
川沿いの道は、人生のタイムライン
まだ寒い冬のある日、予定がごっそり空いていたので、ひとり長距離ウォーキング(約20km)に出かけてみました。ハイキングでもなく、ひとり、ただもくもくと、真っすぐの川沿いを歩いてみたんです。
大阪市内の自宅から、京都から大阪に流れる淀川をさかのぼり、実家のある町をめざして、この日は22kmをいったんの目標としました。
朝8時に自宅のある大阪市内を出発。到着目標時間は5時間後の13時半ごろ。
いつも京都の社寺や、街中を散歩して回るときには、スマートウォッチは知らない間に2万歩くらいを示しているから、歩行距離は15キロ程度にはなっているでしょう。だから今回も20キロならいけるだろう、と踏んで、新しい厚底ジョギングシューズに、マメの防止のために厚手の靴下を合わせて、水や携帯食のみの軽い荷物でイザ出発しました。
一人なので、Podcast番組や音楽を聴きながら、なるべく一定のスピードで歩き始めました。だいたい、時速4.5キロくらいで歩いていたと思います。
実はこのルート、自転車でも、クルマでも川から近い道を走ったことがあるので、どこらへんに何があるのか知ってはいました。そんなわけで、川から見える建物を見ていると、なんとなく全体の行程のうちどのくらいまで来たのかがわかるんですね。
歩き始めてからの心の動きについてはこんな感じでした。
最初の1時間・・・意気揚々と歩いていけました。ワンドという河川敷にある水たまりがありました。カイツブリや鴨、サギなどの水鳥がいて、釣人も見られるのどかな風景が広がります。広々とした場所を歩けて気持ちいい!と感じる。
2時間目・・・ 知っている建物が川から見えて、まだ遠くに来ていないことがわかる。「えっ、まだ隣の町なの? 実家のある町まではあといくつ町を行かなくてはならないのだろうか・・・」と焦りだす。

3時間目・・・だんだん疲れてきて、膝裏の筋が少し気になってくる。そろそろお昼休憩、コーヒー休憩を考えて、河原から車道におりてコンビニを探そう。ところが、国道でもある車道の喧騒がキツイ・・・コンビニに到着してトイレを借りたが、座って休める席がない!がっかりして、また河原に戻るが、その静けさにほっとする。鳥の声に安らぎを感じる。
4時間目・・・やっと視界に、目的の町のシンボルとなる建物が見えてくる。あんなに遠くに見えるけれど、今までの体験で、30分も一生懸命歩くと近づいてくることがわかっているから、足が疲れていてもせっせとなぜか足を前に運ぶことができる。それはこれまでの経験から、自分はできる、と信じているのだと気づく。
出発して4時間半、ようやくめあての駅のショッピングセンターでランチにありつきました。そこから「実は近所まできているから今から行くね」と母に電話しました。
母も待っている事だし、今日はウォーキングはここまでにして、買い物をして残り二駅は電車で実家に行くことに決めて、ウォーキングは終了。
この4時間のあいだの心の動きを振り返ってみると、「起承転結」、
なにか新しいものごとを始めていくときと全く同じような気持ちになっていることがよくわかります。
起・・・新しいことを始めて、ワクワクして楽しいことばかりが目に入って頑張れる
承・・・始めてはみたが、行く先はまだまだ長いぞ、と少し不安になってくる
転・・・課題が見えてきたり、疲れたり中だるみが起こる。やり方を見直したり一息入れる時期
結・・・休んだ後は、軌道修正したりして、再び力を取り戻して歩き出す
たった4時間半の長距離ウォークの体験ではありましたが、長い一本の道を歩くということは、人生のタイムライン(過去・現在・未来)を歩いていく姿とも重なりました。
今、私は人生のどの部分を歩いて、どこをめざしているのだろう。
ひとり自分に問いかけるいい時間となりました。
河原の長距離ウォーク、なかなかいいですよ。
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