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文科省席の賞味期限は2年間

以前、「大学職員の出世話―プロパー職員には遠い道のり」で通称・文科省席のお話をしました。

前回は文科省との力関係の観点からメリット・デメリットを伝えましたが、
今回は事務の持続性の観点からメリット・デメリットを書いていきます。

もう結論から話しますが、私個人はデメリットしか感じていません

こちらについては、以前Twitterで下記のツイートした異動の話に関連し、文科省席で異動が生じる場合も基本的にそれと同様の事態が発生します。それ以外にも私がデメリットと感じている点をいくつか紹介していきます。

ここでも異動のたびにゼロベース


学内の一般職員たちの異動に比べると文科省席に異動してくる人たちは部課長クラスなので、社会人経験歴の長さがフォローしてくれる分、まだマシなのかなと感じていますが、それでも異動のたびに周りの職員の負担は一時的に増えます。

厄介なのが「所管事項説明」という文化。このワードで検索してみてください。ヒットするのは、どれも国や県のHPばかり。この文化がそのまま大学に流れてきています。

簡単に言うとお偉い人たちに「あなたの責任が生じる仕事内容はこれです」と説明することです。
この所管事項説明がかなりの手間になります。しかも、新年度・決算などで忙しい4月に!!

異動のペースが比較的早い

文科省席に異動が生じるたびに負担が増えるのに加えて、この席は異動のペースが学内の異動より早いです。
基本的に2年で異動します。文科省内でゴタゴタして、その都合に巻き込まれたときなんて、1年で異動していきます。
部課長どちらも文科省席の部署でそんなゴタゴタに巻き込まれた日には、最悪のケース「部長と課長が同じ時期に異動」が発生します。
もう止めて・・・。

自分がいる2年間しか興味がない


これがかなりのデメリットだと思います。その度合いは人によるところが大きいのですが、彼らは「在籍した2年間で自分は何を成し遂げたか」を重視します。

稀に大学という性質を理解し、長期的な視野を持って、文科省から来てはいるけど、この2年間は〇〇大の職員として、仕事をしてくれる人もいます(レア)。

さらに、異動が決まると途端に意識が低くなる人もいます。
文科省席に限ったことではないのですが、異動が決まった途端「あとは4月以降の後任に任せるよ~」なんて気を抜く人がいる。それも3月の上旬から。当然、ヒラ職員と異なり、部課長はかなり重要な意思決定に関わっているのに、3月の頭から腑抜けられると困るんですよ。

文科省の都合で席が増減する


かなり稀なケース(であってほしいん)ですが、人の異動と共に席が増え、その人の異動と共にその席も消滅する人事異動もありました。
〇〇部の座席表にポツンと離れ小島ができて、その人の席だけが存在する。部下もいない。あの人はいったい何をしていたのだろうか…。今でも謎です。

以上、今回は事務の持続性の観点から文科省席のデメリットを述べてきました。

基本的に2年単位でぶつ切りになるので、100年先を目指す大学としては、異動してきた本人に長期的に物事を考える視座が無い限り、デメリットしかないです。

次回は身バレしない程度に過去に私が一緒に仕事してきた文科省席の人たちの仕事ぶりを紹介する予定です。

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