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食べ物の話 特にあるキノコの話

先週の金曜日は忘年会でした。
忘年会をやるのは2年ぶりです。
先日 せりが美味しい で せり鍋の話を書いておきながら、お蕎麦の写真しか載せていなかったので、忘年会で食べたせり鍋の写真を載せておきます。

せりをメインの食材にした鍋なので、こんな感じでせりがどーん!と乗っているのです。
他に入っていた具は、しめじと合鴨と麩(仙台麩という油で揚げた麩)だけでした。
ちなみに我が家では麩は入れず、代わりに豆腐や人参が入ります。

先日 年越し でも書きましたが、我が家では正月に全国各地のお雑煮を一つ選んで食べます。
今年は鹿児島のお雑煮にする事にしました。
特徴としては、焼いたエビが丸々一尾入っているようです。
年末の買い出しで忘れずにエビ買わなきゃだ。ブラックタイガーでもいいのかしら?

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出典:農林水産省Webサイト(https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/satsumaebizoni_kagoshima.html)

お雑煮を選ぶ時は、ネットの全国のお雑煮マップみたいなので簡単に調べられるのですが、そこに載っている雑煮を、その地域の人がみんな食べているわけでも無く、あくまでもその地域で代表的というか、象徴的なお雑煮を載せているわけです。
地域性はあっても、それぞれの家で味付けも作り方も異なるでしょうし、
他所から来た人は元々住んでいた地域のお雑煮を作る人が多いでしょうから。
それでも一応、その地方の雑煮はこれだという事にして作っています。

我が家で作る時は、当然アレンジをします。
だって具材に京人参とか出てきても近所のスーパーでは入手できませんしね。
○○菜みたいな、その地域特産の葉ものの時は、小松菜やホウレン草で代用したりします。
でも、具材の中であいつが使われている時だけは、そもそも入れないようにします。

×印の飾り包丁なんか頭に入れて、鍋とかにどっかり入っていることが多い、ガングロでヤクザな毒々しいやつ。
そう、しい〇けです。

生産者の方に恨みはありませんが、あいつだけは絶対に口にしないようにしています。
そのものを食べないだけではなく、出汁が出てしまうともう食べる事ができないので、最初から入れません。
ちなみに、松茸、しめじ、舞茸、キクラゲ、エノキ、ヒラタケ、なめこ、ポルチーニ茸、
まぁ、要するにあいつ以外のキノコは何でも大好きです。

勿論普段から細心の注意を払ってはいますが、春巻きの中などにも細かく刻まれて潜んでいたりするので油断ができません。
初見の店では炒飯を頼む事はありませんし、野菜炒め等野菜メインの料理を外で頼むことはありません。
そうまでしても、誤食をしてしまう事があります。
キノコ採りの名人が、誤って毒キノコを食べてしまう事故が後を絶たないように。

最後に誤食してしまったのは、忘れもしない世紀末の1999年8月21日。
近鉄大和西大寺駅の和食屋さんでした。

その日炎天下の中、近鉄西ノ京駅で降りて、薬師寺から唐招提寺、垂仁天皇陵、西大寺などを回っていた僕は、すっかり暑さにやられていました。
このままでは熱中症になってしまう。どこか涼しい所に入らなければ!そう考えながらフラフラと大和西大寺駅に向かって歩いていました。

今ならスマホでサクっと調べて、近くのおいしいお店を探したりもできますが、道すらわからない状況です。
とりあえず、駅ナカにあった夜はお酒を出している和食屋さんを見つけて飛び込んだのです。

きっと暑さでボーっとしていたのでしょう。
冷やしうどんと海苔巻きがセットになったランチを頼みました。
お冷を飲みながら、死ぬとこだったわ~と脱力していると、注文の品が届きました。

げげっ、冷やしうどんの上にアレが大量に乗ってる!
冷やしうどんは残そう。お店の人には悪いけど、と思いながら海苔巻きをガブリと噛んだら・・・・
そうです、ここにも潜んでいました。
太巻きなんて一番気を付けなければいけないのに、暑さで集中力が切れていたのでしょう。
盆地恐い。

ナポレオンもヒトラーもロシアの冬将軍の前に敗れ去りました。
僕は奈良県の暑さの前に敗れ去ったのです。

結局速攻でお金を払って、そのまま出てきました。
すぐ近くの喫茶店に入り、アイスコーヒーで口の中に充満している、あの味を消毒しました。
1999年7の月、恐怖の大魔王は現れませんでしたが、1か月遅れでこの世の地獄を味わったのでした。


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