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問題解決の本を読んでみた③-1

問題解決の本、やっとWHYに入れます。

なぜなぜ分析をしていくよ!

その前に注意があります。

コインの裏返しをしない

コインの裏返しとは、表面的に見えている問題をそのまま裏返して対策することです。

WHEREでみつけた問題が「朝のフード類の売り上げが下がっている」のコインの裏返しは「朝のフード類の売り上げを伸ばすためには」と考え始めることです。

「30代の男性客が取り込めていない」のコインの裏返しは「30代のフード類の売り上げを伸ばすためには」と考え始めることになります。

「朝のフード類の売り上げを伸ばすためには」と考え始めると、「朝食メニューの充実」「値引き」「キャンペーン広告」「開店時刻を早める」などいろんな解決法が出てきますが、効果的かどうか分かりません。

WHEREとの違い

これまで学習してきたWHEREでの分析は「どこに問題があるのか」を探るので、「どこどこ分析」と呼ばれます。

次に「なぜなぜ分析」に入ります。

「どこどこ分析」では問題を切り分けていく「分解」が行われる。

例えば、売上高の問題を扱う場合、売上高を午前と午後、ドリンクとフードに分けて、どこが問題なのか明確にする。

更に午前のフードの売上高を男性と女性に分けて、どこが問題なのか細かく明確にしていく。

どちらも「売上高」を見ている。同じ視点で細かく見ています。

対して「なぜなぜ分析」では、元の問題の原因について因果関係を考えます。

「午前のフード類の売上高が下がっているのはなぜか」と考えた場合、原因として例えば「注文人数低下」と「注文単価低下」が考えられる。

更に「注文人数が低下しているのはなぜか」と考え、「味が不味い」「量が少ない」「時間がかかる」などが理由として考えられる。

「どこどこ」が売上高という話だったのに対して、「なぜなぜ」で深堀りすると、人数、単価、味、量、時間……など、元々の問題である「売上高」とは異なる視点が出てくる。

ちなみに、「なぜなぜ分析」の途中で分解を行っても良い。

例えば、「時間がかかる」を「注文までの時間」と「提供時間」に分けてから、またその理由を探していくと、考えやすい。

因果の構造図

「なぜなぜ分析」で使われる図を「因果の構造図」と言う。

因果の構造図では、一番上や一番左などに「WHEREで特定した問題」を置く。

その際、図が複雑になってくると、何が原因で何が結果か分からなくなるので、必ず矢印の方向を決めましょう!

問題解決の本では「原因から結果」に向けて矢印を書いています。トヨタ生産方式では、「結果から原因」に向けて矢印を書いています。

掘り下げるときには、一つ一つ事実確認をしながら、進めましょう。

主たる原因のルートは線を太くするなどして、分かりやすくしておきましょう。

実際の図を描いてみましょう!

原因の中に「事実でない」ものが出てきた場合は×で消しましょう。後で事実と分かったときに戻せるように見えるようにしておくのが良いと思います。

「どうしようもないもの」や他責になっているものも×をつけましょう。

対策をすると効果的そうなものには色をつけましょう!

効果的なものは太いライン上、かつ、深い階層にあることが多いです。

ロジックツリーに似ており、ロジックツリーを用いることもできますが、これは「因果の構造図」です。

ロジックツリーでWHEREもWHYもやろうとすると混乱するので、形は似ていますがこれは「因果の構造図」だと深く広く掘り下げるのだと、意識します。

出てきた理由を逆から「だから」「ので」で前のノードに繋げられるか確認することで論理チェックができます。

そして、手を打つ箇所を決めます。

色をつけたところから、対策実現性の高いものを選択しましょう。

WHEREでみつけた問題を正しく書こう

WHEREで見つけた問題を先頭に書くのですが、この時に正しく書かないと「なぜなぜ分析」が上手くできないことがあります。

例えば、「カフェチェーンで朝のフード類の売り上げが低下」と問題を特定したのに、書き出す時に「カフェチェーンで朝の売上が低下」だとか「カフェチェーンで朝のフード類の売上が低い」などと書いてしまったとします。

「カフェチェーンで朝の売上が低下」の原因を考えていく中で、「コーヒーの味が落ちた」というフード類でない話が出てきてしまうかもしれません。

「カフェチェーンで朝のフード類の売上が低い」の原因を考えていく中で、「朝食メニューが高い」という話が出てくるかもしれませんが、値上げしたわけでもないので低下の理由にはなりません。

正しく書き写しましょう! ニュアンスも大切です!

なぜを繰り返そう

「なぜなぜ分析」は5回やれと言われています。

5回もやると最初と異なる真因にたどり着ける可能性が高いのでそう言われています。

論理の飛躍に気をつける

論理が飛躍していても同じ真因にたどりつけることはあります。

しかし、スキップすると論理が見えないだけでなく、見落としが起こる可能性が高くなります。

参考文献

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