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大学職員になるためにどうしてそんなに情報を欲しがるの?

お久しぶりです。少し間が開きましたが、2024卒の就職活動が落ち着いた時期なので、このテーマで私が疑問に思っていることを中心に記事を書いてみます。

大学職員としてTwitterなりnoteなりやっていると、大学業界の情報を求める就職活動者がそれなりにいるなと感じます。
もちろん、就職活動するにあたって、自分が働きたいと思う業界の情報を収集するのはある程度必要なことです。しかしながら、「それ聞いて、答えてもらったところでどうするの?」としか思えないことを聞く人が多々現れるのも事実。はっきり言って、無駄な質問です。

無駄な質問をしてしまう一因は、インターネットが普及して、指とスマホがあれば、どんな情報でも手に入る(と勘違いしている)からなんですよね。

私が思う「無駄な質問」は、例えば、「子育てしながら働きやすいですか?」ですね。
これ、現職者に聞いたって意味ないんですよ。子育てに関して、集めるべき情報は、自分の就職希望先がどのような規定を設けているか、どのような制度を公にしているかです。
子育てって当たり前のことですが、職場だけで完結しません。したがって、子育てしながら働きやすいかは、職場の環境だけじゃなくて、自分の住んでいる地域・パートナーとの分担・他に頼れる身内の有無などに著しく左右されます。それを現職者に聞いてなんの意味があるの?

他にも「業界の未来」とか聞くだけ無駄だと思ってます。18歳人口が減っているなんて、既に明らかになっていることだし、少子化のニュースも日々流れてきていますよね。それに、未来なんて不確定なものを20代、30代そこらで気にしたところで意味がないんです。これに関してはいくら情報を集めたところで答えはなく、たかが個人が集めた情報で想定通りに進むほど人生楽じゃない。

では、結局のところ、情報って集めるだけ無駄なのか?私は集める情報を「個人の経験」か「規定や制度」かに分けて理解すれば、完全に無駄にはならないと思います。この分け方が冒頭で述べた「それ聞いて、答えてもらったところでどうするの?」に繋がります。

個人の経験に基づく情報は、どんなに詳しくてもその人にしか完璧には当てはまらない代物です。これはいくら集めたところで、他人の話で、決して自分に置き換えることはできません。
一方で規定や制度は、定められているもので、改定・廃止されない限り、たいていは自分にも当てはめることができます。

例えば、配偶者が海外転勤になったとしましょう。そのとき、その人がどんなふうに準備していったかは、あくまでもその人の経験談で、自分が同じ立場になったときに、同じように事を進められるとは限りません。一方で、その人が国立大学の多くで定められている「配偶者の海外転勤に合わせて、休職できる制度」をその際に使ったとしたら、その情報は将来の自分と活用できる可能性があります。

人は不確かなものに対して、不安を抱く生き物です。そのため、簡単に調べられる現代において、調べずにはいられない気持ちも分かります。でも、大学職員を目指すなら、他人の事例だけを集める無駄な質問に時間をかけるよりは、どうして数多ある職業の中からこの職業を選んだのか、どんな働き方をしていきたいのか、もっと自分の内面に問いかける方が有益なんじゃないでしょうか。少なくとも私はそう思います。

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