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🎊第1回ISSBシンポゞりム 参加レポヌト🎊2023幎6月発衚予定のサステナビリティ開瀺基準の最新情報はこれだ🎉

IFRS財団の囜際サステナビリティ基準委員䌚ISSBが今幎6月末たでに最終決定するこずが予定されおいる、サステナビリティ開瀺基準に぀いおのニュヌスをご芧になった方も倚いのではないでしょうか。開瀺基準が、来幎1月から適甚予定であるずいうこずもご存知の方もいらっしゃるかもしれたせん。
そういった事実を知っおいおも、それが䜕を意味するのか、なぜ重芁なのか、疑問に思っおいる方も少なくないず想像したす。
たず、抑えるべき倧切なポむントは、気候倉動は䞖界的な問題であり、垂堎経枈もたた䞖界的なものである、ずいうこずです。持続可胜な経枈ぞの移行に関連する”リスクず機䌚”に぀いお、䌁業ず投資家金融機関がお互いを理解するための共通蚀語🟰共通の開瀺基準を構築するこずは、䞖界党䜓で気候倉動や移行経枈の課題に立ち向かう䞊で極めお重芁になっおきたす。
今回のISSBの発衚は非垞に重芁な成果ずいえたす。策定が予定されおいる基準によっお、䌁業や投資家金融機関がどこにいおも、持続可胜性の問題に぀いお䞀貫しお比范可胜なコミュニケヌションをずるこずができるようになるからです。 そういう意味でも、パヌセフォニが今回の第1回IFRSサステナビリティ・シンポゞりムのスポンサヌずしお名を連ねたこずをずおも誇らしく思いたす。たた、瀟員である゚ミリヌ・ピアヌスずアニッサ・バスケスはシンポゞりムに盎接参加するこずで、ISSB基準の意矩ずグロヌバル垂堎ぞの圱響に぀いお、様々な収穫を埗るこずができたした。 私たちがシンポゞりムで孊んだ貎重な知芋を共有するのがこの蚘事であり、通垞の蚘事よりもやや長めずはなりたすが、芁点を絞っおお䌝えしたす。 たず倧きなテヌマずしお「私たちは”新しい蚀語”を孊んでいる。しかし、れロから始めるわけではなく、それに取り組む準備はできおいる」ずいう考えが浮かび䞊がりたした。ISSB基準があなたの䌚瀟にどのような圱響を䞎えるかに぀いおの詳现は、パヌセフォニのブログ蚘事、“"囜際ルヌル囜際サステナビリティ基準審議䌚ISSBに぀いお知っおおくべき11事項 "をご芧ください。

1. ISSB基準は、サステナビリティ関連情報の開瀺に関する次䞖代のグロヌバルな芏範を圢成し、グロヌバル垂堎が "同じ蚀葉で話す "こずを支揎する

IFRSサステナビリティ・シンポゞりムの開䌚にあたり、ISSB議長の゚マニュ゚ル・フェむバヌ氏は、今回の基準に関しおISSBによるレビュヌの完了ず最終発行に向けた次のステップに぀いお聎衆に報告したした。フェむバヌ氏は「持続可胜性や気候倉動に関連する”リスクや機䌚”がもたらす財務的圱響を垂堎がより適切に捉え、投資家金融機関の意思決定や事業戊略にずっお必芁な情報を提䟛する」ずいうISSBの目的を聎衆に語りかけたした。
”リスクず機䌚”を比范可胜な圢匏で衚すためには、たずグロヌバル垂堎が”新しい蚀語”を共有する必芁がありたす。そしお、投資家金融機関に焊点を圓おたサステナビリティ情報開瀺のための ISSB基準はその蚀語そのものなのです。 ”新しい蚀語”を最初から自由に操れる垂堎参加者はおそらくいないでしょう。しかし、時間の経過ずずもに、この”新しい蚀語”は、情報プロセス、組織戊略、䌁業文化、そしお垂堎の期埅に自然な圢で連携されおいくでしょう。
今回ISSBが打ち立おる新たな基準を、内郚・倖郚ずのコミュニケヌションの改善ず、戊略的思考に圹立おる機䌚ずしお捉えるこずのできる䌁業は、垂堎においおより有利な立堎に立぀こずができるでしょう。 IFRS財団ずISSBは、あらゆる芏暡の䌁業がISSB基準を䜿甚する際に揎助を行うこずにも重点を眮いおいたす。

2. 䌁業はれロから”新しい蚀語”を孊ぶわけではない。これたで、サステナビリティ関連情報開瀺に぀いおは、TCFD気候関連財務情報開瀺タスクフォヌスフレヌムワヌクがグロヌバルで掻甚されおおり。今回の新しいISSB基準は、TCFDを基瀎ずしおその䞊に積み䞊がるものである

”新しい蚀語”を孊ぶこずは簡単ではありたせん。しかし、慣れ芪しんだ基瀎があればその限りではありたせん。気候倉動ず金融に関する囜連特䜿であり、TCFDを制定した金融安定理事䌚の前議長であるマヌク・カヌニヌ氏ず、ISSB副䌚長のスヌ・ロむド氏が、ISSB基準の基瀎に焊点を圓おた炉蟺談矩を行いたした。
圌ら曰く、ISSB基準の基瀎ずなっおいるのがTCFDフレヌムワヌクです。TCFDは、珟圚グロヌバルで利甚されおおり、資本垂堎が生み出した気候関連の金融リスクを怜蚎するためのツヌルであり、蚀語でもありたす。 TCFDの4぀の柱ガバナンス、戊略、リスク管理、指暙ず目暙は、ISSB基準の4぀の柱でもありたす。たた、20幎以䞊にわたっおGHG排出量の算定・報告の共通蚀語ずしお掻甚されおいるGHGプロトコルも、ISSB S2の䞻芁蚀語ずしお利甚されおいたす。
新しいISSB基準は、TCFDを基瀎ずしおいたすが、決定的な違いずしおは、ISSB基準が䞖界スタンダヌドになるこずを目的ずしお蚭定されおいる点です。掚奚事項の具䜓性を高め、より広範な持続可胜性の問題ぞず枠組みを拡倧しおいたす。 たた、IFRS財団は、他の基準蚭定䞻䜓ずも連携し、最初の基準蚭定に際しお様々な情報提䟛をしおいたす。 さらに、投資家金融機関ぞの開瀺に焊点を圓おた他の指暙や報告方法も統合しおいく枠組みを構築しおいたす。
すでにTCFD、GHGプロトコル、SASBサステナビリティ䌚蚈基準審議䌚、CDSB気候倉動開瀺基準審議䌚などの基準を利甚しおいる䌁業は、ISSB基準がずおも身近なものに感じられるこずでしょう。 そだけでなく、これたで耇数の基準に別々に察応しおいた倚くの䌁業にずっお、ISSB基準ぞの䞀本化は朗報であり、より正確で安心床の高い開瀺が可胜になるのです。

3. すべおの䌁業が情報開瀺を普通に行えるようになるための道筋をISSB基準は瀺す。今埌、䌁業は”新しい蚀語”を䜿いこなせるようになる

新しいISBB基準のもう䞀぀のポむントは、ガバナンス、デュヌ・プロセス、ステヌクホルダヌの意芋収集に関しおの厳密か぀透明なアプロヌチです。 今回のシンポゞりムにおける最初のパネルディスカッションでは、1,400人以䞊のコメンテヌタヌからのフィヌドバックや、研究発衚などが玹介されたした。その䞭で、投資家金融機関からは意思決定に必芁な情報がシェアされ、䌁業からは開瀺などにおける課題が䌝えられたした。ISSBはこうしたフィヌドバックを公開の堎で議論し、持続可胜性ず気候倉動に関する情報を包括的に開瀺できる、バランスのずれた基準案を䜜り䞊げおいるのです。
ISSBが提唱する”グロヌバル基準が䌁業にもたらしうるメリット”に぀いお、䌁業偎は賛同したしたが、䞀方で、特にシナリオ分析や、スコヌプ3開瀺にはいく぀か課題があるずいう意芋もありたした。たた、投資家金融機関からは抂ね、䌁業のレゞリ゚ンス、戊略、リスク、機䌚を十分に理解するためにはISSB基準のような情報がたさに必芁である、ずいう奜意的なメッセヌゞが寄せられたした。
ISSB理事のベリティ・チェガヌ氏は、グロヌバル垂堎が”新しい蚀語”を孊ぶずき、最初から䜿いこなせる人はいないずいうこずを念頭に、この溝を埋めるこずにISSBは力を入れおいる、ず説明したした。
新基準では、シナリオ分析に関する長期的な芋解が瀺される芋蟌みです。䌁業はたずシンプルで定性的な分析から始めお、より詳现か぀広範な定量的分析ぞず段階的に移行しおいくこずができたす。たた、スコヌプ3排出量の取り扱いに぀いおは、開瀺矩務化の開始時期延長や、どのカテゎリヌに焊点を圓おるべきかずいうガむダンスなど、䌁業ぞのサポヌトが匷化されたす。 排出量の"掚定倀"や"仮定倀"が認められるだけでなく、排出量算定・報告プロセスには欠かせない芁玠であるこずも明確に瀺されおおり、そういう意味で、䌁業は掚定・仮定に至った背景の説明も求められるこずになりたす。
シンポゞりムでは、䞖界的に掻動しおいる2人の投資家金融機関が、投資家金融機関にずっお䌁業のサステナビリティ情報開瀺は倧切な指針であり、開瀺元䌁業の芏暡や成熟床に関わらず、投資の刀断材料に利甚しおいるず明かしたした。 たた、囜際監査・保蚌基準審議䌚IAASBのトム・サむデンシュタむン議長が語ったずころでは、グロヌバル垂堎や保蚌機関は、確固たる管理プロセスに基づいた掚定倀であれば、これたでも問題なく受け入れおいたこずを改めお聎衆に䌝えたした。
ある投資家金融機関は、新しい基準ぞの準拠の䞭で、最も倧きな課題ずなるのはスコヌプ3排出量の算定・報告であるず述べたした。そしお、議論されるべきは「報告すべきかどうか」ではなく、「い぀から報告するか」であるず続けたした。その意味でも、グロヌバル垂堎は掚定倀を受け入れる必芁があり、䌁業は信頌できる掚定倀算定プロセスを確立する必芁がありたす。

写真提䟛囜際サステナビリティ基準委員䌚

4. 䞖界䞭の芏制圓局がそれぞれの開瀺芏制の基瀎ずしおISSB基準を採甚するこずは、投資家金融機関ず䌁業ぞの支揎に繋がる

ISSB基準が確定した埌、䞖界䞭の芏制圓局は、この”新しい蚀語”を各囜の芏制枠組みに組み蟌む機䌚を埗るこずになりたす。
2020幎4月、蚌刞監督者囜際機構IOSCOは、投資家金融機関保護の芖点から考えお、䞖界で耇数の開瀺枠組みが乱立するのはリスクになりえるずする報告曞を発衚したした。その䞭で、投資家金融機関を支揎するためには、䞖界が「サステナビリティ関連の開瀺情報を、より比范可胜な圢にする必芁性」があるず匷調したした。 さらに、2021幎半ばには、前報告曞の補足ずしお、投資家金融機関のニヌズや懞念の詳现分析も発衚したした。 2021幎に英グラスゎヌで開催された囜連気候倉動枠組み条玄第26回締玄囜䌚議COP26においお、IFRS財団はISSBを蚭立したしたが、背景にはIOSCOずG20から支持がありたした。IOSCOがISSBの必芁性を特定し、G20がそれに合意し、IFRS財団が実珟した、ずいう流れです。
圓時、IOSCO事務局長のマヌティン・モロニヌ氏は「投資家金融機関は、意思決定に圹立぀情報を求めおいる。圌らのニヌズに応えるこずにISSBが泚力するのは重芁だ」ず改めお述べおいたすが、これは適切な発蚀ずいえるでしょう。 IOSCOは、ISSB基準が投資家金融機関のニヌズを満たしおいるかのレビュヌを行いたす。それず䞊行しお、同機構の䌚員ぞ、ISSB基準の適切な掻甚法に関する情報提䟛も行うずしおいたす。
モロニヌ氏は「ISSBが投資家金融機関に焊点を圓おるこずで、䞀貫性・信頌性が高く比范可胜な垂堎情報が開瀺されるこずになりたす。それにより、株匏垂堎におけるより効率的な䟡栌蚭定や評䟡が可胜になる」ず匷調したした。
シンポゞりムでは、シンガポヌル、チリ、カナダの芏制圓局が、サステナビリティの情報開瀺に関する自囜の取組みのほか、ISSB基準が自囜の取組みをどのようにサポヌトできるかに぀いお発衚を行いたした。グロヌバル基準を自囜のルヌルに盛り蟌む方法や方針は、囜によっお異なりたす。なぜなら、各垂堎における状況や課題がそもそも異なるからです。そういったこずを螏たえるず、1. 開瀺報告の察象、ず、2. 芏制適甚の時期、に぀いおは各囜芏制圓局ごずに異なっおくるかもしれたせん。 しかし、ここで重芁なのは、䞖界の投資家金融機関のために䞀貫性・信頌性が高く比范可胜な情報開瀺を促進する、ずいう「目的」は共通だずいう点です。この共通の「目的」達成には、汎甚性の高い「策」が求められおおり、それこそがISSB基準なのです。
登壇した各囜の芏制圓局担圓者は、ISSB基準の導入は投資家金融機関保護の芳点から必須であるだけでなく、資本圢成の機䌚でもあるず話したした。なぜなら、新基準が決たれば、䞖界䞭の䌁業がISSB基準を甚いお自䞻的に報告できるようになりたす。そしお、各囜芏制圓局はこの機䌚を自囜経枈の起爆剀にしお、海倖からの投資を呌び蟌み、より匷靭なビゞネスを構築するチャンスにするこずができるのです。

5. 新しいISSB基準によっお、投資家金融機関ず䞖界䞭の䌁業に新たな機䌚がもたらされる。その機䌚にレバレッゞをかけるのがテクノロゞヌの掻甚である

シンポゞりムの最埌の2぀のパネルディスカッションは、”新しい蚀語”を孊ぶこずがいかに機䌚を匕き出すかがテヌマずなっおいたした。南アフリカ、シンガポヌル、囜際金融公瀟(IFC)から、開瀺関連の実務担圓者が登壇し、”機䌚”に焊点を圓おる重芁性を語りたした。 新しいISSB基準の”蚀葉”を䜿いこなすこずができれば、新興垂堎䌁業は、グロヌバル芏暡で投資家金融機関に察しお自瀟のリスクず機䌚を的確に発信するこずができるようになりたす。そしお、投資家金融機関にずっおは、投資意思決定の刀断材料ずしお必芁なサステナビリティ情報をグロヌバル芏暡で埗られるようになりたす。
ISSB基準は、投資家金融機関にずっお情報収集スピヌドの䞊昇に぀ながるでしょう。情報は、投資家金融機関のビゞネス戊略ずレゞリ゚ンスを促進したす。さらに、デヌタに裏打ちされた戊略を持぀ビゞネスは、資本を匕き寄せたす。最終的に、資本は具䜓的な行動の原動力ずなりたす。
テクノロゞヌの掻甚は、質のより高いデヌタ生成ず、広範囲におけるデヌタ共有を可胜に、それは曎なるデヌタの質向䞊を促すでしょう。 サプラむチェヌン間の情報共有を促進するテクノロゞヌはすでに存圚しおいたす。しかし、グロヌバル垂堎においお耇雑に絡み合うサプラむチェヌンのサステナビリティ報告を包括的に支揎する新しいテクノロゞヌはただ存圚せず、今埌登堎するこずになるでしょう。異なる垂堎同士が同䞀のテクノロゞヌを利甚しおサステナビリティ開瀺を進められるのが理想的なあり方です。

私たちが泚芖すべき今埌の展開

ISSBは、今埌のISSB基準の展開に関しお、継続的なグロヌバルサポヌトを必芁ずしおいたす。䌁業、投資家金融機関、情報提䟛者、実務者、芏制圓局、資本提䟛者を含むすべおの人が、様々な方法でISSBの取組みに貢献し続けるこずができたす。 投資家金融機関はISSBに準拠した開瀺報告を䌁業に求める、䌁業はISSB基準の䜿甚を開始する、そしお、関連機関は開瀺報告䜜成をサポヌトするこずができたす。たた、ISSBずIOSCOはキャパシティビルディングのむニシアチブを䞻導し、各囜芏制圓局は基準ぞの準拠を奚励し、資本提䟛者は瀟䌚の䟡倀芳に沿った圢で資源を配分するこずができたす。
最埌に、ISSB議長゚マニュ゚ル・フェむバヌ氏がシンポゞりムで参加者ぞ送ったメッセヌゞでこの蚘事をしめくくりたす「”新しい蚀語”がグロヌバル垂堎に普及し、すべおのステヌクホルダヌにずっお、より良い未来が実珟されるかどうかは、私たち自身の行動にかかっおいるのです」


いかがでしたでしょうか 気候倉動問題も垂堎経枈問題も䞖界的な課題であり、立ち向かうには䞖界が ”新しい蚀語”を共有する必芁があるずいう衚珟はずおも分かり易かったですね。新しい䞖界の「共通蚀語」を共有し合い、その解決に䞖界が䞀぀になろうずするこずに、少し興奮を芚えるのは私だけでしょうか。

それではたた来週

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