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「ストレスフルだ!今、最高!」と思えるようになるには

「リケジョのコンディショニングコラム 009」


このコラムは東工大出身のリケジョ、製薬会社勤務を経て現在はヨガインストラクター、そして1歳児の母であるEriが、科学の視点も踏まえて、ベストパフォーマンスを発揮するためのヒントをお伝えしていきます。

今月のテーマは「ストレスのイメージ

ストレスに対して良いイメージを持っていると、ストレスは自分の味方になるし、健康にも良いって聞いたことありませんか?

でも、ストレスが良いなんて、心の底から思えますか?

正直、そんなことは思えない私が、ストレスに良いイメージを持つにはどうしたら良いのか、考察します。

ストレスのイメージをチェック

突然ですが、質問です。

Q1. ストレスは悪影響があり、避けるべきだと思いますか?
Q2. ストレスがあると、不健康になったり、活力が失われると思いますか?
Q3. ストレスで、学びや成長が妨げられると思いますか?
Q4. ストレスで、パフォーマンスや生産性が低下すると思いますか?

この質問は、ストレスのイメージを確認するためのもの。

お気づきの通り、「いいえ」が多いとストレスに良いイメージを持っていて、「はい」が多いとストレスに悪いイメージを持っている、ということがわかります。

「いいえ」が4つ並んだあなたは、既に「ストレスフルだ!今、最高!」と思っていそうなので、この記事はお役に立てそうにありません。すみません。

「はい」が1つでもあった方、あなたのための記事です。

ストレスフルだ!今、最高!」と思えるようになるにはどうしたら良いのか、一緒に考えていきましょう。

「ストレスフルだ!今、最高!」で寿命が伸びる!?

さて、ここでタイトルに戻りましょう。

アメリカで行われた「ストレスのイメージと死亡リスク」に関する研究(1)によると、「ストレスフルだ!今、最高!」って思っている人ほど長生きする、ということが分かったのです。

もう少し詳しくご紹介すると、研究ではまず、3万人に下記の質問に答えてもらいました。

Q. この1年間でどれくらいのストレスを感じましたか?
Q. ストレスはあなたの健康を害していると思いますか?

このアンケートを実施してから8年後、参加者のうち亡くなった方を調べたところ、2つの結果が導き出されました。

結果1:強度のストレスを感じていた人は、43%も死亡リスクが高かった。
※ただし、ストレスは健康を害していると考えていた人たちのみ

結果2:最も死亡リスクが低かったのは、強度のストレスを感じていた人
※ただし、ストレスは健康を害していると考えていなかった人たち

最も死亡リスクが高い人が、強いストレスを感じていた人達というのは納得です。ストレスの害は嫌というほど耳にしますものね。

驚きなのは、最も死亡リスクが低い人たちは、、強いストレスを感じていながら、ストレスは健康を害していると考えていなかった人たち、という点です。

「ストレスフルだ!今、最高!」なんて思える?

☑︎ 強いストレスはあってもいい、むしろあった方がいい。
☑︎「ストレスは健康を害さない」と思えば良い。

このようなことが研究から伺いしれますが、、、

 さて、ここで現実的に、仕事のストレス、家事・育児のストレスにさらされている時、「ストレスフルだ!今、最高!」なんて思えますか?

私は正直、思えません!!!

確かに、ストレスを多少感じつつも、自分の成長や学びに繋がっている実感もあります。例えば、執筆作業とかですね。

とはいえ先日も、ストレスを感じている時に酷い態度をとってしまい、後から後悔 & 自己嫌悪に陥ったばかりです。

これはまさしく、ストレスが害になった良い例です。

「ストレスフルだ!今、最高!」への3ステップ

では、一体どうしたら「ストレスフルだ!今、最高!」と、ストレスを前向きに捉えられるようになるのか、私なりに考えてみました。

①自分に正直になる

「ストレスはあった方が良い」「ストレスは、健康を害さないと思えば良い」という知識がある上で日常生活を過ごしていると、

明らかに、ストレスによって悪い影響を受けている日があることに気がつきます。

そんな時、「いやいや、ストレスは良いんだから、そんなこと思っちゃダメ」なんて思いませんか?

まずは、それを止めてみましょう。

「ストレスの悪い影響を受ける日もある」と自分を受け入れ、自分に正直になった方が気持ちが楽になるものです。

②自分を知る

「ストレスの悪い影響を受ける日もある」と受け入れたところで、それはどんな日でしょうか?

逆に、ストレスがあっても”良い1日”だった、と思う日はどんな日でしょうか?

私の場合は、「自分に選択権がない時」「本当はやりたくないのに、やっていること」でのストレスは悪影響が出やすいのかな、と自己分析しております。

自己分析をしたら、なるべくストレスの悪影響が出やすい環境に身を置かないように気を付けてみましょう。

③自分を労る

「自分のやりたいこと」をやっていて、それが自分の目標や成長につながる場合でも、ストレスの悪影響を受ける時もある気がします。

そんな時は決まって(私の場合はですが)、自分に厳しくしすぎた時。

「目標達成していない自分、ダメじゃん」、「もっと頑張らなくちゃ」という言葉でなく、

「頑張っているね、お疲れ様」「今回は失敗しちゃったけど、ナイストライ!」など、自分を労る言葉をかけてあげることが重要なのかも?と思う今日この頃です。

まとめ

「ストレスフルだ!今、最高!」と、ストレスを前向きに捉えるためのコツについて、考察してみました。

私なりの答えは、「①自分に正直になる」「②自分を知る」「③自分を労る」の3ステップ。

「自分を労る」という点では、近年「セルフ・コンパッション」という言葉で注目を集めています。

「ポジティブ思考」や「自信」「自尊心」より、「セルフコンパッション」の方が、成功やパフォーマンス向上に繋がるのでは?なんていう意見もあるほどです。

24時間365日ずっと、「ストレスフルだ!今、最高!」とは思えなくても、「ストレスあるけど、今、最高!」と思える瞬間を少しでも増やせれば、人生が豊かになるのではないかな、と思いました♪

あなたは、どう思いますか?

参考

(1)Keller A, et al, Health Psychol., 2012 Sep;31(5):677-84.


<この記事を書いた人>

ととのえサポーター 尾賀 絵里
(インストラクター・ヨガリサーチャー・ライター)

ととのえでは働く皆さんの「身・心・場」をととのえ、パフォーマンスを上げて社員のQOLと業績向上を同時に目指す様々な商品、サービスをご提案しております。
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