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スターバックの本棚・「4%の宇宙」

Richard Panek “The 4 Percent Universe: Dark Matter, Dark Energy, and the Race to Discover the Rest of Reality”
邦題:『4%の宇宙』

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10月に発表されたノーベル物理学賞の3人。実はちょうど、マイヨールとケローの業績が詳しく説明された本を本メルマガ9月号で紹介していた(リー・ビリングス『五〇億年の孤独』)。残る一人、宇宙論のピーブルスの業績について知りたい方は、この本を読むと良い。かつては哲学の範疇だった宇宙論は、観測技術の進歩により過去50年で科学となった。その進歩に関わった人たちのドラマに焦点を当てながら、分野を俯瞰的に解説する良書。この分野にも科学者の間の激しい競争があって、とくに宇宙の加速膨張発見(2011年ノーベル賞)における二チームの競争の描写は手に汗握る。

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小野雅裕
技術者・作家。NASAジェット推進研究所で火星ローバーの自律化などの研究開発を行う。作家としても活動。宇宙探査の過去・現在・未来を壮大なスケールで描いた『宇宙に命はあるのか』は5万部のベストセラーに。2014年には自身の留学体験を綴った『宇宙を目指して海を渡る』を出版。ロサンゼルス在住。阪神ファン。ミーちゃんのパパ。好物はたくあんだったが、塩分を控えるために現在節制中。


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