スターバックの本棚・「五〇億年の孤独 : 宇宙に生命を探す天文学者たち」

Five Billion Years of Solitude : The Search for Life Among the Stars
五〇億年の孤独 : 宇宙に生命を探す天文学者たち
Lee Billings

地球ができて約50億年。いまだに地球生命は、他の誰とも会ったことがない。果たして、それはこの広い宇宙のどこかにいるのか・・・？本書は系外惑星や地球外生命を追い求める科学者たちのドキュメンタリー。科学者への徹底したインタビューに基づいて描かれ、本人の言葉も多く引用されている。科学的事実のみならず、科学者たちの人間ドラマも面白い。とりわけMIT教授Sara Seagerの夢、愛、冒険、そして別離のストーリーが心に残る。センスの良いタイトルはもちろんあの小説へのオマージュ。拙著「宇宙に命はあるのか」の５章はこの本を大いに参考にさせてもらった。

小野雅裕、技術者・作家。NASAジェット推進研究所で火星ローバーの自律化などの研究開発を行う。作家としても活動。宇宙探査の過去・現在・未来を壮大なスケールで描いた『宇宙に命はあるのか』は5万部のベストセラーに。2014年には自身の留学体験を綴った『宇宙を目指して海を渡る』を出版。ロサンゼルス在住。阪神ファン。ミーちゃんのパパ。好物はたくあんだったが、塩分を控えるために現在節制中。