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ペシャワール会ボランティア緒方さんにインタビュー🎤✨

40周年を迎えたペシャワール会。アフガニスタン・パキスタンでの活動を日本から支えるボランティアさんがいます。今回はそんなボランティアさんのおひとり、緒方さんにインタビューしました!緒方さんは2010年からボランティアを始め、今も積極的に活動されています。ボランティアを通して、伝えたいメッセージとは?ぜひ最後までご覧ください。

聞き手 / ペシャライト・さら


ボランティアをするきっかけ

まず、ペシャワール会を知ってボランティアになったきっかけを教えてください。

――恥ずかしいんですが、はじめ中村哲先生のことを存じ上げませんでした。私自身、寄付金を納めるだけではなく、自分で動いてお手伝いできるボランティアを探していて、ペシャワール会の事務局が福岡市にあるというので、ぺ会に入会しました。

知ったきっかけは何だったんですか?

――ボランティア団体を紹介している広報紙だった気がします。

中村先生を知る前に、ペシャワール会の存在を知ったんですか?

――そう。実際、体動かしてできることないかなと思って。
だから、入ってびっくり(笑)こんなすごい先生がいるとはね。

ボランティアの方は元々中村先生を知っている人が多いイメージなので、びっくりしました!

――何にも知らない自分が恥ずかしかったですよ(笑)

ペシャワール会でのお仕事

普段、ペシャワール会ではどんなお仕事をされているんですか?

――ペシャワール会のボランティアに参加するようになって、はじめの一年ほどは礼状班でした。礼状班では、寄付をしてくださった方にお礼状書きをしてました。それから、現地班というを作るので、それのお手伝いをすることになりました。全国で開いてくださっている講演会や上映会で使用するパネルや会報、パンフレットの発送準備をしています。また、イベントを開催してくださった方々に感謝とお礼を込めて、年末にカレンダーをお送りする作業をしています。

もし、ぺ会との繋がりがなかったら、どういうことをやっていたと思いますか。

――全然、考えられないですね。

今はボランティアだけですか。

――ボランティアだけですね。

じゃあ、拠り所みたいな感じですか?

――そうそう!あと、趣味をしたり。スポーツクラブとかに、少し体動かしにいったりしてる。

そうなんですね!

――けどね、ペシャワール会のボランティアというのは、やりがいがあるっていうか、目標があるからね。「微力ではあるが無力ではない」そう思いながら、やってる(笑)そうやってお手伝いできれば、それなりの達成感が得られるような気がします。

中村先生の尊敬するところ

中村先生のどんな所を尊敬していますか。

――みなさん、同じだと思いますが、全て。全てですね(笑)
先生はね、用水路の進捗状況を細かく丁寧に週報で報告してくださったんですね。素人の分からない私たちにですね、根気よく。

週報の中にも、度々、「お忙しいでしょうが」「分かりにくいでしょうが」「面倒なら暇暇に」とか「興味があれば読んでください」と、私たちと対等な目線のお願いみたいな文章がよく出てきたのね。

そうだったんですね(笑)

――だから、ほんとに、工事のこととかわからないんだけど。しっかり読んで、分かろうとすることが応援になるかなと思いながら、読んでましたね。

それと、先生の週報を読んで、「いつまでも、閉店セールをやっているお店か」とツッコミたくなるように、これが最後の工事になると思います、と文章が出てくるの。(笑)

例えば、大洪水の直後2010年の報告書の中にね、「おそらくと言っても信じてもらえないでしょうが、来年はもう体力が持たないでしょう。PMSとしては、最後、最大の工事になります。事情をご理解の上どうぞご協力ください。」ていうのがあったのね。

 私は入ったばっかりだったから、私は本当に、「先生、ああ、最後なんだ」と思ってたのね。先輩のみなさんは、慣れっこのフレーズだったんでしょうね。

でも、それっていつも目の前のことに全力で向かうって意味だと思ったのね。

これが最後だと思ってやるということですね。

――それから先生は絶対諦めなかったこと。2011年は、用水路や植えたばかりの砂防林が砂嵐で埋もれてしまうことがよくあったの。私は入ってすぐだったので、大丈夫かなと思って。作業員の中にも、開墾計画中止の悲観論があったらしいんだけど。

先生は、みんなを励まして、激をとばして、あっという間に今では、砂防林が林か森みたいに大きくなっている。これにはびっくりしましたね。先生、すごいと思った。

山田堰の話はよく聞くけど、防砂林の話は、あんまり聞かなかったですね。
緒方さんも全く知らない状態で、毎週読んでるって尊敬します。

――とにかく、週報が毎週きてたから。楽しみだったな。
先生は、並みの人ではないけど、自分に置き換えたときに、外国で専門外のことをやってて、心細くなったりしないのかなと思って。

そんな時に「読んでますよ」とか声かけてもらったら、私だったら嬉しいかなと思って読んでましたね。
今考えたら、おこがましいね。(笑)

PMS(平和医療団・日本)提供
PMS(平和医療団・日本)提供

私は一度も先生とお会いしたことはなくて。だから、これからは直接は会ったことがない世代にどう伝えて行くかってことが一番課題だなって。

――もうね。会えばすぐに、ファンになるって感じだったもんね。講演会があるってなったら、追っかけて行きたくなる感じ。報告会があったら、同じ内容ですよって言われたって、なんべんも。

今が続いているのって、みなさん心のどこかに、中村先生がいるのかなっと思ったりして。

――向こう(アフガニスタン)にいらっしゃることが多かったから、向こうにいらっしゃる気がしてる。

今の戦争をはじめ色々な問題に対して、もし中村先生がいたら、何とおっしゃったと思いますか。

――やっぱり、「一隅を照らす」だと思うんですね。世界で起きている悲しい出来事にすべて関われる訳ではないので、自分の身近な出来事で何ができるかというのを考えて。

 講演会で先生が「色んな所で、色んなことが起きているのに、どうして先生はアフガニスタンなんですか。」と尋ねられて、「ご縁」とおっしゃっていたんですね。だから、「一隅を照らす」だと思いますね。ひとつでも興味をもって、やり続けるってことですね。

若い人に一言!

若い世代に対してメッセージをお願いします!

――若い世代になると横のつながりとか、無限大にあるような気がするから。中村先生のことや、アフガニスタンの干ばつのことを広めてほしいなと思いますね。

それと、若い人に、色んな国の人とお話して、色んなことを知ってほしいですね。なんにも知らないと、結局相手のこと、憶測で考えたりとかして、そういうところから、偏見とかも生まれるから。とにかく、色んな国の人とお話してほしいなと思います。

中村先生も偏見とか先入観じゃなくて、現地に入って、話して、交流して、学んでから、活動していたところをすごいなと思います。私も先入観とか、偏見を持たずに、接するようにしたいです。

ありがとうございました、インタビューはこれで以上になります!

――ありがとうございました。



編集後記

緒方さんは、ペシャワール会の学生ボランティアとも交流が深く、学生Eさんの部活の応援に駆け付けるほどの仲だと聞きました。そんなバイタリティーあふれる緒方さんにお話を聞いてみたいとお願いしたところ、二つ返事で承諾していただきました。

本や新聞では知れないような中村先生のお話をボランティアに関わる緒方さんだからこそお聞きすることができ、また若い人へのまっすぐなメッセージが伝わってきました。「実際的な活動がしたい」という考えからペシャワール会でボランティアをし始め、「微力であるが、無力ではない」と活動を続けてこられた緒方さんにインタビューでき、中村先生のおっしゃる「縁」を感じました。

執筆 / ペシャライト・ゆうこ


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