下、四捨五入で)紹介する。

結納式:21万円
両家顔合わせ:7万円
婚約指輪:38万円
結婚指輪(2人分):28万円
結婚式:327万円
新婚旅行:43万円
新婚旅行のお土産:6万円

ゼクシィ結婚トレンド調査2023

「けつのう」ってなんだ?と思ったが「ゆいのう」と読むらしい。実社会で世間知らずを露呈する前に知れてよかった。2人分の結婚指輪より、1人分の婚約指輪の方が高いことに驚いた。あと、お土産代高すぎ。

私たちは、何もかもやっていない。文字通り、書類を出して同棲しただけ。両家顔合わせも「やった」とは言えない。両親に「開催する予定はないので、やりたければご自由にどうぞ」と言ったところ、両親同士4人で企画し食事会を開催していた。

私は儀式とか慣習に価値を感じない。価値を感じないことにお金、時間、労力を割くのは愚かなので全てスキップした。今のところ後悔はしていない。先に紹介したイベントを実行しなくても困ることはない。お金のない人、やる気のない人には「スキップ」を推奨する。

同棲には初期費用がかかる

別居婚という形態もあるので、結婚と同棲は必ずしもセットではない。別居婚の場合にも、婚姻届を提出するだけで特別な手続きは必要ない。

とはいえ、多くの人は結婚すると同棲する。元から同棲していたカップルが結婚する場合、同棲の初期費用は不要だ。しかし、結婚を機に同棲する場合には住宅関連費や家具・家電の購入費などの初期費用が掛かる。

長期的には同棲の方が割安

同棲は初期費用こそ高いが、生活費は安くなる。経済評論家の山崎元さんが「生活費は世帯人数のルート倍で増える」旨の発言をしていた。二人暮らしだと√2倍(√2 ≒ 1.4)なので、生活費は約1.4倍になる。二人暮らしをしても生活費は2倍にならないのだ。

例として、一人暮らし時代の生活費が16万円/月の人を考える。二人暮らしをした際の生活費を1.5倍の24万円/月(一人当たりに換算して12万円/月)、初期費用を100万円として計算してみる。

一人暮らしの生活費:16万円/月
二人暮らしの生活費:24万円/月(1人当たり12万円/月)
二人暮らしの初期費用:100万円

計算結果をグラフに示す。初めは一人暮らしが割安だが、25ヶ月目で同額となり(グラフの黒丸印)、26ヶ月以降は二人暮らしの方が割安となる。長期的に考えると、二人暮らしの方が割安なのだ。

一人暮らし(生活費16万円/月, 人)と二人暮らし(初期費用100万円/人; 生活費12万円/月, 人)の比較。25ヶ月目で同額となり、以降は二人暮らしの方が割安に。

ただし、例外もある。それは専業主婦・主夫世帯だ。多くの場合、片方が専業主婦・主夫だと大黒柱側の生活費の負担額は増える。

ちなみに、私は「例外中の例外」で二人暮らしにもかかわらず、妻の一人暮らし時代よりも生活費が安くなっている。これは私の生活コストが著しく低いことと、節約意識の高い私が生活費を管理していることに起因する。妻は二人分の生活費を負担しているにもかかわらず、一人暮らし時代よりも負担額が減っているのだ。

話が脱線したのでまとめる。結婚後に共働きをするのならば、長期的に考えて二人で暮らした方が割安になる。ただし、専業主婦・主夫世帯はこの限りではない。ただし、ただし、節約が得意だと主婦・主夫世帯でも割安になる。

結論:結婚資金なんて不要

「結婚したいが、お金がなくてできない」という人は、無意識のうちに豪華絢爛な「結婚」をイメージしているのかもしれない。しかし、事実上、結婚は0円でできる。同棲には初期費用を要するので一時的な出費こそあるが、一人当たりの生活コストは低減するので長期的には二人で暮らす方が割安になる。

「結婚にはお金がかかる」というのは、ある種の宣伝文句のようなものだ。「結婚 いくらかかる」とググれば、式場探しへと巧みに誘導する結婚産業の企業ページ、結婚資金の貯蓄を煽る金融業者のページが名を連ねる。

元来より「華やかな結婚」や「厳かな結婚」に憧れのある人なら、存分にお金をかけて「結婚関連イベント」を楽しめばよい。しかし、なんとなく周りに流されて結婚をだしに浪費させられたり、お金がないからと言って結婚を尻込む必要はない。

「結婚資金なんて不要であること」を発信したかったが、結婚で一儲けしようとする企業ページにSEOで勝てるはずもないので、noteの隅っこで本記事を投稿するに至った。

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