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向日葵の咲く頃。

過去の詩の振り返りです。

向日葵の詩

向日葵の咲く頃に涙を流すあなたの横顔

夕刻に鳴く蝉の声

何処までも響く

雨雲と共に雷鳴が鳴り響き

心地良く雨雲の下

傘を持つ手は震えていた

雨上がりにあなたの笑顔

清々しく心地よい風が吹く

虹が架かったとあなたは言った

感動的な瞬間に涙がこぼれ落ちて

雨雲と共に過ぎ去ってゆく

人生は雨の様に浸みて大地を形成し

人々に感動を与えた

若き青空が過ぎ去ろうとしていても

普通であるふりをしていた

雨が大地を削り唸りをあげた

切迫した風景に息を飲む

また誰かが傷ついた

また誰かが傷つけられて涙を流した

向日葵の咲く頃にはあなたの笑顔

心優しき横顔であって欲しい

2018.10.1


いつからだろう。自然災害をここまで意識するようになったのは。

毎年毎年、災害級の自然災害がいたるところで起きている。

「自然は怖い」と私は思う。人間ではどうにもできないからだ。しかし、人間もたくましい。なんだかんだ右往左往しながら生きている。

表現することや作品を作ることは時に残酷で、戦争や傷ましい事故、事件を題材にしたものも少なくない。自然災害もしかり。作者は作品を発表する時、かなり悩んだことだろう。人はどうしても思ってしまうし考えてしまう。

「こんなことを考える自分はおかしいかもしれない」と思ってしまう。

「時間が解決する」ということもあるが、それは解決ではなく「許容」ではないかと思う。言葉が想起させる事柄にはなるべく注意を払いたいが、捉え方は人それぞれなので賛否が出てくる。

何が言いたいのかといいますと、この「向日葵の詩」は災害を想起させる詩になってしまいました。掲載するには迷いが生じ時間を要した詩です。映画やアニメでも昔から災害を扱う作品はありましたが、今同じことをやっても捉え方が違うのです。戦争もしかり。遠かった世界が身近に起こり得ることになりました。

いろいろ誤魔化せない時代になったんだなと思います。


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